低空飛行

題詠Blog2009のための

029:くしゃくしゃ(草蜉蝣)

2009-06-17 12:44:24 | Weblog
くしゃくしゃの千円札をひろげれば野口英世のつぶらな眼

028:透明(草蜉蝣)

2009-06-17 12:43:50 | Weblog
透明の傘はいらない幾たびも安堵の場所は捨てて来たのだ

027:既(草蜉蝣)

2009-06-17 12:43:12 | Weblog
既視感ありきしかんありと呟いて君に触れるの躊躇っていた

026:コンビニ(草蜉蝣)

2009-06-17 12:42:27 | Weblog
コンビニのレシートの裏に認めた結句がうごく手のひらの中

025:氷(草蜉蝣)

2009-06-17 12:41:53 | Weblog
ハンカチを噛んで耐えてる君のため我の傷口に氷押し当てる

024:天ぷら(草蜉蝣)

2009-06-17 12:41:14 | Weblog
天ぷらさの衣もろくて抜け落ちた茄子はぺちやりぺちやりと聞こえ

023:シャツ(草蜉蝣)

2009-06-17 12:40:31 | Weblog
夏のシャツ逆さに落ちてゆくまでを二人みていた遊覧船に

022:職(草蜉蝣)

2009-06-17 12:39:49 | Weblog
職人の手捌きのよう釣竿を収める老人はなうた軽く

021:くちばし(草蜉蝣)

2009-06-17 12:38:50 | Weblog
くちばしのように尖らせキスをしたむすめ手をふる花丸の窓

020:貧(草蜉蝣)

2009-06-17 12:37:47 | Weblog
貧相な影だと思う月あかりジャングルジムの頂点にたち