尾形修一の紫陽花(あじさい)通信

教員免許更新制に反対して2011年3月、都立高教員を退職。教育や政治、映画や本を中心に思うことを発信していきます。

蹴球世界杯②

2014年06月16日 23時39分24秒 | 社会(世の中の出来事)
 ワールドカップの各グループの初戦は順調に進み、F組の1試合まで終わっている。(日本時間16日夜現在。)ちょっと気が早いが、決勝トーナメントの話をしておきたい。各グループの1位と2位の16チームが決勝に進出するわけだが、それぞれ「4つの枠」に所属する。各グループの1位と2位は別枠に入るので、例えばC組の1位がコロンビアで、2位が日本だとして、コロンビアと日本が決勝まで勝ち進むということもありうる。いや、もちろん、それは「可能性」の話をしてるだけで、日本が1次リーグを突破するのも相当に厳しい情勢だけど、コロンビアがベスト4に残るのも難しい。

 各枠ごとに見てみたい。関心のない人には煩わしく、関心のある人には知ってる話となるだろうけど。「A組1位」を「A①」と書く。枠と言ってるのは、特に名前はないので、「第Ⅰ枠」と書くことにする。
第Ⅰ枠】 「A①×B②」と「C①×D②」の勝者がベスト4進出
 この「A①」というのは、まあ間違いなくブラジルだろう。C①がコロンビアだとすると、ベスト8までは進めてもブラジルに勝たないとベスト4には行けない。B組はスペインがシードだったけど、まさかのオランダに大差の敗退。今後チリとオーストラリアに勝っても1位は難しいかも。2位がスペインだと考えると、決勝トーナメント1回戦で「ブラジル対スペイン」になる。あるいはチリかもしれないが。D②はイングランドか。コスタリカ、ウルグアイかもしれないが。何にしても、ベスト4進出はブラジルじゃないかと思う。

第Ⅱ枠】 「E①×F②」と「G①×H②」の勝者がベスト4進出
 E組は初戦に勝ったスイスとフランスが突破か。スイスの評判がかなりいいので、1位をスイスと考えておく。F②は読みにくいが、ナイジェリアか。イランの様子がまだ判らないけど。この「E①×F②」の行方は今一つ読みにくい。でも、僕はG①がドイツで、ベスト4に行くのもドイツではないかと思うので、今他のことをあまり考える必要もないだろう。H②はロシアではないか。ベルギーが1位で、韓国とアルジェリア。次回開催のロシアが1次リーグを突破する可能性がある。

第Ⅲ枠】 「B①×A②」と「D①×C②」の勝者がベスト4進出
 B①はオランダ、A②はメキシコ。D①はイタリア。C②は日本といいたいところだが、客観的にはコートジボワールなのかな。そうするとイタリアかオランダがベスト4か。案外メキシコが強かったりするんだけど、今回は予選で不調過ぎて名を挙げにくい。コートジボワールは、突破した場合はベスト8まで行く勢いが出るかもしれないが、ベスト4は厳しいのではないか。

第Ⅳ枠】 「F①×E②」と「H①×G②」の勝者がベスト4進出
 F①はアルゼンチン、E②はフランス(かスイス)。H①はベルギーと考えておく。G②は難しいのだが、ポルトガル、ガーナ、アメリカのどこになってもおかしくない。ドイツはちょっと抜けている感じがするが、他の3国は同じ程度の感じがする。初戦の結果を見ないと判らない。しかし、この枠はアルゼンチンか。

 
 別に予言を的中させようと思って書いてるわけではない。前回は個人通信で「スペイン優勢」と書いて当てたけど、要するに「穴」は避けて「本命」を書いてるだけで、だから以上の予想も当たり前すぎて面白くない。ホントは波乱が欲しいところで、今回もいろいろあるだろう。以上のⅠ枠とⅡ枠の勝者、Ⅲ枠とⅣ枠の勝者が準決勝を戦う。「ブラジル対ドイツ」と「イタリア対アルゼンチン」の勝者が決勝では面白くないので、ここにアジア、アフリカ勢が絡んで欲しいところ。かつて、日本に勝ったクロアチアやトルコが勝ち進んで行ったことがあるけど、今回のコートジボワールもどこまで行くか。まあ、ブラジル開催なんだから、ネイマール対メッシの決勝戦を見てみたいということで、そういうことにしておきたい。

 
 最後に各大陸予選を振り返り、「出られなかった国」を見ながら、世界地理の話を。まず「大陸間プレーオフ」が今回は2つあった。ひとつは「北中米カリブ海4位×オセアニア」。国で言えば、メキシコ×ニュージーランド。オセアニア地区は、オーストラリアがアジア協会に行っちゃったので、「0・5枠」しかなくなって、大体ニュージーランドが1位。前回は勝ったけど、今回は大陸間プレーオフで負けた。(前回はバーレーンに勝って出場し、1次リーグ敗退ながらイタリア、パラグアイ、スロバキアに全部引き分けて、ただ一国負けなしの敗退となった。)最終予選2位はニューカレドニアだった。

 もう一つの大陸間プレーオフは、「アジア5位×南米5位」で、ヨルダン×ウルグアイだった。このヨルダンがアジア5位というのは、大健闘というべきだろう。アジア枠は「4・5」だが、日本、オーストラリア、イラン、韓国が出場。ウズベキスタンとヨルダンがアジア5位決定戦を行って、ヨルダンが勝った。アジア最終予選出場の10か国は、他にカタールレバノンオマーンイラクだった。これは予想外の結果だった。最終予選なら常連に近いサウジアラビア(本大会4回出場)、北朝鮮(本大会2回出場)、アラブ首長国連邦(本大会1回出場)などがいない。日韓大会出場の中国も3次予選敗退。

 アジアでは、東アジアと中東しか出たことがない。他はどうなんだと見てみると、アジア3次予選に5×4の20か国が出て、4次予選10か国に絞られた。(その10国を二つに分けて、上位2か国が出場。3位同士で、5位決定戦。)その20か国をみると、今までに名前の出た国以外で、クウェート、バーレーン、タジキスタン、シンガポール、タイ、インドネシアの名前があがる。東南アジア諸国は3次予選までは出て来られるが、各グループ最下位で、4次予選(最終予選)は厳しい。サウジ、クウェート、UAE、中国などが4次予選に出てきて活躍するようにならないと、日韓豪なども緊張感が薄れるのではないか。また中央アジアの活躍も待たれる。中国の不振は理解できないが、いろいろと強化態勢に問題があるのではないかと思う。

 長くなったので、アフリカ、ヨーロッパは簡単に。アフリカは10か国が3次予選に進出し、5グループに分けてホームとアウェイで2試合を行って勝った方が出場。負けた5カ国を書くと、セネガル、エチオピア、チュニジア、エジプト、ブルキナファソである。出場経験がかなりあるモロッコや南アフリカは2次予選でグループ2位だった。ブルキナファソは、アルジェリアと1勝1敗、総得点3対3で並んでいたのだが、アウェーでの得点が2対0で、規定により敗退となった。西アフリカの内陸国で、旧フランス領の一つだけど、国づくりが割としっかりしてる方で、全アフリカ映画祭開催でも知られる。サッカーでも今後の注目株ではないかと思う。

 ヨーロッパは、53協会もあって出場枠も13。6チーム所属の8グループと5チームの1グループを作る。総当たりでホーム&アウェイで戦い、1位が出場。2位の9か国の中から、8か国を選んでプレーオフを行う。(6国グループでは、最下位チームを除いて勝ち点を再計算し、勝ち点上位から選ぶ。2位で落ちてしまったのは、デンマークだった。)プレーオフ出場国だけ書くと、ポルトガルがスウェーデンに、フランスがウクライナに、ギリシャがルーマニアに、クロアチアがアイスランドに勝って出場した。ギリシャはボスニア・ヘルツェゴビナに次いで2位だったので、予選段階で絶好調だったわけではない。だからアジアカップ優勝の日本は頑張ってほしいところ。

 ヨーロッパは国が多くなり過ぎて、小国でも出られる可能性もあるが、組み分けに恵まれないとセルビア、トルコ、アイルランド、ポーランド、チェコ、スロバキアなど出場経験のある国も沈んでしまう、今回は北の小国アイスランドがプレーオフにまで進出したのが驚き。旧ユーゴスラビアからは、クロアチアとボスニア・ヘルツェゴビナが出場。セルビアやスロベニアも出場してもおかしくない。一方、チェコとスロバキアはどちらも予選3位で、国家が分裂して出場が難しくなったのではないかという感じ。長くなったので終り。予選が終わった頃にまた書くかもしれないけど。
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