尾形修一の紫陽花(あじさい)通信

教員免許更新制に反対して2011年3月、都立高教員を退職。教育や政治、映画や本を中心に思うことを発信していきます。

銀座の面白い建物(追補)-銀座散歩⑥

2014年09月14日 00時11分53秒 | 東京関東散歩
 7月に銀座散歩を5回書いたけど、その後さらに面白い新旧の建物を知った。銀座は有名な建物やお店が多いから、それを見てるだけで書けてしまう。リサーチが不足していたのである。そこで追補として、もう一回書きたいと思う。僕がそれらの建物を知ったのは、「中央区ふれあい街歩きマップ2 銀座」という中央区観光協会が出しているマップによる。これはイラストの地図になっているもので、京橋プラザ内の中央区観光協会で入手できる。

 まず、最大の驚きは「奥野ビル」の「発見」である。1932年竣工と言うこのビルは、裏通りにあるからしらみつぶしに銀座を歩かない限り、なかなか見つけにくい。銀座一丁目、中央通りを名鉄メルサのところで曲がって、2本目の道を左に入る。銀座ファーストビルの真向い。そこに、1930年代のパリかと思うような古ぼけたビルが残っているのである。
 
 このビルがすごいのは、画廊が多くて中に自由には入れること、そしてそこに「手動式エレベーター」があるということである。手動と言っても、もちろんエレベーターそのものは電動である。手動なのは開閉ドアで、だから自分で引っ張って開けない限り中へ入れない。そしてこれに乗ることができるのである。注意点は下りる時にドアを閉め忘れないようにすることで、忘れるとブザーが鳴り響く。
    
 このレトロ感は半端じゃない。実に不思議な空間を発見した喜びである。いつまでもあるわけでもないだろうから、是非今のうちに見ておきたいところではないか。マップには銀座最古のビルは、大正13年竣工の銀緑ビルと出てるんだけど、これは松坂屋の裏あたりで再開発であたり一帯空地になっていた。一方、銀座東3丁目あたりのマンションの真ん中に「酒蔵秩父錦」という居酒屋が残っている。昭和2,3年ごろに立てられたとマップにある。それも不思議なんだけど、銀座8丁目に銀座で一番古いバーがあるとあり、見に行くと蔦のからまる古い建物があった。前に見てるけど、昼間だと何だか判らない。知らないと廃屋のように見えてしまう。しかし、そこが山本五十六や白洲次郎も通ったというバー「ボルドー」なんだという。昔は会員制だったけど、今は誰でも行けるらしい。5千円程度で飲めるというから、行って行けない値段ではない。銀座にはよく見ると古い建物が多いが、お店が多く、単なる古いアパートは珍しい。下の写真4枚目は、東銀座で見つけたアパート。
   
 一方、新しい方を見ていくと、これもどうして気付かなかったかと思うのだが、銀座2丁目、プランタンのあるところを入るマロニエ通りに、とんでもない「デビアス銀座ビルディング」がある。一度見たら絶対に忘れられない姿だが、表通りからは見えないから知らない人も多いに違いない。2008年竣工である。こんな屈曲したビルは他に見たことがない。2枚目ずつ別の日。
   
 そこに行く手前に、「ミキモトギンザ2」がある。おっとミキモトは裏にもあったのか。2005年竣工で、ピンクの外壁に様々なガラス窓が散りばめられている。全体を撮りにくいのが困る。プランタンの連絡通路からよく見える。また、中央通り7丁目のライオンビルを過ぎたあたりに「ニコラス・G・ハイエックセンター」というスウォッチグループのビルがある。オメガなどの高級時計のブランドショップと本社機能を兼ねたビルとのことで、ビルの名は創始者から取る。2007年竣工。情報はふれあいマップだけなので、他にも面白いビルが建てられているのかもしれないがよく判らない。新しいビルの方は、お店だから入りやすそうなものだが、高級イメージの店だから、ジーパンにデジカメ姿では入りにくい。
   
 他にも前には載せていない碑をいくつか見た。専修大学発祥の地、佐久間象山塾跡、狩野画塾跡などの碑だけど、まあプレートだけだから省略することにする。こんな古いビル、新しいビルがある銀座という都市空間は、やはり今でも魅力の多い場所なんだと改めて思った。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする