尾形修一の紫陽花(あじさい)通信

教員免許更新制に反対して2011年3月、都立高教員を退職。教育や政治、映画や本を中心に思うことを発信していきます。

戦国武将展と土浦散歩

2013年04月25日 21時25分20秒 | 東京関東散歩
 茨城県の土浦市立博物館開館25周年記念で開かれている「婆裟羅たちの武装」展(5月6日まで)が異例の人気を呼んでいるという話である。この基となった「戦国BASARA」というゲーム、アニメがあるというんだけど、それには全く関心がない。新聞記事で知ったという程度の話だけど、戦国武将がゲームで人気になってるくらいは知っていた。それが博物館とコラボで人気になるというのを確かめたいのと、土浦を歩きたい、霞ケ浦を見たいという気持ちで出かけてみた。

 平日で行けそうな日も数少なくなり、昨日は大雨だったけど今朝方は晴れ渡ったので行く気になった。土浦はおよそ2年前に、布川事件の再審無罪判決の時以来。あの時は雨が降っていたし、震災の直後で閉まっていた施設が多かった。お城のあちこちが壊れていて、近づけないようになっていた。早くも2年経ったのか。案外小さな博物館で、非常に充実したというまでの内容ではない感じもあって、戦国時代に関心が薄い人が頑張って土浦まで行く必要があるかどうかはビミョー。とりあえず、1階は刀の展示。2階に各武将のよろいかぶとの展示。エントランスにゲームのキャラクターが飾ってあって、それは撮影可。(中の写真が1階、最後が2階)
  
 土浦藩と言っても大名が誰か、ほとんど知らないと思う。僕も知らなかった。武田家家臣から続く土屋家というのである。もちろんそれ以外の大名もいろいろあるんだけど、1687年以後は幕末まで土屋家の統治である。その時の土屋政直と言う人は綱吉から吉宗までずっと老中を務めたという極めて異例の人物だという。先祖は長篠の戦いや天目山で戦死しているが、やがて子どもが家康に見いだされて徳川譜代の扱いとなるわけである。名家として諸家から贈られた刀などがたくさんあって、それが1階に展示されている。本当は国宝指定の刀もあるけど、それは展示されていない。(市のHPによると毎年秋に公開しているという。)2階はゲームに出てくる武将たちのよろいを勢揃いで展示。こういう手があったのかと他の博物館はしてやられた思いかもしれない。そんなにすごく貴重なものがずらっとあるわけではないのだが、何しろ数が多い。ゲームではロボットだか剣闘士だかという格好をしてるようだが、実際の本当の鎧をそろえているという趣向。まあそれぞれはあちこちのお城なんかでよく見るもので、文化財に指定されているものは少ないのだが。

 本当に女子大生の友人かと思われるような二人組が結構来ている。親子連れも。平日でそうだから連休はさぞやいっぱいになるのではないか。企画のヒットである。スタンプラリーをやっていて、HPでは品切れで終わったとのことだったが、追加でまたやっていた。これも数に限りがあるので、またなくなってしまうかもしれない。町のあちこち(および市内の重要施設等)に武将の名を書いたスタンプが置いてあり、15集めるとクリアファイルをくれる。これで皆街並みを回っている。どれだけお金を落とすかは不明だが。僕も集めてみた。最初がスタンプラリー帳の表紙、集めたスタンプ、クリアファイル(中身が見えないからクリアと言うのはホントはおかしい。)
  
 博物館は城跡にあり、常磐線土浦駅からは少し歩く。土浦城は「亀城」(きじょう)と呼ばれて、今は「亀城公園」になっている。堀に守られた平城で、天守はもともとなかった。櫓が復元されていて、東櫓は登ることができる。城と言えば上り下りで疲れるところが多いけれど、ここはほとんどフラットで小ぶりな公園になっていて、格好の散歩道と言う感じ。お堀はこいのぼりがいっぱいかかっていた。気持ちのいい城跡公園である。(東櫓の写真はいいのがなくて省略。)
   
 亀城公園を抜け、裁判所を過ぎると蔵などが立ち並ぶ歴史の道も近い。スタンプを置いてある店も多く、そのあたりを散策。蔵が多く、案内所や喫茶店に利用されている。前はその一角にある風情のある蕎麦屋(吾妻庵)で食べたけど、今回は大きな通り沿いにあり、よくガイドに出ている天ぷら屋の「ほたて」に入った。別に帆立貝の天ぷらが名物なんではなく、「保立」さん。歴史学者に保立道久さんと言う人がいる。この店は100年以上続いているらしい。(最初はまちかど蔵「大徳」、二つ目の写真が「ほたて」)
 
 近くに由緒のあるお寺なども複数あるようだけど、今回は車で来てるので霞ケ浦総合公園に。そこにある国民宿舎「水郷」は震災で休館してお風呂だけやっている。まだ震災のあとが完全になくなったわけではない。しかし、公園ではオランダ風車の前でチューリップが満開。風車に登れば霞ヶ浦がよく見える。関東の人間にとっても、名前はもちろん知ってるけど、あまり観光で来ることも少ないと思う。少なくとも僕はちゃんと霞ヶ浦を見たことがない。形も複雑だし、電車から見えたり、温泉が湧いてると言うこともないから、なかなか近くに来ない。でも、まあ立派な湖だから、また別の場所で見てみたい。茨城県は東北3県に次いで震災の被害を受けた県だけど、あまり来ることがない。今年は少し茨城の観光をしてみようかなと思っている。
  
コメント
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