beatitude

好きなことだらけさ…

NODA・MAP第22回公演『贋作 桜の森の満開の下』観てきました。

2018年11月09日 | 舞台(演劇・音楽)

2018年11月6日(火) 開演19:00 東京芸術劇場プレイハウス

1989年夢の遊眠社で初演され92年に再演され、
2001年には野田自身がリメイクして耳男を堤真一が演じ再々演された本作。
今回の耳男は野田の舞台ではお馴染みになった妻夫木聡。
昔の舞台は観たことがなく、今回初です。
俳優陣がメッチャ豪華ですよねww

坂口安吾の「桜の森の満開の下」と「夜長姫と耳男」を下敷きにし、
若い野田が勢いのある筆で書き上げたものだけあって、
ふんだんに盛り込まれた言葉遊びとセリフ量でスピード感のある舞台でした。

中身を完全に理解できたかと聞かれれば、出来てないとしか言いようがないんだけど、
舞台の美しさは凄かったなぁ。
最後の桜吹雪なんて、最高に幻想的。
たっぷりの花を咲かせた大きな桜の木が舞台中央にあり、
大きな紙を突き破って登場する般若や
カラーのゴムテープを使った空間の仕切りなど、
2階席で上から観いていると使い方が圧巻でした。
主要人物の登場の仕方も空間からふっと出てくるように演出されていて面白く、
何度か観たくなるのですが、NODA・MAPのチケはなかなか取れないw

ストーリーは「夜長姫と耳男」の方がメインなんですね。
そこに満開の桜を持ってきて、
物づくりを生業とする男の苦悩と孤独を表現ってとこでしょうか。
と言っても、鬼がワラワラ出てきて笑かしてくれます。
池田成志、大倉孝二、藤井隆、この辺がもう達者過ぎてwww
天海祐希は男役だったんですね。
なんでもヅカ退団以来、初の男役なんだとかw
いや~カッコイイですよ。
2001年にも夜長姫をやったという深津絵里の不気味なかわいさは
表情が見えない2階席でも十分感じられる迫力がありました。
麦ちゃんは初NODA・MAPだそうで。

満開の桜は人の心をこの世とは別の世界にもっていってしまうのでしょうか。
春になったら満開の桜が見たいところですが、
花粉症が辛いので来年もお花見はしないだろうなぁ。

〈主なキャスト〉

耳男/妻夫木聡
夜長姫/深津絵里
オオアマ/天海祐希
マナコ/古田新太
ハンニャ/秋山菜津子
青名人/大倉孝二
赤名人/藤井隆
エナコ/村岡希美
早寝姫/門脇麦
エンマ/池田成志
アナマロ/銀粉蝶
ヒダの王/野田秀樹