催眠家のための英語入門

このブログは、作者不詳の催眠誘導からエリクソンまで、英語の催眠情報をホイホイと読むお手伝いをします。

明日のためのその5(精読と多読と)

2009-05-31 10:36:15 | Training
 一度は精読を、つまり文法を武器に、原文を細かく細かく分析して行く作業を基礎にして、異なる言語をつないでいく力を鍛えた方がいい。

 今の日本の学校制度だと、一通り学び終えて、自覚的に機会を作らないと、そうタイトな英語のトレーニングをしなくてすますこともできる時期、たとえば高校出て大学受験が終わった辺りが一番いいかもしれないが、トレーニングなんてものは、いつやってもいいし、思い立った日に始めるのが正道だ。

 翻訳を読んで「これは」と思った本を、調べまくって読み続ける。もちろん、いつでも翻訳をカンニングしていいが、翻訳が必ずしも正しいとは限らない。それに気づくと、英文読みのモチベーションもあがる。

 ここで必須のアイテムとしては、ブックスタンド(書見台)である。原書の他に、翻訳書やら辞書やら参考資料やら、いろいろ広げざるを得ない読み方なので、せめて原書ぐらいはしっかりと据えておきたい。イチオシは、もはや定番だが、

ELECOM EDH-004 ブックスタンド

が薄いものから厚いものまで対応していて千円ちょっと。
 ブックスタンド本体を丸くなっていて薄いもの(論文のコピーとかね)も後ろに倒れない。大きめの本を支えるために、前面の左右に2本のストップホルダーが付いていて、広辞苑よりちょっと薄い本までなら挟みこめる。このストップホルダーのおかげで、本を開いたままの状態にしておくのが容易になり、開いたまま指先でページめくることができる。




 それともうひとつ。精読に対して速読という訳ではないが、背伸びせずにらくらく理解できる程度のやさしいレベルの文章を、大量摂取することも《同時》にやっておきたい。インプットされた外国語の処理を力をいれずに処理できるレベルにまで自動化しておきたいからだ。

 素材は、やさしいもの、自分が理解できているものなら、なんでもかまわない。一度つかった教科書や問題集や例文集、単語帳にも使えるものがある。
 目安は、最初から最後まで通して読んで(音読して)、今の自分の実力で30~60分ぐらいで終わるもの。
 そして毎回かかった時間を計っておく。
 30分切ったら、もう少し手強い文章に移っていく。

英語だと、

* Penguin Readers
 多読用として、よくもてはやされているもの。レベルが細かく分かれていて、やさしい奴はとことんやさしいし、おまけにとことん短い。これなら誰でも読めるだろう、というレベルから用意されている。バリエーションも豊富。しかし、はっきり言って値段が高い。Easystartsのペラペラのだって一人前の料金をとる(それを言うなら英会話学校はもっと高いが)。こんなので100万語読もうと思ったら何百冊何十万円になる(まあ語学学校だってそれくらいするのだが)。こんなのだったら、

* 中学校の時の英語の教科書
 を引っ張り出して来て、アタマから読めばいいと思う。それも、シュリーマンのごとく、下宿を追い出されるぐらいの大声で。
 
 どうしても洋物がいいというなら、

* Read Aloud
 という言葉がタイトルに入った本がいろいろある。親が子供に読み聞かせるために、いろんな古典やら名作やらから抜いてきた短い話が1冊にいっぱい入ってる。たとえば、
Classics to Read Aloud to Your Children: Selections from Shakespeare, Twain, Dickens, O.Henry, London, Longfellow, Irving Aesop, Homer, Cervantes, Hawthorne, and More
だとか
Classic Myths to Read Aloud: The Great Stories of Greek and Roman Mythology, Specially Arranged for Children Five and Up by an Educational Expert
だとか
Children's Classics to Read Aloud:
だとか
An Illustrated Treasury of Read-Aloud Classics for Young People: Ten-Minute Selections from the World's Best-Loved Books for Parent and Child to Share (Read-Aloud)
だとかね。

このあたりだと、さすがに60分で1冊というのは無理なので、適当な分量を決めて毎日繰り返すと良い。

* 基本文例集
 は大学受験向けのは、少々重い。シンプルなのをたくさん目と口とアタマを通すのが目的なので、狙いどころはむしろ中学生向けで、たとえば
三省堂★ニュークラウン英語の基本文型―完全準拠 (3) (NEW CROWN ENGLISH SERIES)
……って、あんまりないな。
もう少しまじめに探してみた。
必修パターン 中学英語文型70パターン



必ずものになる話すための英文法 初級編

の上下巻2冊(だいたい1冊で300文。会話用なので短いものが大半)が、簡単なのに、なにげに実用度の高い例文でよいかも(文法の説明は、ちょっとあれだが)。CD付きの改訂版は、ちょっと分冊が多すぎるように思うが。昔のが安く出てるので、そっちでもいい気がする。例文の数も多すぎなくて30~60分のサイズ。

高校英語研究会編『改訂 英作文の栞』(山口書店)

 も文章はシンプル。本もA6版で100ページない。携帯性に優れているが、620文。こちらは1時間で音読するのは最初のうちは、きついかもしれない。

 あるいは、単文やコロケーションを使ってる最近の英単語集なんかでもいい。文章が長いタイプだと1冊やるのに時間がかかる。それこそ大定番の
 システム英単語
でも、もちろんいいし、なぜかオヤジたちに人気がある
 英単語ピーナッツ
は、行動分析でいうエラーレス・ラーニングをこっそり取り入れてたりして、細かい工夫がいろいろ取り入れてある。見開きじゃなくて嫌だ、という人も要るが、英語だけ読んで行くのなら問題なし。