黒部信一のブログ

病気の話、ワクチンの話、病気の予防の話など。ワクチンに批判的な立場です。現代医療にも批判的で、他の医師と違った見解です。

子どもの虐待、親殺し、無差別殺人などをなくすために

2021-12-14 13:24:16 | 子どもの病気と犯罪の予防
                            子どもの虐待をなくす為に

                     さらに親殺し、無差別殺人を無くすために

                     子どもの犯罪や病気、しいては大人の犯罪や病気をなくすために

親殺し、無差別殺人は、社会が生み出したもの。犯人はかわいそうな犠牲者です。
                              闇教育、暗い教育をなくそう



 以前に、少年Aの問題がとりざたされ、前に親殺し事件が続いた時に読んでコピーしておいた「闇教育」ということを思い出し、みなさまに取り上げて頂きたく書くことにしました。これは、アメリカでウーマン・リブから始まり、レイプ問題、そして家庭内暴力と子どもへのさまざまな虐待に光をあてられてきたことです。


ヨーロッパでは18世紀から問題提起され、20世紀になり、乳幼児精神医学に取りあげられるようになりました。いまだに続いているのは、キリスト教のせいでしょうか。
最近増えている子どもへの虐待は、日本で昔から行われていたのでしょうか。行われていて、ようやく光があてられ始めたのでしょうか。どうもそうであるようです。


子どもが乳幼児期に虐待を受けると、悲しみや怒りなどの感情を抑圧するようになり、その後の精神的発達を妨げることが判りました。それに光をあてたのが「闇教育」です。
19世紀から20世紀前半まで、親が子どものために愛情をそそぐことは、いわば保険をかけているようなもので、社会的地位の向上が二世代にわたって行われると信じたり、それが子どもにとってよりよい将来を保証すると考えられていました。
「子どものために」という建前のもとに、子どもはひどい虐待を受けていたのです。
18世紀には、早くも教育者のズルツァーは、「時間の経過とともに、子どもはごく幼い時期に経験したことをすべて忘れてしまう。その時期に、どうにかして子どもから意志(願望とそれを実現させようとする決意)を奪ってしまえば、後に自分が当時どのような意志を持っていたか決して思い出せはしない。」という。(これはいまだになぜなのかが謎)


1977年カタリーナ・ルーチュキイが「闇教育」という名前で、当時の教育法を集めた本を書き、その中で「早期の条件付けによって、人は自分に何が起こったかを気付かなくするあらゆる技術が網羅されている」という。この「闇教育」の思想をアリス・ミラーが紹介しています。

その中で、「闇教育法の原理」を挙げると、
「生きている人間を抑圧する手段は、以下の通りである。罠(わな)、嘘、かけひき、隠匿(いんとく)、操作、脅迫、愛情を与えないこと、孤立,不信、侮辱(ぶじょく)、無視、嘲笑(ちょうしょう)、恥辱(ちじょく)、そして拷問(ごうもん)を含めた暴力の活用」。
また、手順のひとつに、「最初から子どもに間違った情報と間違った考えを伝える」というやり方があります。
また、何世代にわたって伝えられた「闇教育の原理」の代表的なものに、以下のものがあります。


*義務感が愛情を生み出す
*憎しみは人をおしのけることで消せる
*服従により人は強くなる
*厳しさと冷たさは生きる上で役に立つ
*激しい感情の動きは有害である
*親は親というだけで尊敬に値する
*子どもは子どもであるとの理由でいかなる尊敬にも値しない
*子どもの価値を高く評価するのは有害である
*子どもの価値を重視しなければ親切な子どもになる
*優しさを示すのは、有害である(甘えた子どもになる)→甘やかすことはいけないことも
*子どもの欲求に屈する必要はない
*見せかけの謝意のほうが、感謝の気持ちが欠けているよりはましである
*外見のほうが心よりも重要である
*親は神ではないので、些細な侮辱にも耐えられない
*肉体は、不潔でいやらしいものである
*親は欲動を欠いた存在であり、あらゆる罪を免除されている
*親はつねに正しい

あなたはどれを思っていますか。

また別の本では、
○赤ちゃんが理由もなく泣いたりわめいたりしたら、これはわがままの現れだから、体罰で警告しなさい。
○わがままは一掃しなければならない。
○3歳になるまでに必ず行わなければならない教育は、両親と目上の人への絶対の服従と不満をもたない習性を作ることである。2歳までにやれば子どもは覚えていない。
○あなたの息子を支配しなさい。服従させなさい。そのためには、体罰や食事を与えないことなども効果がある。(この時生き延びる為に従うが、感情を体験する能力を失う。)
○子どもが悪さをした時に、子どもをだまし、脅かし、誘導尋問して窮地に追いつめ白状させたほうが効果がある。(このようにされた子どもの屈辱感と自責感は心に傷を残さないはずがない。)
○子どもの長所をほめることはよくない。うぬぼれた子どもになる。
○うぬぼれた子どもには屈辱感を味あわせる以外はない。
○しつけとは、まず言葉でなく行為であり、言葉になったときは命令である。教育とは折檻という方法が必要である。(これでは優しい生き生きとした感情は育たない)
 と書かれています。
上記の項目のどれかに、あなたは賛意をもちますか。それは、あなたの子どものためになりません。今すぐやめましょう。ドイツやフランスでは、間違った子どもへの考え方とされています。自分の意志を持たない子ども(長じれば大人)を生み出す原因になります。


子どもは類のないすばらしい授かり物として家族の中心に位置することになります。しかし、教育の実体、親子関係において、子どもたちは「子どものため」とい名目でひどく虐待されてきたのが実情です。子どもへの虐待は、子どもの精神的発達を障害し、精神的な病気や問題行動を生じ、間違った論理をもつ大人を生んでしまいます。
そこから闇教育の原理でできあがった国家が、自然にできあがる危険があります。それが、現実にあるのです。
このアリス・ミラーの紹介をカロリーヌ・エリアシェフ「楽園を追われた子どもたち」で読み、それを忘れて探しているとき荒木ひさ子の論文を読みました。ミラーはヒットラーが子ども時代に受けた教育を指しています。


そして、ヨーロッパ、アメリカ、そして日本にもこの思想があり、子どもを教育とかしつけの名目で虐待し、子どもはそれを心の中に抑圧します。
日本にも、子どもを親の所有物と考える思想がまだ残っています。子どもは、いつから一人の人間として扱うかについては議論がありますが、少なくとも社会全体の子どもなのです。虐待された子どもは、無意識に自分の子どもにこれを繰り返します。また、親のまねをして他の子どもにしているのが、いじめなのかも知れません。その悪循環を断ち切り、優しい社会にしたいと思います。
そして子どもの虐待は、身体的な虐待、ネグレクト、心理的虐待、性的虐待があり、その陰に教育による虐待(隠された虐待)があるという。
荒木氏は、日本では、第二次世界大戦(15年戦争)まで、忠・孝・恥が教育の中心であり、戦後は忠が抜け落ちたが、孝と恥は残り、この思想のために親が子どもを虐待するとき、虐待していると言う意識を取り除くという。


1970年代のアメリカのウーマン・リブが、それまで社会の禁忌であったレイプの実態を白日のもとに引き出した。この運動は自然の帰結として、家庭内暴力、児童虐待に行きついたが、日本では人権意識が低く、子どもは自分の持ち物という封建思想が残り、社会的関心ははまだ低いという。日本でも家庭内の性暴力(特に父親による娘へのレイプ)が多く、有名な政治家や精神科医ですら行っていると私の友人の精神科医から聞いている。しかし、被害者をこっそり治療するしかなく、告発したら家族にまで仕返しされかねなかったという。
アメリカでも、それでも不十分でここ数年に、ミートゥ運動や、レイプとセクハラの告発が始まっている。

 エリアシェフは、これが子ども長じて大人の精神神経障害やいろいろな犯罪につながると警告しています。
 「育児室からの亡霊」(モースとワイリー著)では、それを犯罪に結びつけています。
 日本でも起きている親殺しや少年犯罪(とくに殺人事件)や、大人による無差別殺人事件なども同じ精神病理から来ているのではないでしょうか。(親殺しや兄弟殺しの子どもの親に教育者が少なくないこともささやかれています。)

 また、引きこもりやいじめなども、同じ病根からきているのではないでしょうか。
 少年Aの問題が再燃して思いだし、昔読んだ本を探して、当時よりもっと強く、優しい社会への展開を希望します。もちろん、以前私も心の病気になり、手塚治虫の「ブッダ」の漫画から、ラディカル・ブッディズムに傾倒し、それまでに心療内科の訓練法を取り入れていたこともあり、こころ優しくなりました。でも、まだまだ人に優しい原始(根本)仏教にはおよびませんが、努力していきたいと思ってここに書きました。





育児室からの亡霊

暴力の根源の追跡

(ロビン・カー=モース/メレディス・ワイリー「育児室からの亡霊」(毎日新聞社)より抜粋、改変)
精神分析医ゼルマ・フライバーグが「育児室の亡霊」を、親が子ども時代から引きずっている自分の問題を、わが子の育児に持ち込む傾向があることを示すためにこの言葉を使った。
「育児室からの亡霊」は、殺人者やその他の暴力犯罪者を見ていくと、例外なく、成長してからも赤ん坊の精神を持ち続けていて、精神的な成長への道を閉ざしてしまう力につきまとわれているという認識で使っている。


(ロビン・カー=モース/メレディス・ワイリー「育児室からの亡霊」(毎日新聞社)より抜粋、改変)
精神分析医ゼルマ・フライバーグが「育児室の亡霊」を、親が子ども時代から引きずっている自分の問題を、わが子の育児に持ち込む傾向があることを示すためにこの言葉を使った。
「育児室からの亡霊」は、殺人者やその他の暴力犯罪者を見ていくと、例外なく、成長してからも赤ん坊の精神を持ち続けていて、精神的な成長への道を閉ざしてしまう力につきまとわれているという認識で使っている。

*育児室の亡霊が犯罪に向かうとき
*暴力の根源はどこにあるのか
*人生を決定づける最初の三十三か月
 暴力の定義を「法によって黙認されることがなく、他人に害を与えることを意図する―言い換えれば、攻撃的行為でほかの人を積極的に苦しめる―行動」
 違法行為を犯す人間は、衝動型と計画型の二つのタイプに分けられ、大部分は前者である。
研究によって、胎児として成長する九か月間とその後の二十四か月間に虐待されると、少年や成人になっても暴力的になりやすいことがわかっている。
赤ん坊への有害なものとして知られるドラッグ、アルコール、タバコなどはその一部にすぎない。30年以上の研究で、子どもの初期の発達に深い影響を与える有害な因子が多数あり、慢性的なストレスや放置は胎児や乳児の脳の発達を阻害するし、押さない子どものころに虐待や放置を受けると、しだいに学習の集中ができにくくなる。親の慢性的なうつ状態、放置あるいは正常な脳の発達に必要な刺激の不足、幼い時期の基本的な対人関係の不足や保護の中断なども有害である。考える力や感じる力、他人との関係を築く能力のもとが養われるのは、胎児としての九か月から生後二歳までの間である。暴力の根もこの期間に家庭内の虐待(児童虐待)や放置、出生前の有害物の摂取などの慢性的なストレスにさらされたことにあることが多い。愛情に欠けた接し方によって、自己防衛に欠かせないものが失われ、損なわれる場合もある。

脳の発達は環境に依存する
 脳は遺伝子によって規定されている。だが、脳の成長は環境に依存している。


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