黒部信一のブログ

病気の話、ワクチンの話、病気の予防の話など。ワクチンに批判的な立場です。現代医療にも批判的で、他の医師と違った見解です。

中国の新型コロナウイルスによる肺炎について(第一報)

2020-01-28 07:57:24 | 医療
中国の新型コロナウイルスによる肺炎について(第一報)
結論から
 そんなに騒ぐほどの感染症ではありません。せいぜい、2009年の新型インフルエンザ程度でしょう。時間的には予測できませんが、その程度には世界中に広がると思います。
 大都市では、人口の10~15%程度は感染するかも知れません。
 2009年のメキシコ発の新型インフルエンザが、WHOの専門家会議で、判断を誤り二段階も流行レベルを上げてしまった裏に、レベルアップを提唱した二人の委員の製薬企業との利益相反があったのです。
WHOの専門家会議が今回は慎重なのは、それを踏まえてのことだと思います。
感染力は強いですが、重症度は低いようです。同じコロナウイルスによるものでも、サーズ(重症急性呼吸器症候群)よりも重症度が軽く、かかった人が歩き回り、感染が広がりやすいのではないでしょうか。指定しても感染の広がりを抑えることはできないと思います。

中国発の新型コロナウイルスによる肺炎という病気はどうでしょうか。
 感染者は全員発症する訳ではないこと。
 特に若い人の発病は少なく、患者の72%は40歳以上であること。
 40%は糖尿病、高血圧、心血管疾患などの持病がある弱者であること。
 ウイルスが見つかったのが、香港大病院の患者で60代の夫婦と30代の夫婦、孫二人のグループからで、孫の一人は発病しませんでしたし、もう一人の孫はウイルスの検出もされなかったと言います。
 症状は、発熱、咳、下痢だと言います。しかもインフルエンザのような経過を取らないようです。まだ病状や経過の特徴は、確立はされていません。
 中国当局の発表では、「潜伏期間は1~10日くらい。潜伏期間中も感染する。毒性が強まっている。重症率は25%」です。肺炎と言うが初期には肺炎のX線映像はないようです。
 これらを検証しましょう。私の理論はルネ・デュボスの適応説によるものです。(後述)
 また武漢市は人口1,100万人ですから、湖北省で729人発病、死者39人と発表されていますが、一部では5千人から2万人以上発病しているのではないかとも言います。
 1月27日の発表では、中国国内で発病者2066人、死者56人、重症者324人と発表されました。
 でも東京都だけで毎年新規に結核発病者が2千人くらい出ていますから、それほど多いと思われません。

もう一度2009年のメキシコ発の新型インフルエンザを検証してみましょう。
 あの時に大阪の中高一貫校が最初に集団感染しました。その学校の全生徒教職員647人の血液検査をしたら、その結果102人(16%)の人しか抗体が検出されなかったのです。しかも、典型的な症状が出たのはその中の44人(45%)で、軽症36人(37%)、無症状18人(19%)でした。無症状だった人は不顕性感染と言い、血液中に入ったので抗体ができたのですが、その段階でウイルスに勝ったのです(ワクチンと同じ経過です)。
抗体が出なかった人は、侵入経路の鼻や咽頭の粘膜細胞で闘って勝ったので、血液中に入らず、抗体ができなかったのです。それが細胞免疫です。
 細胞免疫の測定はいまだにできず、唯一ツベルクリン反応だけなので、抗体があるかどうかで判定しています。だから抗体が無くても感染しない人もいるはずですが、証明ができません。ポリオ生ワクチンは、腸管粘膜の細胞免疫をつけるので非常に効果が高いのです。
 今インフルエンザ生ワクチンをのどや鼻の粘膜へスプレー噴霧して細胞免疫をつける試験がなされていますが、インフルエンザは変異が早いので難しいようです。
 厚生労働省もインフルエンザの毎年の通常の流行では人口の10%が感染し、大流行時は25%が感染すると予測しています。それで見込み違いをしたのです。新型インフルエンザを大流行と予測したのですが、従来型より少し多いだけだったのです。
 メキシコから始まった新型インフルエンザが、今冬流行しているA型インフルエンザの主力です。もう日本に居ついています。だから新型とは言わず、従来型と呼ばれています。
麻疹と風疹が国内で騒がれていますが、ちなみに過去のデータを見ると(今はワクチンをしてしまうのでデータはない)、兄弟への感染率は、麻疹99%、風疹90%、水痘80%、おたふくかぜ67%とありました。

さて「新型コロナウイルスによる肺炎」を検証すると、
 潜伏期間は、その人の抵抗力の違いです。1日~10日前後です。
 潜伏期間中も感染するというのは、軽く発症していたのに本人が自覚していなかったのではないでしょうか。よくあることです。
  例えば、麻疹は最初軽い風邪ようの症状と発熱が軽度あり、発疹と共に高熱が出るようです。発疹とその頃に出るコプリック斑で診断がつきます。
 百日咳も、3~5日の風邪のような軽い症状で始まり、ある晩突然ひどい咳こみが始まります。私の経験でも、黄疸やギランバレー症候群で入院させたら、肺に影があり、マイコプラズマ肺炎だったことがあります。つまり、その始まりの時期には感染しますから。
 肺炎がないからと、否定できません。マイコプラズマ肺炎でもある日突然肺炎のX線の映像が出ます。前日には出ません。これはアメリカの小児放射線診断医のグループでの研究で明らかになっています。
毒性が強まっている。これは人とウイルスの力関係ですから、持病などのある人は重症化し、健康な人は軽症ですむということです。インフルエンザと同じパターンです。
 それが重症化率です。
 人から人へ感染すると毒性が強まると言うのは思い違いです。デュボス説では、重症になるタイプのウイルスに感染すると、その人は寝たきりか亡くなり、他の人に感染しません。
 軽くすんだ人が他の人に感染させるのです。感染力は高くなりますが、軽症化します。
重症になるのは、持病のある人たちです。

 またマスク、手洗いは、日本の真似です。2009年のメキシコでは、誰もマスクもうがいも手洗いもしていませんでした。これはアメリカのやり方です。
 昔中国に行った時には、中国の医師たちは日本よりアメリカの医学を見ていましたが、今は違ってきたようです。欧米諸国では、マスク、手洗い、うがいはしません。汚れた時だけするくらいです。厚生労働省もやっと認めて、「エチケット・マスク」と言って咳の出る時に他人に濃厚にうつさないようにマスクをしましょうと変わってきたはずですが。マスクの予防効果はほとんどありません。見かけだけです。防毒マスクなら確実に予防できます。

かからないようにするためには。
 まず、今までに何年もインフルエンザにかからなかった人は、今まで通りで良いです。
そうでない人は、睡眠時間を十分とり、過重労働を避けることです。体とこころの疲れを避けること。神経質になりすぎても行けません。一種の自己暗示行為になります。それは今の社会、特に安倍政権では無理でしょうね。
 ペストの時にできたのが、千夜一夜物語だったと思いますが。流行したら不要な外出を控え、家でのんびり「はやり病い」を忘れて過ごしましょう。
かかってしまったらどうするか。
 病院にかかる条件は、呼吸状態が悪くなった時です。
解熱剤を使うことは、絶対にしてはいけないこと。免疫を低下させます。総合感冒薬も解熱剤入りです。内科医は対症療法と称して解熱剤を出します。小児科でも出す医者がいます。
症状は体の防衛反応ですから、症状を取ってはいけません。つらければ、高熱には頭を冷やしたりしてもよいし、子どもはあなたの肌で冷やしてください。以前は、欧米ではぬるま湯に入れて下げましたが、今はしません。下げない方が良いからです。解熱剤が氾濫しているのは、先進国の中で日本だけです。製薬企業がメディアを支配しているからでしょう。

 次に、熱が出てすぐにはレントゲンを撮っても肺炎の影は出ないことが多いようです。熱が出ても、一日か二日は様子を見ましょう。でも呼吸状態が悪ければ、いつでも病院へ行きましょう。今のところウイルスに効く薬はありません。間違って解熱剤をもらっても、飲まないように。解熱剤が免疫を低下させることを知らない医師が多いですから。
 日本の先端医療は進んでいても、一般の医療は世界の標準以下です。
 かかったと思ったら、家で休んでください。診断書をもらいに医者にかかることも、周りに感染させてしまいます。心配なら受け入れ病院へ電話して指示を仰いで下さい。
 今日、1月28日に「指定感染症」に閣議決定されたら、診断されたら行動制限されます。問題はどうしたら診断できるのでしょうか。特有な症状はないし、肺炎が判るのは時間がかかるし、診断基準はないし、治療法もありませんから。

 
私の理論、病原環境説または適応説は
 1971年の国連人間環境会議のアドバイザー委員会共同代表で、報告書の序文を書いたルネ・デュボスの適応説から学んでいます。それは遠くヒポクラテス学派から始まり、中世の暗黒時代はイスラム医学へ受け継がれ、近代医学へ回帰し、ドイツの病理学者ウイルヒョウたちが受け継ぎ、フランス系アメリカ人のシゲリストとデュボス夫妻に受け継がれてきたのです。しかし、この理論は基礎医学者と精神科医たちにしか支持されず、アメリカの臨床の感染症学者たちとは違います。日本にも十数冊もの翻訳書が出版されていますし、結核の名著「白い疫病」も出されていますが、その理論は受け継がれていません。私はそれを臨床に応用して、成果を得ています。

 感染症の歴史や、耐性菌はどうして出てくるか、人間の歴史は感染症の歴史でもあることや、古い感染症は次第に消えて行き、また新しい感染症が出てくるのが歴史の必然であること、常に人間は犠牲を払いながらそれを乗り越えてきたことなどです。それらをデュボスは明確に説明していますし、私は臨床の場でそれを確かめています。
 新しい感染症が出てくるのは、歴史の必然です。

ヒトゲノム計画で、人のゲノムが明らかになったら、人のゲノムには人間の病気の歴史が書き込まれていたのです。デュボスの理論が証明されたのです。私は日本脳炎のゲノムの一部が今の若い日本人たちのゲノムに取り込まれていると予測し、それを証明してくれる遺伝子研究者を待っています。だから日本脳炎のウイルスがいるのに、発病する人が出なくなったのです。確かここ2年は0だったと思います。出てもほとんどが高齢者でした。いずれ現存の感染症もそうなると思います。
私の同期、41青医連の仲間だった京大の利根川進さんが、人間は一億の抗体を作る能力を持っていることを証明してくれました。
抗体を作る時間が潜伏期間で、症状はウイルスと人間の免疫システムが闘って生じる人間の防衛反応の結果と考えています。麻疹の発疹ができるのは、抗原(ウイルス)抗体反応の結果だと言うことも判っています。
 この10年の遺伝子学の進歩の話が、日本の科学ジャーナリズムの少ないことから、一般に知られていませんが、遺伝子も環境によって変化するし、遺伝子の発現も環境に応じて発現が変わってくるのです。そうして人間は、感染症に適応関係を作り、最後は平和共存していくのです。ヨーロッパを折檻したペストもそうして消えて行きました。総人口の四分の一を失って。

 公衆衛生学者のシゲリストは、「医学は社会が病気と闘う武器の一つに過ぎない」と言い、「医学は社会科学である」と言っていました。東大闘争時の東大医学部長だった白木博次さんも「医学は社会科学である」と言っていました。
今の検疫制度はペストの時にできたといいます。しかし、航海時代のもので現代の航空機時代には、全く用をなしません。
 しかも昔、インフルエンザが流行した時に、パナマの港から1km以上離れていた沖に停泊していた船上で感染者が出たと言い、晴れた日には1m離れれば感染しないのですが、曇っていると風に乗って飛んでいくようです。
 もし新型コロナウイルスが呼吸器感染であれば、その可能性もあるのではないでしょうか。
 
これらの話は、臨床医は知らないと思います。科学史の中で知られているに過ぎません。
私は中山茂神奈川大教授の研究会に2年間在籍していて学びました。
 私は、川崎市衛生研究所の岡部信彦氏とは、はとこです。若い時は一緒に造反したのですが、彼が慈恵医大第三病院で助教授になってから、別れました。私はデュボスに傾き、彼は国際的な感染症理論を取ったのです。ヒポクラテスの環境説は、歴史的にはいつも反主流派です。「ヒポクラテスの誓い」だけは有名ですが、環境説は知られていません。
 
 

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