培養細胞
再生医療の専門家が集まる学会で、新しい認定制度をスタートさせたそうですが、どういうものですか?
再生医療は病気やけがで失われた臓器、組織の機能を対外から細胞を補充することで回復させる医療です。新制度は、学会が一定の知識、技能などを持つ医師や技術者に資格を与えて、再生医療の水準を保つことが狙いです。
なぜ、この制度ができたのですか?
再生医療は今後、急速に発展すると見られます。しかし、新しい治療法だから安全面で心配です。以前に再生医療と称して効果が不明な治療をして、患者が死亡しました。正しい知識と技術を持った人が携わっていれば患者は安心だし、安全性も高まるからです。
どんな資格が取れるのですか?
患者に再生医療を実際に施す医師を対象にした「認定医」と、治療に必要な細胞を培養して医師に提供する技術を持つ「臨床培養士」という2種類の資格があります。いずれも、学会が開くセミナーに参加して、筆記試験に合格する必要があります。臨床培養士は、ちゃんと細胞を培養できるか確かめる実技試験もあります。
関心はどうですか?
京都での初セミナーには、当初予定の約300人を大幅に上回る約1100人が参加しました。認定第1号は、今年11月頃に誕生する見通しです。
資格がないと再生医療に携われないのですか?
国家資格ではないので、認定されなくても携わることは可能です。
理化学研究所などが準備するiPS細胞(人工多機能性幹細胞)の臨床研究の安全性は、どうやって調べているのですか?
認定制度は間に合わないけれど、厚生労働省が研究内容や実施態勢を事前にチェックしています。今年は夏以降に、第1例の患者に行われる予定です。
参考文献:読売新聞
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます