スポーツの秋から寒い冬になろうとしています。ぜい肉を落とすには「有酸素運動」が良いと聞いたけど、どんな運動なの?
ウオーキングやジョギング、サイクリング、水泳など、長い時間、身体を動かし続ける運動のことです。
「有酸素」とは、どういう意味ですか?
人が身体を動かす時には、体内の糖分や脂肪などをエネルギーに変えています。ゆっくりと時間をかけた運動は酸素を使います。それで「有酸素」と呼ぶのです。ただ、100m走など極めて短時間の運動では、酸素をほとんど使わないで体内にあるものでエネルギーを得ているのです。
有酸素運動はどのくらい続けると効果的なのですか?
運動開始後、15分前後は、主に血液中にある糖分が使われます。その後、ぜい肉の正体である脂肪が分解され始めます。スポーツ科学に詳しい東大の石井教授によると、脂肪を効率的に使うなら、運動時間は「20分以上」が一つの目安だといいます。
脂肪はどのくらい減るのですか?
個人差はありますが、ウオーキングだと体重60キログラムの人が、時速4キロメートルで1時間歩く場合には約120キロカロリーのエネルギーが必要です。その半分は糖分の分解で得られるので、残り半分が脂肪の消費分になります。重さにすると、脂肪約9グラムです。1ヶ月続ければ、脂肪270グラムが落ちます。歩く速さが1.5倍の時速6キロになると、消費する脂肪も1.5倍になります。
その分、食べたらどうなるのですか?
これは食生活を変えない場合の計算です。秋はご飯もおいしいけど、食べ過ぎたら効果は十分に出ません。急に運動して、怪我をしても逆効果です。無理は禁物です。
参考文献:読売新聞