地図のいろいろ

半世紀も地図作りに携わっていましたので、この辺で振り返って地図を見直してみようかな~・・・。

人口集中地区図

2008-03-29 12:13:53 | Weblog
人口集中地区図
昭和35年国勢調査以来、5年の国勢調査ごとに作成されています。
人口集中地区(Densely Inhabited District=DID)とは、狭義の都市としての市街地を示す指標として設けられました。
いわゆる「昭和(今回の平成)の大合併」により市町の区域が大幅に拡大し、市町の区域内に広大な農漁村的区域を抱え込むことになり、
市部=大都市・中都市、
町=小都市、
村=農漁村的地域という図式は崩れてきました。
例えば、現在の静岡市は静岡県を真っ二つにして、南アルプスのほうまで延びています。白根三山辺りから明石岳も「市」域となると施策に問題も生じやすいでしょう。
そこで昭和35年(1960年)の国勢調査から人口集中地区が設定されるようになったのです。

これは、市区町村の区域内で人口密度が4,000人/km²以上の基本単位区(国勢調査の単位区域)が互いに隣接して人口が5,000人/k㎡以上となる地区をいいます。
ただし、空港、港湾、工業地帯、公園など都市的傾向の強い基本単位区は人口密度が低くても人口集中地区に含まれることにしています。当然の措置ですね。

また、人口集中地区と同様、人口密度の高い基本単位区等が市区町村の境域内で互いに隣接しているが、その人口規模が「人口集中地区」の基準に満たずこれに準ずるとみなされる(人口が3,000人以上5,000人未満/ k㎡)場合、これを「準人口集中地区」としています。
ところで、ここにいう「基本単位区」とは、
街区又は道路、河川、水路、鉄道及び軌道の線路その他恒久的な施設等によって区画した地域です。調査ごとに区域を変えなくていいようにした配慮です。
となると、第3次メッシュ、又は更に細分化したメッシュ毎の調査のほうがいいのでは?他のデータとの整合性から、多分、近いうちに、そのように変わるのでは・・・



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