地図のいろいろ

半世紀も地図作りに携わっていましたので、この辺で振り返って地図を見直してみようかな~・・・。

世界地質遺産(糸静線)

2009-08-24 12:09:39 | Weblog
地質の世界遺産 「ジオパーク」

今朝の日経新聞に「世界地質遺産 国内初の認定」という、目新しい記事が掲載されていました。洞爺湖有珠山、糸魚川、島原半島の3箇所です。
今日は、その中の「糸魚川静岡構造線」に注目してみました。なんと言っても、日本列島を東北日本と西南日本に折り曲げた線ですから。
最近、山にも登っていますので、この飛騨山脈(北アルプス)と赤石山脈(南アルプス)にはやや関心が深まりつつあります。
実は、明日は北アルプスの西穂高の独立標高点まで一泊二日で行って来ます。


地質の世界遺産 の「ジオパーク」とは、ユネスコが世界の珍しい地質遺産に注目して、その珍しい地質遺産を保護し、かつ、それを観光誘致への結び付けを支援する組織だそうです。
世界遺産(自然)と違うところは、それを教育や地域の活性化に生かしていこうとする点だそうです。

この度、指定された糸魚川静岡構造線は、よくフォッサマグナ (Fossa Magna=大きな窪み)と混同されますが、 フォッサマグナの一部なのです。
糸静線は、上の図に示すようにフォッサマグナの西端の「線」です。フォッサマグナは更に東にも広がった「面」を示します。
東縁は新発田小出構造線及び柏崎千葉構造線と言われています。


糸魚川静岡構造線のおおよその地点は、親不知(糸魚川市)から諏訪湖を通って、安倍川(静岡市)に至る大断層線です。山梨県早川町新倉には糸魚川―静岡構造線の逆断層の露頭があり、2001年に「新倉の糸魚川―静岡構造線」として国の天然記念物に指定されています。
それから、太平洋側については、「糸魚川・静岡」や富士川とする説や、大井川(島田市)とする説もあるそうです。

まあ、今日はこの辺にして、明日からの登山の準備をします。