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安岡正太郎さんの『難福図巻について』を読んで

2013-06-22 | 読書

安岡正太郎さんの『難福図巻について』を読んで

 

たまたま、読んでいた本に「牛裂きの刑」のことが載っており、近くにもその刑場跡があることを知っていたので、

早速にお詣りしてきました。

甲州街道と中野通りの交差点脇です。窪地のど真ん中です。

 

 

そこの碑には次のような文言が書かれていました

「・・・以前この地は極悪人の刑場として牛を使って最も厳しい牛裂きの刑という両足から股を引裂く
酷刑場の地であったと伝えられている。
この牛と窪地であったことから牛窪の地名となり・・・。

宝永より正徳年間にかけてこの地方に悪疫病が流行り
これが悪人の霊のたたりと伝えられ
子供の安泰を守り苦難の時の身代わり地蔵として
この淋しい土地に地蔵尊を祭り霊を慰めたのである。・・・」

今は、交通渋滞が激しく、事故防止の碑にさえなっていますが、
当時は大変淋しい窪地だったようです。

 

さて、安岡正太郎さんの著「まぼろしの川」の中に、『難福図巻について』があり、
その扉に、下のような『牛裂き刑』の図が載っていました。

 円山応挙 画 (満野美術館蔵=大阪市にある由)より

そして一部文章を拝借すると、

「・・・下絵では
左右の牛に引き裂かれた男が宙に飛び上がろうとして、
左右の足首とも牛の脚にくくりつけられて飛び上がれず、
背をねじる形で引き裂かれ、苦しさに眼球が外に飛び出すことになっている。・・・」

と述べて、水墨の下絵を(彩色の本絵以上に)激賞しています。

 

確かに寒気のする絵です。

円山応挙の幽霊の絵とともに、実物を見たいと思いますが・・・。


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