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中央アジアとは

2011-02-18 | 日記
中央アジアのこと


中央アジアは一般には、カザフスタン、キルギスタン、タジキスタン、トルクメニスタン、ウズベキスタンの5ヶ国のことです。

いずれの国名も「スタン」 で終わっています。
「スタン」は「国」を意味しています。

地図で見ると、下の黄色線で示した地域です。

(背景の地図は 帝国書院発行:「新詳高等地図」より掲載しました。)

このたび中央アジアを取り上げたのは、
小生が世界地図に疎い(国内も同じですが)のと、
今回、ウズベギスタンのカリモフ大統領が来日し、日本政府と資源外交を展開した、特にレアメタルの開拓に留意したというニュースに接したので、
これを機会に、残り少ない日々を使って、色々な国を覗いてみようと思ったからです。

さて、順を追って概略を眺めると、

○ カザフスタン共和国
ソ連崩壊の1991年の後、カザフスタン共和国として独立しました。
これら、5カ国は、全て旧ソ連に属していました。

この国は中央アジアの中で最も面積の広く、世界でもインド、アルゼンチンについで第9位です。日本の約7倍。

同時に世界最大の内陸国です。海に面していない国です。

もっとも、この5カ国はみな、海に面していない内陸国です。
(カスピ海には面していますが、これは世界最大ですが、湖です。)

面積は広いのですが、その大部分は砂漠やステップで、人が住めるところは首都と一部の地域に限られています。

人口は1700万人とか。

日本の約7倍の面積に、1/7の人口が住んでいるわけですから、人口密度は約1/50ですか・・・。

○ ウズベギスタン共和国
この国も、ソ連崩壊によって独立しました。

独立後は、ずーと現在まで20年間も、このたび来日したカリモフ大統領が権力を握っており、ほぼ独裁政権を維持しています。
反政府暴動で多くの死者を出し、非難されましたが・・・

この国も、80%が砂漠で、あとは乾いて荒れた土地、農地は僅か10%ほどしかないそうです。

ソ連時代に、雨の少ないこの地域に、アラル海の水を引いた灌漑で、綿花栽培が強制されたため、塩害や湖そのものの縮小で、食料自給率が落ちて苦しんでいるそうです。

アラル海は塩湖ですから、灌漑用水には不向きです。
それに、流入だけで、この湖から流出する河川はありません。ですから塩分濃度は増すばかり。普通の6倍だとか。
その上、先にもふれたように、水量が年々減っているようです。今に干からびてしまうのではとさえ言われています。

さて、面積の割には人口が多く、この5カ国で一番多いそうです。
2400万人とか。面積は日本よりやや広い程度で・・・。

最近は、鉱物資源の開発で、少し日の目を見るようになったそうです。
レアメタルで悩んでいるわが国も、この点に注目しているようですが。

○ トルクメニスタン

面積は日本よりやや広いが、人口は400万人強。人口密度は日本の1/30程度。

独立後も経済的・軍事的には未だにロシアの影響下にある始末です。

○ キルギ共和国(キルギスタン)

面積は日本の約半分。人口は500万人弱。

国土の40%が標高3000mを超える山国だそうです。
国土は東西に長く、中国との国境には天山山脈が延びています。

ただ、ここは他の国々と違い、砂漠がなく、気候にも恵まれています。
ローマやサンフランシスコと同じくらいだとか・・・

ソ連時代に大規模な灌漑工事が行われたため、綿花などの栽培にも向いているようです。

○、タジギスタン共和国

面積は日本の40%ぐらい。人口は600万人とか。
中央アジア5カ国の中で最も貧しい国のように言われていますが・・・。

もともと資源・産業が乏しく、大多数の人は年収350ドル(3万円)足らずの生活だそうです。

欧米や日本からの経済援助もあり、順調に発展していたのですが、

国土のほとんどは山岳地帯で、
中国との国境には世界の屋根と称されているパミール高原があります。