「靖国問題」に解決策があるとしたら、麻生外相の靖国特殊法人化案はそれに最も近いだろう。
靖国に弥栄(いやさか)あれ 麻生太郎
それではすんなり実現するかというと、どうも難しそうだ。
1・靖国神社が「特殊法人化」を受け入れるか
靖国神社:麻生外相私案にコメントせず 過去に国営化案:MSN毎日インタラクティブ
30年ほど前「靖国神社国家護持法案」のときは「非宗教化」の強制を嫌った靖国神社が拒否したが、「麻生私案」では政府によって神道色を排除することは考えられていないようだ。
Let's Blow! 毒吐き@てっく: 靖国麻生私案の補助線
靖国神社に「麻生私案」が受け入れられる可能性は70%はあるものと見る。
2・世論は「靖国神社の国営化」を受け入れるか
これはちょっと予想しにくい。
左翼は「政教分離違反」、右翼は「神道色の希薄化」「『A級戦犯』分祀」に反発するだろう。
だが、靖国神社にも政教分離にも思い入れの少ない一般国民は案外すんなり受け入れてしまうのではないか。
クリスチャンである麻生氏が言い出したことで「靖国国家護持」「国家神道の復活」といったおどろおどろしい印象が薄れたこと、国民のあいだに「もう『靖国問題』はうんざり、早く解決したい」という気持ちが広がっていることを考えるとその可能性は高い。
「麻生私案」が世論に支持される可能性は70%としておこう。
3・憲法20条(政教分離原則)に違反しないか
法律知識のない私には判断できない。
A.Yottiさんは「追悼や慰霊は、宗教的な行為です。ですから、「無宗教の国立追悼施設」は言葉の定義上、成立しません。「無宗教の国立顕彰施設」なら、まだ理解できますがね。つまり、「無宗教の国立追悼施設」は、この無能な日経記者が書いている「憲法の政教分離原則に抵触せず」とは逆で、明らかに憲法20条に抵触するんです。」と書いておられるけれど、さてどうなんだろう。
自衛隊の存在や私学助成金が憲法違反にならないのなら、「靖国神社国営化」「無宗教の国立追悼施設」もあいまいな形で認められそうな気もする。そのためには世論の強い支持(70~80%?)が必要だし、なかなかそれは難しそうだけれど。
麻生氏のようなベテラン政治家が満を持して発表したのだから、きっと「私案」の適法性に心積もりがあるのだろう。
「麻生私案」が憲法違反にならない可能性はこれも70%とする。
「近隣諸国」(中韓朝)の反応は考慮しない。どうせすべて反対だろうし、そもそも戦没者慰霊に外国が口を出す資格はない。
マスコミの影響も無視する。「靖国問題」が大好きなマスコミは大騒ぎするかもしれないが、賛成派(読売・朝日・日経?)と反対派(毎日・産経?)である程度バランスが取れてしまい総体として影響力はないだろう。
政治家や政党がどう動くかわからないが、世論の大勢が決まれば自民党・民主党の政治家の多くはそれに従うだろうと思う。小泉総理のように「世論よりも自分の心に従う」変人(良い意味でも悪い意味でも)はそれほど多くない。
「麻生私案」が実現するためには「靖国神社の同意」「世論の支持」「法律論のクリア」の3点が必要だ。
各要素の確率が70%とすると総体的な実現可能性は
0.7×0.7×0.7=0.343
約34%となる。
世論には勢いというものがあり、何かのはずみで「靖国特殊法人化案」が盛り上がってあれよあれよという間に実現する(郵政民営化のように)可能性もあるが、どうすればそんなことが起きるのか今の私には想像できない。
私は「麻生私案」に反対しないし、もし可能なら好ましいと思うけれど、どうも実現しそうな気がしない。
参考ブログ記事
泥酔論説委員の日経の読み方:「靖国、無宗教・国立に」・麻生氏私案
さくらの永田町通信: 8・8
Dr.マッコイの非論理的な世界矛盾だらけの靖国改造~麻生私案
兵頭二十八の放送形式: 官僚の宗教無知を悟れぬ麻生氏はシナに勝てないだろう
靖国に弥栄(いやさか)あれ 麻生太郎
靖国神社に関わる議論が盛んです。特定の人物を挙げ、「分祀」の必要を言う人があります。国会議員にそれを主張する人が少なくありません。わたしに言わせれば、これは根や幹から問題を見ようとしない、倒錯した発想によるものです。私には「『靖国問題』は本当に問題なのか」とか「問題だとして解決できるのか」「どうしても解決する必要があるのか」といった疑問があるので麻生私案に諸手をあげて賛成はしないが、誠実に考えられたよい文章だと思う。
わたしは靖国神社についてものを言う場合、常に物事の本質、原点を忘れぬよう心がけて参りました。
それではすんなり実現するかというと、どうも難しそうだ。
1・靖国神社が「特殊法人化」を受け入れるか
靖国神社:麻生外相私案にコメントせず 過去に国営化案:MSN毎日インタラクティブ
靖国神社を国営の特殊法人化する「靖国神社国家護持法案」の制定について、同党が制定を目指し国会に計5回提出されたが、いずれも廃案になった。特に74年5月、衆院法制局が神社を公的機関にする以上、憲法20条との関係で「宗教性を帯びない性格にする」必要があるとの見解を示してからは、神社側も態度を硬化。75年以降は事実上の立ち消え状態となった。
30年ほど前「靖国神社国家護持法案」のときは「非宗教化」の強制を嫌った靖国神社が拒否したが、「麻生私案」では政府によって神道色を排除することは考えられていないようだ。
Let's Blow! 毒吐き@てっく: 靖国麻生私案の補助線
(問)そうすると神道色をまるっきりなくすということですか。30年前と違って、遺族が高齢化した靖国神社が今後の存続に不安を感じているという報道もある。
(外務大臣)それは新しい団体でお考えになることであって、私達がそれをとやかくいうことではないのではないかと思います。ましてや新聞社が言うのもいかがなものかということだろうと思います。
(問)まるっきり宗教色を無くすと、今まで言われている独立の無宗教の施設とどう違うのか。「靖国」という名前が残るだけではないかという気もするのですが、この辺の本質的な違いというものは。
(外務大臣)いい指摘だと思います。違いは伝統的な格式に戻ると書いていますので、その伝統的なものをどうされるかは自分達でお決めになれば宜しいと思います。これを従来、明治2年からずっと続けているからこれでいくというのであれば、それはそれでいいのだと私は思います。
従って今、千鳥ヶ淵の話と一緒なのではないかと仰いましたが、千鳥ヶ淵に祀られているのは英霊ではありません。戦没者だと思います。元々の経緯を詳しく読まれた上で聞いておられると思うのですが、あの話の元々の最初の3行目位のところから経緯が書いてあると思いますが、そこを読んでいただければ少なくとも靖国神社というものは国のために尊い命を捧げた英霊を祀ることを目的としているのであって、片方は被災された戦没者の鎮魂を目的としていると書いてあって、元々のいきさつが全く違うように作ってあると思います。
靖国神社に「麻生私案」が受け入れられる可能性は70%はあるものと見る。
2・世論は「靖国神社の国営化」を受け入れるか
これはちょっと予想しにくい。
左翼は「政教分離違反」、右翼は「神道色の希薄化」「『A級戦犯』分祀」に反発するだろう。
だが、靖国神社にも政教分離にも思い入れの少ない一般国民は案外すんなり受け入れてしまうのではないか。
クリスチャンである麻生氏が言い出したことで「靖国国家護持」「国家神道の復活」といったおどろおどろしい印象が薄れたこと、国民のあいだに「もう『靖国問題』はうんざり、早く解決したい」という気持ちが広がっていることを考えるとその可能性は高い。
「麻生私案」が世論に支持される可能性は70%としておこう。
3・憲法20条(政教分離原則)に違反しないか
法律知識のない私には判断できない。
A.Yottiさんは「追悼や慰霊は、宗教的な行為です。ですから、「無宗教の国立追悼施設」は言葉の定義上、成立しません。「無宗教の国立顕彰施設」なら、まだ理解できますがね。つまり、「無宗教の国立追悼施設」は、この無能な日経記者が書いている「憲法の政教分離原則に抵触せず」とは逆で、明らかに憲法20条に抵触するんです。」と書いておられるけれど、さてどうなんだろう。
自衛隊の存在や私学助成金が憲法違反にならないのなら、「靖国神社国営化」「無宗教の国立追悼施設」もあいまいな形で認められそうな気もする。そのためには世論の強い支持(70~80%?)が必要だし、なかなかそれは難しそうだけれど。
麻生氏のようなベテラン政治家が満を持して発表したのだから、きっと「私案」の適法性に心積もりがあるのだろう。
「麻生私案」が憲法違反にならない可能性はこれも70%とする。
「近隣諸国」(中韓朝)の反応は考慮しない。どうせすべて反対だろうし、そもそも戦没者慰霊に外国が口を出す資格はない。
マスコミの影響も無視する。「靖国問題」が大好きなマスコミは大騒ぎするかもしれないが、賛成派(読売・朝日・日経?)と反対派(毎日・産経?)である程度バランスが取れてしまい総体として影響力はないだろう。
政治家や政党がどう動くかわからないが、世論の大勢が決まれば自民党・民主党の政治家の多くはそれに従うだろうと思う。小泉総理のように「世論よりも自分の心に従う」変人(良い意味でも悪い意味でも)はそれほど多くない。
「麻生私案」が実現するためには「靖国神社の同意」「世論の支持」「法律論のクリア」の3点が必要だ。
各要素の確率が70%とすると総体的な実現可能性は
0.7×0.7×0.7=0.343
約34%となる。
世論には勢いというものがあり、何かのはずみで「靖国特殊法人化案」が盛り上がってあれよあれよという間に実現する(郵政民営化のように)可能性もあるが、どうすればそんなことが起きるのか今の私には想像できない。
私は「麻生私案」に反対しないし、もし可能なら好ましいと思うけれど、どうも実現しそうな気がしない。
参考ブログ記事
泥酔論説委員の日経の読み方:「靖国、無宗教・国立に」・麻生氏私案
さくらの永田町通信: 8・8
Dr.マッコイの非論理的な世界矛盾だらけの靖国改造~麻生私案
兵頭二十八の放送形式: 官僚の宗教無知を悟れぬ麻生氏はシナに勝てないだろう
そのための叩き台を提出した麻生外相は、政治家として立派であると思いました。個人的にはこの案には反対ですが、麻生外相のような方がこういう対案を出してくれたお陰で、靖國もそう悪い方向へは行かずに済むのではないかという気がしました。
しかし今回も野党の方々は結局対案を出せませんでしたね・・・
明治2年に戊辰戦争の英霊に敬意と哀悼の意を捧げる「よりしろ」として発足した招魂社に始まる歴史と存在意義を思い起こさせます。
招魂社を無宗教施設として建立した大村益次郎の素志を麻生氏は継承しているように思います。
ただし、国民の多くが大村の素志を継承しているかどうかは未知数ですが。
この提言を読んで、そもそも靖国神社って何なんですかということを考えるよいきっかけになりました。わたしは靖国にお参りすることは、愛国心の発露でも、歪んだ歴史観を持つことでもないと思っています。ただ、日本を守るために戦争で命を落とされた方々に、静かにお祈りを捧げたいと思っています。
なので、靖国って絶対に「神道形式」でなければいけないのかなあ、という素朴な疑問があります。「神社でなくなる」ことと、「祈りを捧げる場所でなくなる」ということは、同じでないような気がしています。それに、「祈る」ことは、まわりに対する示威行為でもないと思うので・・・
詰めて考えるとわからなくなるのですが、今日の午後、靖国参拝してこようと思っています!
という疑問は残ります。
あくまで神道に基づく教義、
神社を依りしろとされていましたから。
何にしろ難しい問題です。
ただでさえ夏は暑いのに、マスコミも「識者」も政治家も「靖国問題」でむやみと熱を上げるのは止めてほしいです。
「麻生私案」は今のところ静かに受け止められているようでけっこうなことです。実現性が低いと思われているのかもしれません。
小泉さんの8月15日参拝が望ましいとは思いませんが(春秋の例大祭のほうがずっといい)、たぶん行くのでしょうね。
それと靖國と諸外国の関わりですが、中共が今まで靖國で騒いでいたのは言い得だったからだけですし、米国との関係を気にしている人もいますが、米国にとっての戦犯の扱いは、刑を執行し、サンフランシスコ平和条約で判決自体に文句は言わないことを担保した時点で終わっています。神社が誰を祀ろうが興味はないでしょう。靖國神社に参拝した方が、自衛隊が頑張ってくれるというなら大統領は参拝すると言うだけです。
「嗚呼大東條受難の碑」を国家予算で建造するなんて言ったら「ちょっと待て」と米国はいってくるかもしれませんが(笑)
首相の参拝の推進派も反対派も靖國神社を過大評価している気がします。日本人の精神の上では大きな問題だと私は思いますが、対外関係に対して影響を与えるものではないでしょう。「私が大事だと思うことは世界中の人にとっても大問題であって欲しい」という錯覚みたいなものにとらわれているように私には思えるのです。
「靖国問題」を「解決」しようとしている人は多いですが、針の穴を通すような王道を主張しているのは麻生さんくらいのものです。実現は困難と思いますが、他の人たちの言ってることがあまりにも無茶なので評価せざるを得ません。
アメリカは戦没者の慰霊には文句を言わないでしょうが、いわゆる「遊就館史観」には不快感を抱き危険を感じているはずです。遊就館史観は反米と表裏一体ですから。小泉さんは慰霊にはこだわっても遊就館史観には無関心ですね。次の総理(安倍さん?)はどうでしょうか。
それどころか戦前の日本がいかにアメリカに依存していたかグラフで数量的に説明があったりして「意外と科学的じゃないか」と驚きました。
アメリカの無理強いによってやむを得ず立つに到った、というようなことを書いた展示は見あたりませんでした。でも東南アジアやインドの独立運動を援助していたことは説明していましたね。それと満洲が本来漢民族の領土ではないことも説明していました。しかしこれはアメリカが困る話ではないと思います。
遊就館史観という言葉も一人歩きを始めているのかもしれません。
麻生外相の提案は神道のままの国有化すら否定していませんから、かなり大変なものであるはずですが、表面的にはどこからも相手にされていませんね。
案外そういう人の意見って出てこないように思うのです。
さて、今日15日に小泉総理は参拝するのでしょうか?
【ソウル16日時事】韓国の通信社・聯合ニュースは16日、同国政府が靖国神社問題と関連して、A級戦犯が分祀(ぶんし)された場合も、日本の指導者の靖国参拝を容認できず、靖国問題の根本的な解決にはならないとする立場を内部で確認したと報じた。青瓦台(大統領官邸)高官の話として伝えた。
http://www.jiji.com/cgi-bin/content.cgi?content=060816222837X939&genre=int
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だそうですw
空気読めない連中だ・・・w
中国はこきんとう政権による五カ年計画になる「科学的発展」の実現のための技術と資金・未だに歯止めの効かない投資による不良債権の増加・そして何より反こきんとう(江沢民政権時代の抗日愛国教育を基礎とした既得権益層)に対し「敵の敵は味方」論法・等により深層的に日本に近づきたいと言う意志があるのではないだろうか?その際たる証拠に香港からの靖国参拝反対のための尖閣諸島上陸が流れました。それに対し台湾の靖国参拝反対団体による尖閣諸島上陸が決行されるようです。
中共政権はロクでもないですが、常に利を最大限に求め、ヒステリックに見えても実は常に冷静だと思いますね。この靖国カードだってしっかり外交カードだと言う腹があります。ただ厚顔無恥なので何をどうやろうと政権が変わってしまえば、自らの利の元、また違った難癖を付けてくることは間違いないでしょう。
麻生氏の国営化にしても、現実になったところでまた訳のわからない難癖を付けてくるのは必至です。現政権では収まるかもしれませんがw
それにしてもこのニュースで国内の分祀論政治屋はどういう反応してくれるか楽しみですw
まぁたぶんスルーでしょうけど、マスコミ共々w