玄倉川の岸辺

悪行に報いがあるとは限りませんが、愚行の報いから逃れるのは難しいようです

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党首の謀反

2007年11月06日 | 政治・外交
小沢氏は今頃ほくそえんでいることだろう。
どうやら民主党幹部は本気で小沢氏を慰留するつもりのようだ。
いやはや、なんというか。

asahi.com:小沢代表、慰留を留保 民主幹部の要請に
 民主党の鳩山由紀夫幹事長ら党執行部は5日の役員会で、辞職願を出した小沢代表を慰留する方針を確認した。岡田克也、前原誠司両副代表らを含む副代表会議の了承もとりつけ、辞意を撤回するよう小沢氏に促した。これに対し小沢氏は「昨日けじめだという思いで辞職願を出したばかりでまだ心の整理に時間がかかるので、それを待ってほしい」と即答しなかった。一呼吸置いて政治情勢を見極める構えとみられており、党内では辞任を前提にした動きはいったん沈静化し、小沢氏の判断を見守る空気が広がっている。


四日の記事で「このままでは「代表が党を裏切った」と引きずりおろされるのが目に見えている。/そうなる前に小沢氏は逃げることを選んだ。」と書いたが、どうやら私は小沢氏と民主党幹部を見誤っていたようだ。

小沢氏については過小評価だった。
「行き当たりばったりで動くとは小沢も衰えたな」と思っていたが、どうやら民主党幹部たちの軟弱さを見切って「党首による辞任クーデター」を仕掛けたらしい。人の弱みに付け込むようなやり方だが、「豪腕」らしいことは間違いない。

民主党の幹部たちについては過大評価していた。
以前から「小沢氏以外の民主党政治家は二流ばかり」と思っていたが、今回のドタバタを見て「三流以下だ」と確信した。
民主党が本当に「豪腕なしには夜も日も明けぬ」小沢頼りの政党であれば、党首会談後の役員会で小沢氏の提案をすげなく却下してはならなかった。「これまでの党の方針とは異なるが、ほかならぬ代表のおっしゃることであれば真剣に考えなければ」とじっくり検討する、あるいは所属議員・党員の意見を集めるといった対応をすべきだった。
一般家庭にたとえれば、一家の大黒柱のお母さんが家族会儀で「もう一度大学にいきたい」と言い出したのをお父さんと子どもが適当にあしらって却下し、臍を曲げたお母さんが翌日「離婚します」と宣言して大騒ぎ、といったところである。
お昼のホームドラマなら他愛もないが、これが政権獲得を宣言した政治家たちが大真面目に演じるドラマなのか。実に情けない。こんなものを見せられる視聴者は呆れるばかりだ。

小沢氏は「連立にはこだわらない」としつつ「選挙に勝てる体制が必要」と言っているそうである。

TBS NEWSi:小沢氏、辞意撤回要請に回答留保
 午前中に菅氏が小沢氏と会談した際には、「自分は連立にこだわっているわけではない」「選挙で勝つ体制をいかに作ることが出来るか」と述べたということで、執行部は続投に希望を見出していますが、党内には、小沢氏が会見で次の衆院選の勝利は厳しいなどと発言したことに不快感を示す議員も多く、今後、小沢氏が代表にとどまることになるかは依然不透明です。(05日21:58)

小沢氏の言う「選挙で勝つ体制を作る」とは具体的にどういうことか。
私には「政策・人事・候補者選びのフリーハンドをよこせ」という意味にしか理解できない。
つまりは「俺をとるか、それとも民主党のアイデンティティーをとるか」という選択だ。これが「党首による辞任クーデター」の意味である。
それなのに鳩山氏や菅氏など民主党幹部の言葉や表情には緊張感が見られない。今何が起きているのかわかっていないのではないか。小沢氏に頭を下げて辞意を撤回して「いただく」とはどういうことか。豊臣秀吉の没後、徳川家康を大坂城の西の丸に入れるようなものだ。

私が民主党幹部を買いかぶっていたというのは、小沢氏の「辞任クーデター」にオロオロするばかりで毅然とした態度をとるものが一人もいないからだ。小沢氏と比べるとまるで大人と子供である。
もし誰かが「小沢さんお疲れさまでした、あとのことはご心配なく」「われわれの党は『民主党』であって『小沢党』ではありません」と言ったなら私も感心するけれど、「どうすれば辞意を撤回していただけるか」と小沢氏の機嫌をとろうとするばかりである。なんと卑屈な人たちだろう。軽蔑に値する。大連立とか政策協定の是非とは別に、政治家としての肝が据わっていない。三流以下と呼ぶほかない。
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