玄倉川の岸辺

悪行に報いがあるとは限りませんが、愚行の報いから逃れるのは難しいようです

画期的なダイエット効果を持つ食品とは

2007年01月28日 | ネタとか
タイトルは煽りです。
納豆論議の続きというわけでもないけれど、画期的なダイエット効果を持つ食品とはどういうものか考えてみた。
私には食品や健康についてろくな知識がないので以下に書くことはただの与太である。

私は「あるある大辞典」を見ていないので知らなかったが、大ブームを起こした(そして実験が捏造だとバレた)納豆ダイエットなるものの方法を知ったとたんに脱力した。
以下は「あるある」番組ウェブサイトのキャッシュ。

 第140回『食べてヤセる!!!食材Xの新事実』Top page
 第140回『食べてヤセる!!!食材Xの新事実』2page
 第140回『食べてヤセる!!!食材Xの新事実』3page
 第140回『食べてヤセる!!!食材Xの新事実』4page



3ページ目に書かれている「納豆でヤセる黄金法則」とは

2パック食べるべし!
朝晩食べるべし!
よく混ぜて20分放置すべし。

だそうである。
…え、それだけ!?
一日に2パック、朝と晩に納豆を食べている人なんてそんなに珍しくないだろう(納豆好きじゃないのでよくわからんが)。とすると、「よく混ぜて20分放置」が「あるある」式納豆ダイエットのキモということになるが、なんだかやけに安直だ。意外性がない。いや、安直すぎて逆に驚く。日常生活で普通に納豆を食べるときと大して変らないじゃないか。
「朝食の20分前に納豆を混ぜておく」というのは画期的効果を期待する割には安直だが、忙しい人にとってはまるで睡眠時間を削る嫌がらせのようである。「寝る前にかき混ぜておいたのではダメなのか?」と思う無精者もいるだろう。それは私だ。

私自身は「安直すぎてとても信じられない」と感じたが、「あるある」式納豆ダイエットに飛びついた人たちにとってはその安直さがむしろ魅力だったのだろう。もし「一日10パック食え」とか「一時間かき混ぜ続けろ」とかいったハードな条件を要求されていたら最初からあきらめていたはずだ。「あるある」の捏造が最初から納豆ブームを起こす意図のもとに行われたのだとしたら、期待感と安直さとちょっとした困難をうまくブレンドして視聴者に提供したものである。さすがだ。いや褒めることでもないか。

「あるある」納豆ダイエット番組の関係者だった人がこんなことを言っている。

あるある式!納豆ダイエット! - All About
「健康情報バラエティは娯楽番組であり、当然のこととして真実を伝えていない」
「食べるだけで痩せる食品は毒である」
そりゃそうだ。と思う。
健康情報バラエティの信頼性はとりあえず「あんなの信じるほうがどうかしてる」ということにして。
日本で、いや世界の先進国で庶民が太りすぎを気にするようになったのは第二次大戦後、最近50年ほどのことだ。それまで大衆の口にする食品にはなによりも栄養とカロリーが求められていた。ということは、日常的に口にするほとんどの食品について基本的に「太らせる」能力のほうが「痩せさせる」能力を上回っていると見ていい。寒天とかコンニャクのようにカロリーがない食品も存在するがあくまで例外である。

仮に「食べるだけで痩せる食品」が存在するとしたら(私は信じないけれど)、過去・現在・未来の三方面で探すことができそうだ。

過去の食品
昔から太りすぎに悩んでいた上流階級がひそかに用いていた食品を探す。
「アゾフ海でしか取れない幻の黄金キャビアを食べると痩せる!」とか。
…量産できないから無理。

未来の食品
これまで存在が知られなかった、あるいは食品として見なかった何かを食べることで意外な効果が得られるかもしれない。
「深海で発見された新種のナマコ」とか「カメムシ」とか。
…たぶんグロくてまずいので無理。食うよりも作用物質を抽出して薬にしたほうがいい。
既存の食品を遺伝子操作してダイエット成分を含有させるほうがよさそう。

現在の食品
一般人が普通に食べているものを常識的な方法で調理したのでは画期的な効果は得られそうにない。
それなら常識外れの食べ方をしてみたらどうだろう。

小学校の家庭科で「βカロテンを含む緑黄色野菜を油でいためて食べるとビタミンAの吸収率が上がる」と習った。そして日本には昔から食べ合わせという言い伝えがある(科学的根拠は知らない)。
ということは(強引)、普通の食べ物でもこれまでになかった調理法や組み合わせで食べれば画期的なダイエット効果を得られるかもしれない。
たとえば、たとえば、うーん、画期的、画期的…

「イカの塩辛にココアをたっぷり振りかけて食べる」とか。
「くさやの干物とドリアンの和え物」とか。

…想像しただけでも胸が悪くなるので無理。
ただしインパクト抜群なので私のような馬鹿は「おお、たしかに画期的だ!」と感動する。
ここまで画期的ではないが、以前に聞いたことがある「りんごダイエット」とか「ゆで卵ダイエット」とか一つのものばかり食べ続けるダイエット法もこの分類に入る。どう考えても栄養のバランスが取れなくて体に悪そうである。

自分の経験ではダイエットに一番効果的なのは「片思い」だった。
特にやせようというつもりは無かったけれど、ウジウジ悩んだりちょっとしたことで浮かれたり、無駄に精神的エネルギーを使っているうちに5キロくらい体重が落ちた。
ただし、失恋した後でヤケ食いしたらたちまち元の体重に戻り、それどころか数キロ太った。
たいへん情けない思い出である。