万国時事周覧

世界中で起こっている様々な出来事について、政治学および統治学を研究する学者の視点から、寸評を書いています。

警戒すべき平昌五輪テロ

2018-01-26 16:42:55 | 日本政治
オリンピックとは、全世界の諸国が集う“平和の祭典”ですが、必ずしも平和裏に閉会式を迎えるわけではありません。1972年9月にドイツのミュンヘンで開催された大会では、「黒い九月事件」と称されたテロ事件が発生しています。

 同事件は、中東におけるパレスチナ紛争を背景としており、パレスチナのテロ組織であった「黒い九月」によってイスラエルの選手等が人質に取られ、11名が死亡しました。オリンピックは、テロリストが自らの存在を全世界にアピールし、人々に恐怖心を植え付ける格好の舞台として利用されたのです。同事件は、国際的なテロ協力が実現する契機ともなりましたが、この事例は、朝鮮半島有事が囁かれる中での開催となる平昌大会においてもテロが起き得ることを示唆しています。

 テロへの懸念は、韓国の文大統領が対北融和政策の一環として北朝鮮を同大会に自ら招き入れたことにより、さらに強まっています。そして、テロリストの標的となる可能性が最も高いのは日本国なのではないかと思うのです。アメリカは、言わずもがな北朝鮮の主敵であり、トランプ大統領は、昨年11月に、既に北朝鮮をテロ支援国家に再指定しています。しかしながら、アメリカ選手団等にテロ行為を行えば、即、開戦となりかねませんので、たとえ計画はあったとしても、北朝鮮が対米テロを実行に移す可能性は比較的低いかもしれません。

 一方、日本国は、核・ミサイル問題に加えて拉致事件等もあり、積極的に対北制裁を実施して圧力を強めていますが、その対立関係は、朝鮮戦争を戦ったアメリカのように直接的ではありません。加えて、朝鮮半島の南北両国は、韓国併合の歴史から反日政策において足並みを揃えており、日本国はいわば“共通の敵”です。しかも、五輪開催地の韓国では、日本国の初代首相を務めた伊藤博文を暗殺した安重根が英雄視されるなど、対日テロに対して“寛容”な国柄でもあります。また、日本国による統治時代において、最初に結成された抗日団体の名称が「暗殺団」であったのも気がかりなところなのです。

 北朝鮮では、目下、高度な技術を備えたテロ部隊が訓練されているでしょうし、競技に参加する選手のみならず、派遣される大規模な応援団や芸術団等、あるいは、観客にもテロリストを潜ませている可能性もあります。韓国でも、2015年にリッパート駐韓米国大使が危うく暗殺されかけた事件も発生しており、韓国のテロ対策は十分とは思えません(特に日本人に対しては警備が手薄になるかもしれない…)。平昌オリンピックに際しては、日本国の選手や役員のみならず、政治家や一般の観戦者も十分にテロを警戒する必要があるのではないでしょうか。

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