万国時事周覧

世界中で起こっている様々な出来事について、政治学および統治学を研究する学者の視点から、寸評を書いています。

韓国の起源主張は”知的財産権”の侵害?

2008年08月23日 16時04分28秒 | アジア
【外信コラム】ソウルからヨボセヨ 中国の“嫌韓感情”(産経新聞) - goo ニュース
 韓国には、他国の文化や伝統を自国起源と主張するという、他の国には見られない行動パターンがあります。中国において、激しい嫌韓感情が起きている理由は、やはり、この韓国の起源への執着にあるのではないか、と思うのです。

 特に中国は、北京オリンピックの開会式の演出で強調されていたように、紙、火薬、羅針盤、活版印刷など、自国発の発明に、殊更の誇りを持っているようです(いささか、疑うべき点もあるのですが・・・)。国家を挙げて宣伝するのですから、中国の起源に対する執着もまた人一倍強いと言えそうです。それにもかかわらず、長らく自国の朝貢体制の下にあった歴史を持つ韓国が、自国起源を主張するわけですから、これが、中国人の癇に障らないわけはありません。つまり、中国にあっては、いわば、発明という”知的財産権”が侵害されたように感じたのでしょう。

 中国の対韓感情の悪化が、韓国の人々に、他国の文化や伝統の起源を主張することが、相手国に対して不快感を与え、失礼であることを知らせる機会となれば、これは、日本国にも良い影響を与えるかもしれません(日本国もまた被害者ですので・・・)。

 文化には伝播性があるため、他国から伝わったものでも、それを自国の文化に取り入れたり、その国の精神性に合わせて独自の展開をみせることもあります。文化とは、それぞれの国の歴史の中で、長い時間をかけて醸成されてくるものなのです。相互に他国の文化を尊重することが、まずは、国際社会のマナーの第一歩なのかもしれません。

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コメント (15)
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