おはようございます。税理士の倉垣です。
共有物1(持分の処分)
所有権は一つの物の上には一つしか存在しないのが原則ですが、共有は一つの物の上に複数の所有権が存在するケースです。
例えば、親子で土地を50%ずつ資金を出し合って購入した場合には、一つの土地を親と子で持分2分の1ずつの共有状態となります。
1、持分の処分の自由
例えばABCがそれぞれ3分の1ずつ持分を有する土地につき、Aが自己の持分3分の1をDに売却するのに他の共有者であるB及びCの承諾を得る必要はありません。Aのその土地の3分の1の共有持分はそれは独立した所有権として自由に売却などの処分をすることが可能です。
2、損害賠償の請求
上記1の例で、損害賠償の請求は自己の持分に対応する部分のみ請求できるそうです。ABCが共有する土地の不法占拠者に対してAが損害賠償を請求するときには、全部の損害賠償はできず、自己の3分の1についてだけです。
3、時効の中断の効果(民法148条)
時効を中断するためには、土地の不法占拠者に請求等をしなければなりませんが、その効果は他の占有者には及ばないとされています。
中断手続きを行った共有者のみに対して時効中断の効果が生じます。もし、全部に対して時効中断の効果を及ぼそうとすると、共有者全員でその中断手続きをする必要があります。
4、共有持分の割合の推定(民法250条)
最後に共有持分の割合ですが、契約などにより持分が分からなければ、各共有者の持分は、相等しいものと推定されます。
以上は「共有持分」の処分であって、「共有物全体」の処分は別問題です。「共有物全体」の処分は次回以降投稿を予定しています。
倉垣税理士事務所の公式WEB http://kuragaki.jp
共有物1(持分の処分)
所有権は一つの物の上には一つしか存在しないのが原則ですが、共有は一つの物の上に複数の所有権が存在するケースです。
例えば、親子で土地を50%ずつ資金を出し合って購入した場合には、一つの土地を親と子で持分2分の1ずつの共有状態となります。
1、持分の処分の自由
例えばABCがそれぞれ3分の1ずつ持分を有する土地につき、Aが自己の持分3分の1をDに売却するのに他の共有者であるB及びCの承諾を得る必要はありません。Aのその土地の3分の1の共有持分はそれは独立した所有権として自由に売却などの処分をすることが可能です。
2、損害賠償の請求
上記1の例で、損害賠償の請求は自己の持分に対応する部分のみ請求できるそうです。ABCが共有する土地の不法占拠者に対してAが損害賠償を請求するときには、全部の損害賠償はできず、自己の3分の1についてだけです。
3、時効の中断の効果(民法148条)
時効を中断するためには、土地の不法占拠者に請求等をしなければなりませんが、その効果は他の占有者には及ばないとされています。
中断手続きを行った共有者のみに対して時効中断の効果が生じます。もし、全部に対して時効中断の効果を及ぼそうとすると、共有者全員でその中断手続きをする必要があります。
4、共有持分の割合の推定(民法250条)
最後に共有持分の割合ですが、契約などにより持分が分からなければ、各共有者の持分は、相等しいものと推定されます。
以上は「共有持分」の処分であって、「共有物全体」の処分は別問題です。「共有物全体」の処分は次回以降投稿を予定しています。
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