蔵っ子日記

これは中堅(?)蔵人の日々を綴った素朴な日記です。
だんだん「蔵っ子」と言えない歳になってきたか?でもよろしくね。

食欲の「冬」

2008年01月09日 19時54分04秒 | 日本酒
蔵入りして2ヶ月以上たちました。早いものです。酒造り期間としても、仕込としても折り返し点は過ぎたでしょうか。しかし、後半は特に手間暇のかかる(みなさんの期待が大きい?)お酒の仕込みを残しています。これからが本番と言う感じです。

さて、酒造りは何をおいても「共同生活」、これができないとあきまへん。(なぜか大阪弁)三度のめしはもちろん、寝るのも一緒、休憩もほぼ一緒にします。休憩のことを出雲弁では「たばこ」と言います。「お~い、たばこ~」と言われると、「休憩だぞ~」と言う意味です。出雲はお茶文化。たばこの時は99%煎茶です。お菓子は皆さんがそれぞれ好きなものを買ってきます。

そこで、よく食べるお菓子BEST10。

1.かりんとう 2.芋けんぴ 3.雪の宿 4.ハッピーターン 5.柿ピー 6.ミックスビスケット 7.いかみりん 8.ぼんち揚 9.大判焼 10.かまぼこ(ってお菓子か?)

流行ではなく王道を行く。それが酒蔵生活。

お正月も終わった、かな。

2008年01月04日 21時19分51秒 | 日本酒
大晦日から三が日にかけて、出雲はあまり天気が良くなかったです。みなさんの地域は如何だったでしょうか。せっかくの休みだからお出かけ、というパターンもあれば、お金もかかるので寝正月(+テレビ)、というパターンもありでしょう。箱根駅伝、大変なことでしたね。好きで毎年見ていましたが、酒造りをするようになってからは見れなくなってしまいましたが。

一方、蔵はというと、仕込、上槽、粕はぎと普段どおりに仕事有。
写真は順調に育っているもと(酒母)です。部屋は寒かったけど元気です、香りもいい。これは泡がたつ種類の酵母を使用しておりますが、「泡無し」と「泡あり」の2種類の酵母があります。歴史が新しいのは「泡無し」です。泡があると酒母やもろみの生育過程が良く分かるいい点がありますが、泡のせいで、一回り大きな桶に仕込む必要も出てきたりします。また泡はいずれ落ちていくので、この泡の残骸(タンクの内側にへばりつく)を掃除する必要も出てきます。なかなか手間モノなんですね。
実はお酒造りに使用する酵母の種類はいろいろあります。地域によっても傾向がありますし、純米酒、吟醸酒等、お酒によっても違います。呑んでみたお酒の味、香りに違いを見つけたら、酵母の種類も調べてみると面白いですよ。

賀正。

2008年01月02日 21時09分23秒 | 日本酒
新年あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。一日遅れですが。

ここ出雲は見事に荒れた天気で、雨、雪、みぞれ、時々晴れ、結局寒い、ってな感じの、いやらしい天気です。これではお出かけ指数はかなり低いと思います。

蔵の方は、お出かけする必要も無く、毎日坦々と仕事をしております。そして、神棚には正月飾りが。(写真はもと場の神棚です)お正月の飾りも、もち、半紙、しめ縄、みかん、裏白、神羽、もろもち?と、出雲流がありまして、これも地域によって違うものだな、と感じております。ある意味、神様頼みの酒造りでもありますから、しっかりやっておきたいと思います。パンパン…(拍手をたたく音)

そして食事には雑煮。そうです、雑煮です、が、あずき雑煮ってご存知ですか?出雲地方では当たり前。極端に言うと、ぜんざいの白玉の変わりに丸もちが入ってます、これが食事、そして雑煮、これが朝ごはん…。ん~、微妙ですね。近くに出雲出身の人がいたら聞いてみてね。