酒造り日記

佐賀県の天吹(あまぶき)酒造の酒造り日記

酵素

2006-12-03 10:00:17 | ぶちょ~

今日はが生産する酵素について書きます。
酵素は難しいので、簡単に・・・。

まず、麹とは穀類にカビを繁殖させたものです。
日本酒の麹に使用される麹菌は黄麹菌で学名Aオリゼーです。
このオリゼーちゃんが生きて行くために、お米を食べたいのですが、お米は大きすぎて食べることが出来ないのです
お米はデンプンでできています。
このデンプンを小さくしなければ、いけません
そこでオリゼーちゃんは、酵素を使いお米を小さく分解して食べるのです
(少し詳しく説明すると、デンプンを糖の一番小さな単位であるブドウ糖まで分解するのです。)
この時の酵素が麹に蓄積されていて、酒造りの仕込の水に溶け出しお米を分解し、溶かしてくれるのです

発酵を司る、酵母ちゃんも麹菌ちゃんと同様、お米は大きすぎて食べることが出来ません。
麹菌ちゃんが造り出したブドウ糖が必要です。
日本酒の世界では、麹菌ちゃんがいないと、酵母ちゃんは生きていけないのです。

我々人間も酵素を持っています。
例えば、ご飯を食べるとき、よく噛んでいるとご飯が甘くなってきますよね
これは、唾液に含まれる酵素により、お米のデンプンが糖に変わり甘くなっているのです。
これを利用したのが、「口噛み酒」です。

麹がどのような酵素を生産し、それぞれの酵素がどのような働きをするのかは、今後、少しずつ書いていきます。