鈴木邦男をぶっとばせ!blog出張所

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フリーマガジン『WB』Vol.6

2006年09月27日 | メディア関連
早稲田文学フリーマガジン『WB』Vol.6

2006年8月5日@池袋ジュンク堂書店でのイベント
”「近代天皇」と「愛国心」(鈴木邦男+森達也)”
のトーク内容が掲載されております。
全国の書店・公共施設などで配布中。

配布場所はコチラ↓
http://www.bungaku.net/wasebun/freepaper/distribution.html

インターネットでの取り寄せも可能です。詳しくは上記サイトにてご確認下さい。

10/3青山ブックセンター

2006年09月14日 | イベント情報
サイゾー別冊『噂の真相・闘論外伝』
発売記念トークバトル
岡留安則×鈴木邦男
<日出づる国の最新タブー>

■2006年10月3日(火)19:00 〜21:00(18:30開場)
■会場:青山ブックセンター本店内・A空間
■定員:80名様
■入場料:¥500(税込)電話予約の上、当日精算
■電話予約&お問い合わせ電話:03−5485−5511
■受付開始:2006年9月13日(水)10:00

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9/19(火)発売
『噂の真相・闘論外伝』
サイゾー10月号別冊/1000円(税込み)/
発行:インフォバーン

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★予約すべし!!

★blog開設記念インタビュー★

2006年09月13日 | ★blog開設記念インタビュー★
9月某日、新宿某所にてインタビュー
(取材・文:高橋。太字が邦男さんです。)

――今日はお忙しいところありがとうございます。連載も増えて、本当に忙しそうですね。

いやー、仕事が無いよりマシですよ。

――早速ですが、blogで募った質問がいくつかありますので回答をお願いします! HN・白旗さんより。<六年間引きこもっています。そろそろ外に出たいんですが、その一歩が踏み出せません。助言をお願いします。>とのことなんですが。なにか、アドバイスを。

雨宮処凛さんのところに行ったらいいんじゃないですか。彼女は優しいし、そういう人をたくさん救ってますから。なんなら電話番号を教えますよ。え?勝手に教えちゃマズイかなー。今度ロフトに来れば?

――人任せですね……。でも、ロフトのイベントには是非来てほしいですね!じゃ、次の質問。大阪府のHN・エセ右翼中学生さん。親が警察官だそうですよ。ふむふむ、<古本屋さんで「闘う日本語-愛と革命の読書道」をみつけて読んだら、鼻血が止まらなかった>そうですが……。

え、中学生が読むなよ!未成年は禁止!

――ああ、乳首の話とかしてましたね、そういえば。で、質問なんですが、<大阪府庁が耐震基準を満たしていないとのことで、建替え改修かが問題になっています。自民民主府民ネットは1500億円程度を使い立て替えようとし主張していますが、共産党さんまた奮闘。1270億円程度での改修補修を主張しています。230億円の重さをわかってくれてます。ほんとに優しい人たちだ。(右翼の邦男さんも優しそうな顔していて好きです。)共産党さんは古いものの価値もわかっているんだ、美的センスに欠ける小生(気取ってみた)にも、「あんてぃーくですな」という美しさが府庁にはあるということがわかります。邦男さんはどう思いますか?府庁は残すべきでせうか(邦男さんのまね)?それとも建て替えるべきでせうか?>ということなんですが。えらいですね、中学生なのに。

そうだねー。私は中学生のときは政治家がいるなんて知らなかったよー。天皇陛下がいることも知らなかったしー。

――何言ってんですか。まじめに答えてくださいよ。

そっか。じゃあ改修のほうがいいんじゃないですか。共産党の言うことは全て正しいですよ。そうだ、そうだ。

――なげやりですね。大阪府庁、実際に御覧になったことあるんですか。

いや、ないけど……。

――はあ~。じゃあ、エセ右翼中学生さんから、最後の質問。<谷口雅春先生の本でオススメの本は?>

「生命の實相」「第二青年の書」「限りなく日本を愛す」「日本を築くもの」ですね。絶版かもしれないけど。

――おお、なるほど。私も探して読んでみます。じゃ、次。HN・はなおかさんより。<慶応大学の講義をきっかけに興味を持つようになり、池袋ジュンク堂でのトークライブにも行きました。こういうイベントに参加するのは初めての経験でしたが、非常に興味深い話が聞けてとても面白かったです。>

おー、ありがとうございます。……ってこれあなたじゃないの?

――違いますよ。私、慶応大学行ってないし。行きたかったなー。はい、質問です。<特に最近のお写真を見ているといつでもスーツを着ているように思いますが、何か理由はあるのでしょうか?>ということですが。なにかこだわりあるんですか?

ねーよ。そんなの。講演とか学校とか、人前にでるときだけだよ。ふだんはステテコですよ。作務衣ですよ。家ではパジャマだよ。コンビニもパジャマで行くし。

――ステテコって。へー。パジャマ着るんですか。鈴木さん、夏でもセーター着てるしね。じゃ、次。愛知県の加藤大輔さんからの質問です。

え! 加藤大輔君ってあの? ダイエットの加藤君?

――いや、違うでしょ、もう。鈴木さんテレビ観過ぎ!(※後日調べたら、ダイエットの子は加藤大君でしたね)えー、いっぱい書いてあるんで、あとでちゃんと読んでくださいね。要約すると<インターネットの言論状況について、将来的にはこうなるだろう、あるいはこうなってほしいといったお考えは如何様なものでしょうか>ということなんですが。

うーん。変ないたずら書きみたいなのはなくなって、みんな実名で責任もってやったらいいんじゃないですか。

――でも、実名でできないものってありますよね。企業の内部告発とか。実名・匿名についてはオーマイニュースでも議論されてるみたいですけれど。

そういうのは編集部名でいいんじゃないの。編集部が責任持ってやればいいんですよ。

――そういえば鈴木さん、新連載のオーマイニュースではよく批判や罵倒されてますね。まっとうな意見もあるけど。すごい嫌われようですね。

いいんですよ。批判は全部公開してくれって、編集部に言ってあるし。一番批判の多いコラム目指してるんだから。

――ふーん。かっこいいですねー。でも批判の多さでは斉藤貴男さんに負けてるんじゃないですか。

そっかー、じゃあがんばりますよ。でも、もうクビかなー。ネタも、もうないし。あなた書いてよ。

――え。やですよ。恐れ多い。批判されるし。がんばってくださいよ。かげながら応援してます。で、まだあった。質問。<「PRIDE」が地上波テレビ放送から締め出されてしまいましたが、格闘技通の鈴木様としては、どのように御考えですか?僕は非常に残念です。今年は無差別級トーナメントを開催中だと言うのに・・・。御蔭で、試合内容の視聴がちょっと面倒になっております。>ということですが。どうでしょう?

スカパーに入ればいいんじゃないの?観戦に行くとか。金は惜しまないことですね。プロ野球もね、テレビ中継やめればいいんですよ。そうしたら、みんな観にいきますよ。そのほうが絶対いいよ。

――じゃ、最後。HN・喜八さんより。<読書家の鈴木さんは『史記列伝』は読まれたことと思います。『列伝』に登場する人物の中で、鈴木さんはどの人物にもっとも強いシンパシーを覚えるでしょうか?>ということなんですが。もちろん読みましたか?

あー、全部じゃないけど、読みましたよ。シンパシーを覚えるのは……荊軻(けいか)ですね。

――ふーん。その人はどんな人なんですか?

秦の始皇帝を暗殺しようとして失敗して殺されたテロリストだよ。もー。やめろよー。思い出させるなよ。昔のテロリストの血が騒ぐじゃないか!

――テロリストの血って……。危ないこと言うとまたガサ入れされますよ。あ、でも時効か。残念。鈴木さんらしい回答をありがとうございます。あ、そうだ、質問来ないと寂しいから「プレゼントがあります」って書いちゃったんですけど。どうしますか?

そうか。じゃ、ブラジャーでもあげれば?ヒッヒッヒ。

――……。プレゼントするのは私じゃなくて、鈴木さんですよ。もぅ!

あ、じゃあ、これこれ……(といってカバンを漁る鈴木さん)あった!

――なんですか、それ。赤ペン?

うん。サインペン。サイン入りで。サイン入りサインペン。おもしろーい。

――ケチですね。いりませんよ、そんなもの。きっと。

なんでだよ、便利じゃないか。だから全員にあげようよ。

――おー。ケチなんだか優しいんだかわからないけど。わかりました。じゃあ、全員分用意するんで、サインしてください。今日はありがとうございました!

うん。今日は仕事したなー。取材の謝礼くれよ。

――え、金とるんですか。どこまでもケチですね!

※お楽しみ頂けたでしょうか。今回ご質問頂いた、白旗さん、エセ右翼中学生さん、はなおかさん、加藤大輔さん、喜八さん。差し支えなければプレゼントの発送先をご連絡ください!(ご連絡頂いた個人情報はプレゼントの発送以外で使用することはございません)

『9.11-8.15 日本心中』公開記念トークバトル

2006年09月11日 | イベントレポート
9月10日昼間。ネイキッドロフトにて、映画『9.11-8.15 日本心中』公開記念トークバトルが行われた。出演は、同映画の監督である大浦信行氏、同映画に出演されている重信メイさん、映画監督の土屋豊氏、そして鈴木邦男氏。

映像を挟みながらのトークだったが、その映像を少し観ただけでも、かなり難解な映画であることがわかる。大浦監督自身もそれを自覚しているようで「最初の25分、我慢して観てくれ」という。そこを見逃さなければどんどん面白くなると。それでいて「啓蒙するつもりはなく、音楽のように流れて消えていくような映画でいい」という。不思議な映画だと思った。

鈴木先生は、「心中とは愛であり、愛国心をつきつめると<日本心中>になるんじゃないか。心中は日本以外にもあるのか」とメイさんに問いかけた。メイさんは、「行動はあるけれど、心中という単語があるのは日本だけじゃないか」と言っていた。また鈴木先生は天皇制を批判する左翼について「左翼は天皇制批判をするだけじゃダメだ、むしろ天皇解放論を」と相変わらず思い切ったことを言う。また、右翼に対しては、「神から人間になった天皇に、今度はロボットになれと言っている。プライベートな発言を一切認めず、ただニコニコしていればいいというのは不敬だ」と、自身の思いを喝破する。

トークの中心は「9.11.」だ。
メイさんの、アラブから見た9.11.という視点は非常に考えさせられた。テロは当然いけないことだが、9.11.を通じてアメリカはまず何を考えるべきだったのか。「アメリカ人は被害者」という感情だけが、先走った愛国心に向かい、その愛国心によって反テロ戦争が正当化されたことへのショックを、メイさんは誰よりも敏感に感じていた。また、そういった「被害者意識」というメンタリティは、靖国をはじめとし、日本にも同じものを感じると言った厳しい指摘もあった。

後半は、9.11.の映像を通して若者のリアリティについて掘り下げた異色作『PEEP”TV”SHOW』を撮った土屋監督に対し、大浦監督が「表現者」としての疑問や意見をぶつけた。世の中を妙な距離感で見ていることを自覚すること。そういった話の中で、私自身も自分自身の「無自覚」について考えさせられた。

テロリズム、民主主義……と話は尽きることなく進んだ。それだけ、この映画はあらゆる思想を網羅しているのだろう。国家や戦争について考え、議論するきっかけになる映画だと思った。11月の公開が楽しみだ。【高橋】