【性格の悪い人間は、会計士試験には、合格できない】
この言葉は、私がTACの入門生のとき、先輩から聞いた言葉です。
「試験と性格が関係するのか??」
私自身は、この言葉に対して、非常に疑問を感じていました。
しかし、この言葉の意味が1年間勉強しているうちに次第にわかってきました。
試験の模試が終わると・・・
『あんな問題なんて解けるわけがない』
『まだ、やってない範囲が出題された』
『問題が悪すぎる』・・・などなど
廊下で話している受験生が沢山いました。
もちろん私もその一人でした。
しかし、『あんな問題とけるわけない』と私が思った問題も、解けている上級生が沢山いました。解けなかったのは、自分の能力不足と思わざるを得ませんでした。
究極だったのが・・・本試験終了後。
『先生は、あの問題は本試験では出ないといっていたくせい本試験で出た。あの先生はひどすぎる』
といって、真剣に怒り狂っている人がいるのです。
私は、この時、確信しました。
『性格の悪い人間は、会計士試験には合格しない。』
試験の合否は、すべて『自己責任』にほかなりません。
これを他人の責任にする人は、一生受からないでしょう。
また、このような発想法の人間とは一緒に仕事したくないとも思いました。
何を言おうが、不合格者は不合格者なのです。
幸いなことに監査法人は、合格者しか入れません(研修生を除く)。
合格者は、少なくとも自分の問題と考えられる人が大半です。
でなければ、そもそも合格しないでしょう。
しかしながら、監査法人と異なり、税理士業界は、基本的に合格者ではなく、受験生が仕事の戦力となっており、勉強や仕事をする上で、基本的な発想法が身についていない人が非常にいることが、独立して分かりました。
監査法人も現在、研修生の採用を行っています。
私がいたPWもバブルのころ、実質2年間だけ研修生採用を行いました。
研修生のその後というと・・・
PWでは、2年契約で、それ以内に合格しなければ、クビでした。
研修生の半数は、クビになりました。
まだ、PWは、全答練200位以内のみの採用だったので、半数は合格しましたが、当時、バラまきをしていた朝日(現:あずさ監査法人)は、実にそのほとんどが不合格となり結果として監査法人には残れませんでした。
監査法人では、基本的に会計士試験に合格しなければ、一部のスペシャリストを除いて、働く場所はないのです。
しかし、税理士業界は異なります。
試験に合格しなくても、働く場が与えられるのです。
結果として、試験に対する取り組み姿勢が甘くなり、合格できない人が非常に多くいます。
これは、非常に残念なことです。
この業界で働くのであれば、試験に合格することは、よほどコンサルタント能力が高くない限り、必須です。
働きながら合格することは、確かに難しいことかもしれません。
しかし、すべては自分の問題です。
当社はそのため、派遣スタイルで残業時間を極力排除したのです。
私の妻は、元PWの税務部門にいました。
1月から3月半ばまでは、終電はおろか、夜中の2時過ぎに帰ってくることがざらにありました。
このような状態をみて、税務部門に働きながら、合格することは不可能に近いのではないかと思いました。
働きながら合格するためには、時間確保が必要です。
そのため私は、受験生には税務ではなく、会計からはじめるスタイルの仕事にしたのです。
税務を行うためには、少なくとも簿記・財務諸表論・法人税に合格することが必要です。そうでなければ、1月から5月までのビジーシーズンを乗り越えて合格することは非常に困難となります。
勉強しない受験生は、もはや、受験生ではありません。
早く合格し、次のステップに入りましょう。
そこが、本当の専門家としてのスタート台だからです。
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