ゴールドラッシュの「超」ビジネスモデル(新潮社)
アメリカのゴールドラッシュで儲けた人は、いったい誰?という話です。
①金が発見された土地の所有者
②金を採掘した人
さて誰でしょう?
答えは、どちらでもありません。
①最初に金が派遣された土地は、農地でした。その土地の所有者は、農業で成功しようとしていたため、金の発見はありがた迷惑だったのです。それで、発見した小作人に硬く口止めしました。しかし、発見した小作人は、黙っていられず、話してしまったのです。その結果、多くの人が押しかけて、農地を荒らし、結果として、土地の所有者は破産してしまいました。
②金を採掘に来た人は、金を売って収益を得ました。しかし、その土地にあまりにも多くの人が押しかけたため、生活物資が足りなくなり、急激なインフレが発生したのです。つまり、名目賃金は増加したのですが、インフレによって、実質賃金は低下してしまい、採掘者は、飲まず食わずの生活になってしまったのです。
では儲けた人は誰か?
答えは、金が発見されたという情報をみんなに教えた人です。
教えた人は、商人だったのです。
商人は、採掘に必要な、シャベル等を買占め、そして、採掘者に高額で販売しました。短期間に莫大な利益を上げたのです。
このような戦略は、GooやYahooのように情報を無料化し、人を集めその上で収益を上げるモデルです。
情報のあるところに人が集まり、それを有効利用できるか否かがカギです。
この本では、ネットビジネスの成功例が示されていますが、その影では、無料モデルで、結局収益を上げられず倒産していった多くのネット企業があります。
しかしながら、私自身はこの本に非常に感動しました。
現在、私どもは、無料ポータルサイトの立ち上げ準備を行っています。
非常にタイムリーな内容で役に立ちました。