Kuni Takahashi Photo Blog

フォトグラファー高橋邦典
English: http://www.kunitakahashi.com/blog

子供達からのメッセージ

2005-10-16 14:18:15 | 報道写真考・たわ言
横浜から郵便が届いた。

昨年末におこなわれた僕の写真展での来訪者の感想メモを、写真展を企画、実現してくれたボランティアの人々がまとめて送ってくれたのだ。学校の授業の一環として来てくれた子供達もいたようで、パッケージのなかには彼らからの感想文も多く含まれていた。
写真展は、拙書「ぼくの見た戦争_2003年イラク」(ポプラ社)の出版後におこなわれたもので、イラクを始め、リベリアやハイチなどの紛争地からの写真を集めたものだった。

本や写真展の感想はとても励みになる。それが子供達からのものであれば、なおさらだ。

小学生でもいろいろ考えているんだなあ、とこちらが感心させられてしまうものも少なくない。

物資の溢れかえっている日本でほとんど不自由なく暮らしている日本の子供達にとって、(いや、大部分の大人にしても同じだろうが)戦争なんて映画やテレビのなかでの出来事にすぎないだろう。普段それを想像する機会さえほとんどないのではないだろうか。そんな子供たちが僕の写真をみて、戦争や平和、死についてあらためて考えてくれる。

「これからは『戦争』の二文字の言葉をなくすために将来気をつけて生きていきたいです」
「『死ね』とかいっている人がいたら、絶対に注意しなきゃいけないなと思いました」
「。。。退屈と思った何もない日々が本当は幸せなんだって気づきました。今までわがままだった僕は、自分の命も人の命も大切にして生きていきたいと思います」
「現実から目をそらしてはいけない。。。未来をつくるのは私たちなんだよ!!。。。どの写真もそれを思わせるものでした」
「。。。これからも写真をとりつづけてください、ファイト」

拙いながらも丁寧に書かれた小学生達のこんな文字を読んでいるとき、僕は自分の仕事に意義を見いだすことができる。