くにみ塾通信

Kunimi Juku's Bulletin

16さい

2017-12-01 21:21:41 | 塾生へ
 ご皇室の報道をきっかけにするなど失礼ですが、今日、愛子さまが16歳のお誕生日をお迎えになったという報道に接して、『1980アイコ十六歳』という本を思い出しました。
 堀田あけみさんが、高校在学中の17歳で文芸賞を受賞した作品です。高校生が書いた、学校生活の物語。オトナになると感じられなくなるのではないかと思われる些細なことが、その年ごろにとっては重大なことで、その背中を追うくらいの年齢だった私は、高校生活ってのはこんな感じなのかと思いながら読んだのです。
 オトナが本を出版することには何とも思わなくても、姉妹ほどしか年の離れていない17歳が作家デビューというのは衝撃でした。そして突然、わたしも17歳で何かを成したいと、何かかたちのあることを為そうと思ったのです。何かできるような気がしながら、そのうち高校生になり、何もしないまま16歳を過ごし、何の努力もしないままに焦り。根拠のない全能感は、勝手にタイムリミットに設定した18歳の誕生日に、打ち砕かれました。
 誰にのぞかれるでもない心の中のドタバタ劇でしたが、振り返って、これも通過儀礼のひとつだったのかもしれません。

 教室で、中学生と授業をしました。期末テストの解答用紙を見せながら、ここはこんなミスをしてしまったと話してくれます。学校の授業でこれこれをやったけれど、その中のどこそこが解りにくかったから聞きたいとか言います。素直で可愛い生徒と、勉強に関することを糸口にあれこれと話しますが、そのことばにならないところにも、たくさんの思いがあります。思いにもならないココロもきっとあります。数十年後、かれらはそれをどう振り返るのでしょうか。
 中学生にとって16歳、17歳は、伸ばした手が触れない程度に先を歩く背中です。その背中が見せるものは、とても大きいのだろうと、自分に引き合わせてみると思われます。

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