歩きながら考える

最近ちょっとお疲れ気味

「ベトナムフェスティバル」と素形材

2008-09-11 00:50:53 | ものづくり・素形材


 今年は日本とベトナムの外交関係樹立35周年なのだそうです。これを記念したイベント、"Vietnam Festival 2008"が9月19日(前夜祭)から21日まで東京・代々木公園で開催されます。

ベトナム文化を肌で感じるチャンス。ベトナムフード・雑貨もたくさん!
メインステージ(野外ステージ)には、日本とベトナムのアーティストが多数出演! イベント開催中、アオザイを着て来られた方に特典あり!


 ベトナム料理は本当に美味しいですし、美しいアオザイ姿の女性にも出会えるかも。。。これは出向かないわけにはいかないですね。

 また、"Vietnam Festival 2008"の前夜祭が開催される19日には、日本貿易振興機構(ジェトロ)、日本経済団体連合会、ベトナム商工会議所(VCCl)主催の「日越ビジネスフォーラム」という経済交流のイベントも開催されます。
 ベトナム側からは首相が参加することが見込まれており、かなり大掛かりなイベントです。講演会やパネルディスカッションの後には日越の企業交流会が用意されているのですが、これが「日越・素形材産業交流会」((財)素形材センター共催)という、鋳造や金型などの素形材企業同士の交流会なのです(詳しくはこちらMS-Word注意)。ベトナムは素形材産業の育成に力を入れているようですね。これも面白そうなので参加を申し込んでおきました。

中国人民解放軍青年将校団の来日

2008-09-09 00:53:14 | Weblog
 以下、外務省プレスリリースより(平成20年9月8日)

1.9月10日(水曜日)から14日(日曜日)まで、外務省の招聘により、中国人民解放軍青年将校団15名が来日する。

2.本招聘は、昨年12月の福田康夫総理訪中及び本年5月の胡錦濤中国国家主席訪日時に行われた日中首脳会談の合意事項であり、中国の人民解放軍青年将校と日本の自衛隊若手幹部との相互訪問を通じて防衛当局間の相互理解及び相手国への理解を深めることを目的としている。

3.一行は、若年の尉官級将校を中心に編成されており、自衛隊若手幹部等との間で交流し相互理解を深めるとともに、外務省及び企業への訪問、民間有識者、文化人との懇談等を通じて広く日本社会の理解を深め、将来の日中間の友好と協力の強化に資することが期待される。


 この期間の霞ヶ関周辺は街宣車で喧しくなりそうな予感がしますね。それで人民解放軍の青年将校たちが悪い意味での日本への理解を深めてしまうと、かえって我が国の防衛戦略上マイナス効果になるのではないでしょうか。

ローカル私鉄の振興と萌え要素

2008-09-09 00:21:49 | Weblog
 一昨日、埼玉県鷲宮神社の祭事「土師祭」にて、この神社も舞台として登場するアニメ「らき☆すた」のキャラクターをデザインした神輿が、全国から集まったファンたちによって担がれ町を練り歩いたとのこと(こちら)。某巨大掲示板には「アニオタきめぇ」、「こいつら神事を何だと思ってんだ」、といったネガティブな反応が目立ちますが、空き店舗だらけになってしまった地元商店街をなんとかするため、一生懸命に振興策に取り組んだ商工会の方々は立派ですし、そこで着目した資源が萌えアニメキャラであってもそれは大いに「あり」だと思います。

 ところで、「鉄道むすめ」という、実在する鉄道会社の車掌や駅務員、車内サービススタッフなどの制服に身を包んだ美少女フィギュアシリーズが人気を呼んでおり(鉄道会社の許諾もきちんと取っている)、テレビドラマ化されてこの10月から放送されるのだそうです(こちら)。美少女に制服、それに鉄道と、オタクの心をがっちり捉える萌え要素満載だからなあ、と思ったのですが、ホームページにアップされているフィギュアの購入者の感想を見ると若い女性からもかなり支持されているようです。意外でしたが、だからこそドラマ化されるのでしょう。

 この「鉄道むすめ」、キャラクターリストを見ると銚子電鉄、和歌山電鉄、上田電鉄、一畑電車、そして三陸鉄道と、ローカル私鉄のキャラクターが目立ちます。これら多くのローカル私鉄は廃線の危機に瀕しており、存続に向けて何か策を講じなければならないという社内事情が、こうした萌えキャラクターとの提携を促したものと想像します。
 中でも力が入っていると思ったのが長野県上田市の上田電鉄です。上田市役所のホームページには別所線にのろう!というコーナーがあるのですが、役所の公式サイトとは思えないほど鉄道関連情報が大変充実しており、別所温泉駅長という設定の「鉄道むすめ」のフィギュアも詳しく紹介されています(こちら)。萌え要素は地域振興の重要なキーワードになりつつありますね。

細川昌彦「メガ・リージョンの攻防」 (東洋経済新報社)

2008-09-08 23:27:26 | 読書
 細川 昌彦 (著) 「メガ・リージョンの攻防 ─人材と企業の争奪戦にどう勝利するか─」 (東洋経済新報社)を読みました。

 著者は経済産業省のOBで、サービス産業関連部署で「東京国際映画祭」を立ち上げ、中部経済産業局長として「グレーター・ナゴヤ・イニシアチブ」を提唱し、JETROニューヨーク・センター長としてNY「日本食文化フェスティバル」を仕掛けた経歴の持ち主です。これらの経験から、市町村や都道府県単位で競争するのではなく、アジアなどを視野に入れながらもっと広い範囲で地域を捉え、地域の競争力をつけていく方策を目指そう、21世紀は「メガ・リージョン」が国境を越えて競争する時代になる、というのが著者の主張です。

 著者は日本の「メガ・リージョン」となりうる地域として、東京、名古屋を中心とする「グレーター・ナゴヤ」、京阪神、そして北部九州圏の4地域を挙げています。北海道、東北、北陸、中国、四国についてはあまり言及していませんが、これらの地域もちょっとしたOECD加盟国並の人口規模、経済規模を有していますから、努力しだいで「メガ・リージョン」となりうる潜在力は十分にあると私は思います。ただし、東京を始めとする「メガ・リージョン」が機能していくためには、著者は明言していませんが前提として大幅な地方への権限委譲、道州制の施行が不可欠でしょう。

 なお、地域間競争に勝つには創造的な人材を引き付けることが重要であるわけですが、ここで著者はそのためには「夜の猥雑さ」も重要だと言います。元官僚にしてはなかなか面白いことを指摘する方だと思います。

(以下引用)
 また創造的な人材にとって、「都市の猥雑さ」は空気や水のような存在である。なくては生きていけない。あえていえば「夜を中心とした猥雑さ」である。クリエイティブな人間は夜遊んでいる。あるハーバード大学の教授は「街の活力は夜を楽しむ人の数に比例する」という。歴史的にも芸術・文化は夜生まれる。
(引用終わり)


 なぜバンコクに日系企業が多く進出しているかというと、それは夜のインフラが充実しているからだ、と大真面目に主張している知人がいます(笑)。バンコクのように猥雑すぎるのもちょっとどうかと思いますが、夜になると街がすぐにシャッター通りになってしまう地方都市には魅力を感じない人が多いでしょう。「是非、行政も「夜の賑わいの重要性」を再認識してほしいものだ。」と著者は述べていますが、確かにその通りです。

 本書は、これからの日本の様々な地域が歩むべき道について、事例を交えながらわかりやすい文章でコンパクトに論じた良書だと思います。経済産業省は優秀で面白い人材を輩出する役所ですね。

たまには試合で勝ちたいけど

2008-09-07 21:04:34 | Weblog
 これはブログを書き続けている者としてちょっと心に響きました。

 ブログは素振り。時には、試合に出ることも必要だ。(『ビジネス2.0』の視点)

(以下引用)
ブログは基本的には、長い時間をかけて書くものではないと感じています。自分が今考えていることを自分の表現で素直に書くことが長続きする秘訣だと感じています。

私自身ブログは素振りだと感じています。毎日、スイングをしながら、自分のスタイルを確かめ、時には血豆をつくり、時には、腰をいためてしまうこともあるでしょう。そうやって自分の弱点を補い、理想のフォームを創っていくのです。

ただ、素振りだけでは、目標を失い挫折してしまうでしょう。現に「ブログ疲れ」の人たちも増えています。最近、試合に出ることも大切だと感じ始めました。試合出場の声をかけていただいたら、迷わず前に進み、出場しています。試合の形態はいろいろです。試合の中で勝つこともあれば、負けることもあるでしょう。

私も先日試合に負けました。試合に勝つこともできました。そして、今、次の試合に備えて入念な準備を開始しています。

試合で何度も戦い、自分に納得のいく勝利を得ることができれば、それは成功と言えるのでしょうか。ブログは素振りです。前に進み、時には試合に出ることも大切だと最近感じています。
(引用終わり)


 このブログの書き手はIT系のコンサルティングに従事されている方なので、「試合」とは仕事を受注するための営業活動のことを言っているのだと思います。
 多くの人が関心を寄せそうな情報を収集・整理する、そして自分の考えを相手に納得してもらえるようにわかりやすく表現する、という行為は、おそらくコンサルティングに限らずあらゆる仕事で必要なスキルです。ブログはまさにこのスキルを磨くのに適しているメディアであり、「ブログは試合に出るための素振りである」というこの方の表現はなかなかうまいと思いました。

 振り返ってみると私もブログを始めてから2年以上が経ち、投稿した記事は700以上に達します。最初はものづくりを中心にマジメな内容の記事を書くつもりが、いつの間にやらアジアなどの海外事情、ITネタ、アニメなどサブカルチャー、残業前に食べるカップめん、週末の農作業なども取り上げる、わけのわからないごった煮のようなブログになってしまいました。
 私もシンクタンクの研究員として企画コンペという「試合」に臨むことが多いのですが、勝率はというと下位打線の打率にも遥か遠く及びません。ブログという「素振り」の回数は多くとも、フォームをやたらと変えているのが試合結果の悪さに反映しているのかもしれませんね。
 しかし、あまり「試合に出ること」を意識しすぎるブログも疲れてしまうような気がします。基本的には「試合」を意識して、時には息抜きのために変てこなフォームで素振りしてみる、のが私のブログのポリシーになるでしょうか。最近は息抜きのための素振りの方が多いような気がしますけど(笑)

案山子

2008-09-06 23:22:32 | 自然
 恒例になっている週末の農作業のお手伝いに行ってきました。最近はかなり過ごしやすい気候になったとはいえ、今日は暑くて大変でした。
 ところで地域の子供たちが作った案山子が田んぼを守ってくれることになりました。ずいぶんファンキーな格好ですね。

Google Chromeを使ってみました

2008-09-06 22:58:59 | IT,インターネット


 Googleが開発したブラウザソフト、Google Chromeのベータ版を使ってみました。IT系のニュースサイトで指摘されているように、確かに検索の処理速度は速いと思います。しかし、Google Notebookとうまく連携できていない点が非常に残念です。
 Google Notebookは優れもののウェブアプリで、これをブラウザソフトのFire Foxの拡張機能を利用して組み込むとウェブでの情報収集に非常に重宝します(こちらが参考になると思います)。Fire FoxはGoogle ChromeほどではありませんがIEに比べて処理速度は早いですし、このGoogle Notebookとの連携の良さが魅力で私はFire Foxを愛用しているといっても過言ではありません。Google Chromeの速さは魅力ですが、正式版がこの点を改善しない限り私はFire Foxからの乗り換えは考えにくいですね。

タイの非常事態宣言とミスコンテストのことなど

2008-09-06 00:59:51 | ニュース・雑感
 こんなニュースを見つけました。

 タイで20回目の10代ミスコン開催(2008/9/ 5 日本語総合情報サイト@タイランド)

 タイはやたらとミスコンテストが開催される国です。金持ちが愛人候補を物色するために開催されているだけだという意見もありますが、基本的におしゃれで美を追求するのに熱心なお国柄ですから、「女性の商品化につながるミスコンなんて許せないザマス」といった反対論者は女性の間でも少数派のようです。
 このため、10代のミスコンが大々的に開催されても別に驚かないのですが(でもちょっと10代にしてはケバすぎないか?)、「非常事態宣言」真っ只中でもこうしたニュースが報じられるところがタイらしいところです。やはり今回の騒乱も、いつものタイの政権交代にありがちな出来事であると考えてよいのではないでしょうか。

 そうはいってもタイから遠く離れた外国は「非常事態宣言」が布告されると不安に感じるものです。韓国は自国民に対してタイへの渡航自粛を呼びかけたのですが、これがタイ政府の反発を招いてしまいました。

 韓国が渡航自粛措置、タイが不満表明(2008/9/ 5 日本語総合情報サイト@タイランド)
(以下引用)
 韓国政府が2日、反政府デモ拡大を受け、タイの大部分の地域を「渡航自粛地域」に指定したことで、タイと韓国の摩擦が生じている。
 5日付韓国紙朝鮮日報によると、今月19日に両国の国交樹立50周年を記念して行われるタイ王室のための祈祷(とう)行事をめぐり、王室関係者が 2日にタイ韓国人会の幹部と会った際、王室側は「デモの規模は韓国のほうが大きいのに、韓国はなぜ真っ先にタイを渡航自粛地域に指定したのか」などと強い不満を表明したという。
 同紙によれば、タイ王室の秘書官は「韓国でも牛肉輸入反対デモの際、ソウルのど真ん中で警察とデモ隊が衝突したではないか。それなのに、タイは国民に韓国に行くなとは言わなかった」などと述べた。
(引用終わり)


>デモの規模は韓国のほうが大きいのに、
 これは正論ですな。
 きっと、タイ政府としても「こんなのたいした騒乱ではないでしょうに」と認識しているのでしょうね。

武田邦彦「リサイクル幻想」(文春新書)

2008-09-05 23:55:19 | 読書
 武田邦彦「リサイクル幻想」(文春新書)を読みました。
 著者は大学で資源材料工学を研究している先生で、リサイクルを賞賛する社会的風潮を批判する論者として有名な人だったんですね。ネットで調べてみると著者の主張に対してはいろいろと毀誉褒貶が激しいようです。
 本書の「リサイクルはかえってエネルギーを多く消費してしまうので、実は地球環境にとってはよくない」というメッセージにはうなづける点もあるのですが、著者の主張には違和感を覚える部分が少なくありませんでした。「石油はすべてプラスチックにしてまず製品として使い、発生した廃プラスチックはすべて燃やしてエネルギーとして利用すれば石油を節約できる。」、「生ゴミには生物に蓄積された有害物質が含まれている。有害物質が野菜に濃縮されるので、生ゴミを堆肥にして肥料に使うのはよくない。」と言われても、そんなの現実的なの?それほんとなの?と突っ込みたくなります。
 ただし、「とにかくリサイクルって素晴らしい」という社会的風潮には確かに少々疑問を感じます。長持ちする製品、なかなか飽きが来ない製品、つまりそうすぐにはリサイクルに回そうとは思わない製品を作った方が環境には良いでしょう。でもそれは景気にとっては良くないでしょうね。難しい問題です。

角界とカフカースをめぐる争い

2008-09-05 00:14:52 | ニュース・雑感
理事長部屋…まさか 露鵬・白露山から大麻反応(朝日新聞) - goo ニュース

 大相撲にはあまり興味がなかったのですが、この事件をきっかけに意外なことを知りました。
 大麻疑惑が報じられた露鵬(ソスラン・フェーリクソヴィッチ・ボラーゾフ)と白露山(バトラズ・フェーリクソヴィッチ・ボラーゾフ)はロシア連邦北オセチア共和国出身のオセット人なんですね。オセット人の居住地域はロシアとグルジアの国境にそびえるカフカース山脈をまたいでおり、北は露鵬・白露山兄弟の出身地であるロシア連邦北オセチア共和国、南はグルジアの南オセチア自治州です。
 そして、後者の南オセチア自治州に対し、ロシア軍は「グルジア人によって迫害されているオセット人を救う」ことを口実に侵攻したわけですが、侵攻された側のグルジア人の力士も角界にはいるんですよね。その1人が黒海(レヴァン・ツァグリア)で、彼は日本在住のグルジア人らと共に今回のロシア軍の侵攻について東京のロシア大使館に対して抗議しています(その模様を報じた動画がこちら)。
 今回の露鵬・白露山の不祥事はグルジア人の黒海が仕組んだ罠ではないかとの書き込みも某巨大掲示板には見られますが、さすがにそれは悪い冗談でしょう。しかし麻薬汚染もさることながら、角界に交戦国同士、それも両国の衝突現場とゆかりの深い民族同士がいるということに、ちょっと危ういものを感じました。