歩きながら考える

最近ちょっとお疲れ気味

「MONODZUKURI展」に行ってきました(その2)

2007-01-22 00:01:27 | ものづくり・素形材
まずは新館の会場から見てみました。場所は2階です。

               
エスカレーターを上がりきったところの正面に、「ものづくりとプロ野球」の特別展示です。有名選手のグローブなども展示されており、野球ファンにとっては興味深いコーナーだと思います。

               
隣には「さまざまなものづくり」と「先端を行くものづくり」の展示があります。ダイカスト製の自動車エンジンや精密なプラスチック金型などが展示されています。

               
次に「みどり館」の会場です。場所は地下1階です。左の行列は特別展示の「ミイラと古代エジプト展」のお客さんです。

               
会場の模様です。いかにも素形材メーカー関係者らしき人もいますが、日曜日なので家族連れも目立ちます。

                    
面白かったのは、プラスチックフィルムの間に砂を挟み、減圧して固めた型を使用する「Vプロセス」という鋳造法の説明コーナーです。柔らかい砂の上に手のひらをぐっと押し込んで減圧すると、砂に手のひらの形が成形されて硬くなるので子供たちも面白がっています。なるほどこうやってVプロセスは砂型を作るのか、と私も納得できました。

               
また、熱処理メーカーのマルテックのコーナーでは、異なる熱処理方法を施して作った2種類の鉄琴を展示しています。熱処理の違いで音色が全く異なります。同じ鉄でも熱処理の違いで性質が異なる、ということを感覚的に伝えるうまいプレゼンテーションだと思います。

               
明石海峡大橋を支えるハンガーソケット等を展示した鍛造メーカー、山崎機械製作所のコーナーです。製品だけでなく鍛造プレスマシンの小さな模型も展示しており、鍛造の工程についてもアピールしようとしています。

(その3に続く)

「MONODZUKURI展」に行ってきました(その1)

2007-01-21 23:18:55 | ものづくり・素形材
国立科学博物館で開催されている「MONODZUKURI展」に行ってきました。

               
入口です。現在、国立科学博物館では特別展示で「ミイラと古代エジプト展」を開催しており、訪れるお客さんの多くはそちらが目当ての様子です。

               
しかし入口正面には、鋳物で作られた地球儀が飾られており、「MONODZUKURI展」がしっかりアピールされています。

               
               
さて「MONODZUKURI展」の会場は、「新館」と「みどり館」の2つに分かれています。新館の屋外連絡通路には、車体の鏡面加工を施した自動車、鋳物製の楽器が展示されています。先日に朝日新聞でも紹介された自動車の鏡面加工は、やはり来館者の興味を引いているようでした。

次回は会場内の模様を報告します。

工業統計調査のポスター

2007-01-20 23:59:09 | ものづくり・素形材
街で工業統計調査のポスターをみかけました。
忙しい中、調査表に記入しなければならない事業者の方々は本当に大変と思います。
工業統計は私も仕事でよく活用させていただいています。事業者の皆様には私からもご協力をお願い申し上げます。m(_ _)m

日本鍛造協会の賀詞交歓会

2007-01-19 17:35:00 | Weblog
日本鍛造協会の賀詞交歓会に出席しました。冒頭の挨拶で、協会会長は「今の好景気はあと4年は続くのではないか」と述べました。4年といわず今後もさらに鍛造業界が発展を続けることを祈りたいと思います。


人生銀行

2007-01-19 01:36:01 | Weblog
金型のシボ加工についてネットで調べていたら、あるメーカーのプロダクトデザイナーの方のブログを見つけました。非常に興味深い内容なのですが、そこで紹介されている人生銀行という昨年末から発売されたタカラトミーの製品がおもしろいと思いました。
これは貯金箱なのですが、液晶画面がついています。そして、いつまでにいくらまで貯金したいかを設定します。すると500円玉を入れるごとに、貯金箱の中の住人が三畳一間の貧乏人から豊かで楽しい生活を送るようになっていく、というストーリーが液晶画面で展開される、というものです。「たまごっち」と貯金箱をコラボしたようなものですね。この製品を紹介するホームページはまるで銀行のそれのような造りになっており、思わず笑ってしまいます。
現在、銀行員が学校の教室に赴いて金融の仕組みを子供たちに教える、という某大手銀行の金融教育が盛んにCMで流れています。もちろんその某大手銀行の取り組みは良いことだとは思うのですが、消費者金融からの借り過ぎが深刻な問題になっている昨今では、子供たちには金融の仕組み以前に貯蓄の重要性をまず教えるべきでしょう。この人生銀行のように楽しくお金を貯めることができる貯金箱は、そのためのアイテムとしてなかなか優れていると思います。
ただし、この人生銀行、子供の貯金箱にしてはちょっと値段が高いのと、500円玉しか受け付けない(子供向けだったら10円や100円玉も受け入れないと)、という点がネックかもしれません。

巨大なインパネ用金型

2007-01-18 23:15:51 | ものづくり・素形材
昨日は愛知県の熱処理メーカーと金型メーカーを訪問しました。写真は金型メーカーで見せてもらった自動車のインパネ用のプラスチック射出成形金型です。でかいです。金型重量はだいたい20トン以上で、大きいものは40トンにもなるそうです。
でかいうえに精密度は高く、機構も複雑です。同じプラスチック射出成形金型でも、以前にこのブログでも触れたインクスの携帯電話用金型とはまるで別物です。この金型メーカーの方に言わせると、インクスの金型は「オモチャのようなもの」なのだそうです。
ITを駆使することによって金型づくりの工程を飛躍的に早めたインクスの登場は、産業界に対するインパクトが大きく、同社はマスコミにも大きく取り上げられました。このため今まで日陰の存在だった金型というものを世の中に知らしめたという意味ではインクスの功績は大きい、しかし金型というものはITによって自動で簡単に作れるもの、という誤ったイメージを世の中に定着させてしまったという点では、インクスは困ったものだ、と、この金型メーカーの方は言います。
インパネ用金型がインクスのように自動生産できないのは、単に携帯電話とのサイズの違いだけが要因ではないはずです。一方は部品が標準化された「モジュラーモデル」、他方は様々な要素を摺り合わせながら統合させていく「摺り合わせモデル」という、藤本隆宏氏の言うアーキテクチャの問題こそ、インパネ用金型の自動生産を阻む根本的な要因でしょう。
一言で金型といっても成形するものによって様々ですし、同じプラスチック射出成形金型でも様々です。改めて金型の多様性を感じます。


名古屋へ出張です

2007-01-17 08:03:51 | 日常
今日は朝早くから名古屋へ出張です。朝食は東海道新幹線の車内で駅弁です。
東京駅の駅弁は高くて不味いものばかりですが、横浜のシウマイ弁当は気に入っています。価格も良心的ですね。東海道新幹線の車内で食事するときは私はもっぱらこれです。

日本の技術力を一堂に 「ものづくり展」開幕

2007-01-16 22:22:56 | ものづくり・素形材
以前にこのブログで紹介した、東京の国立科学博物館での素形材の展示会「MONODZUKURI展」が本日から開催です。朝日新聞が記事として取り上げており(日本の技術力を一堂に 「ものづくり展」開幕)、新潟県燕市の研磨職人のべ200人が5日かけて表面を鏡のように磨きあげた車や、鋳物職人が作った巨大な地球儀の写真が載っています。
私としては開催日の本日に馳せ参じようと思っていたのですが、仕事が忙しくて無理でした。平日の参観は時間のやりくりが難しそうなので、週末に訪れようと思います。

au携帯4機種、ニューヨーク近代美術館の収蔵品に

2007-01-15 22:29:27 | IT,インターネット
昨日に続いて携帯電話に関する投稿です。

(以下引用)
KDDIは15日、auの携帯電話4機種が、斬新なデザインが評価されて、米国のニューヨーク近代美術館(MoMA)の収蔵品に選定されたと発表した。

選ばれたのは、ボタンをタイルのようにすき間無く並べた「INFOBAR」や、背面に時刻などの文字が発光ダイオードで浮かび上がる「neon」など、2003年から昨年まで販売した3機種と試作機の計4機種。これらは国内外のデザイナーと共同開発されて、話題となった。

ニューヨーク近代美術館は、美術品だけでなく優れたデザインの工業製品も収集しており、消しゴムやCDプレーヤーなどの日本製品も収蔵されている。

1月15日19時59分配信 読売新聞
(引用終わり)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070115-00000313-yom-soci

確かにKDDIは端末のデザインに力を入れていますね。MNPでキャリア変更ナンバーワンになったのも、機能や料金プランだけでなく、端末のかっこよさに因るところが大きいと思います。
それにしても美術品だけでなく優れたデザインの工業製品も収集しているとは、Momaは素敵な美術館です。できれば工業製品の隣にそれを作った金型も展示してもらえれば。。。やはり美術館に金型は難しいか。。。しかし3D-CAEの構造解析の画面だったら、モダンアートとして十分鑑賞してもらえるのではないかと思います。

携帯電話用燃料電池の標準化

2007-01-14 21:13:03 | IT,インターネット
Appleが発表した携帯電話iPhoneが話題になっていますね。
さすがはApple、デザインといい機能といい、従来の携帯電話の概念を覆しており、FOMAなどにも対応すれば日本での大ヒットは間違いないように思います。スマートフォンやPDAが好きな私としては、物欲をそそられる逸品です。
ビデオ:Macworld基調講演--これが「iPhone」だ
ビデオ:Macworld基調講演--「iPhone」デモ編
iPhoneに限らず、携帯電話のメーカーやキャリアは新製品の機能の魅力をさかんにPRしますが、バッテリーの駆動時間については彼らはあえてあまりPRの前面に出していないように思います。携帯電話はますます多機能化しており、消費電力も従来よりも大幅に増えているはずですが、リチウムイオン電池の容量が飛躍的に向上したという話はあまり耳にしません。動画や音楽を楽しめても、肝心な時にバッテリーが消耗して電話ができない、となると、なんのための携帯電話なのかわかりません。
そこで注目されているのが、小型の燃料電池で携帯電話を駆動させる、というアイデアです。携帯用の小型燃料電池の研究はかなり前から日米欧で進められ、燃料にメタノールを使って水素を取り出す方式が本命視されていましたが、劇薬扱いのメタノール燃料を航空機内に持ち込めないという規制の存在がネックとなっていました。しかしこの規制撤廃が2007年に解禁される見込みであることから、年内には実用化される見方が強まっています。(2007年は携帯用燃料電池 元年
しかし、メーカーごとにバラバラの規格の燃料電池が登場してしまうと、普及の大きな妨げとなってしまいます。そこで国際電気標準会議(IEC)の燃料電池専門委員会では、携帯用を含む燃料電池の性能の評価方法や燃料電池本体と燃料の容器との製品間の互換性について、標準化に向けた作業が進められています。わが国にとって重要なのは、この燃料電池専門委員会の国際議長として昨年9月から日立製作所の方が就任したということです。(経済産業省「燃料電池の国際標準化機関(IEC/TC105)の次期国際議長として初めて我が国から選出」について
かつてデジタル通信方式としてPDCという日本独自のものが選択されてしまったため、我が国のエレクトロニクス業界は事実上の国際標準となったGSMの機種の開発が遅れてしまい、世界市場で低いシェアに甘んじざるを得なくなった、という苦い過去があります。携帯用の燃料電池については、世界と協調しながら、できれば日本主導で標準化が進められることを期待したいと思います。