歩きながら考える

最近ちょっとお疲れ気味

イグ・ノーベル賞

2008-10-06 23:58:23 | Weblog
 日本人がノーベル賞の医学生理学賞の有力な受賞候補として名前が挙がっているそうです(こちら)。ノーベル賞の授賞式は毎年12月にスウェーデンの首都ストックホルム(平和賞はノルウェーのオスロ)で開催されますが、日本人の名前がこの日読み上げられることを期待したいですね。

 さてノーベル賞のパロディ版ともいえるのが、「笑えるとしか言いようがなく、しかも記憶に残り、人々を考えさせる業績」に贈られるイグ・ノーベル賞です。本家のノーベル授賞式に先だって先日10月2日に米ハーバード大学で第18回授賞式が開催されたのですが(こちら)、受賞した研究実績を見ると、「コカ・コーラの避妊効果」(化学賞)とか、「イヌに寄生するノミは、ネコに寄生する個体よりも、より高く飛ぶことができる」(生物学賞)とか、「なんじゃこりゃ」と苦笑せざるを得ない研究のオンパレードです。今回は日本人も認知科学賞を受賞していますね(「脳を持たない単細胞生物の真正粘菌が、迷路の最短経路を見つけることを発見」)。しかし、中にはきちんとした科学的アプローチによって研究されたものもあるようで、人間の知的好奇心というものは限りないのだなあと確かに考えさせられます。

 この栄えあるイグ・ノーベル賞を受賞した研究の中には、単なるキワモノやお笑いな研究として位置づけるには惜しいものもあります。上の記事でも少し触れられている、昨年に化学賞を受賞した、日本人による「牛糞からのバニラの芳香および味成分の抽出」は、モノを余すところなく有効に活用しきったかつての日本人の美徳を受け継ぎ、現代の環境保護のニーズにも対応した優れた研究ではないでしょうか。さすがに牛糞から抽出したバニラエキスを使用したアイスクリームやケーキは食べたくないですけど。。。