歩きながら考える

最近ちょっとお疲れ気味

インドネシアの投資環境

2007-04-15 23:59:39 | 海外ものづくり事情
 ジャカルタの街です。インドネシアという国は人口2億4千万人の大国で、潜在的な成長の可能性も大きいのですが、どうも法制度と役人がいけません。
 日系企業の方から何度も聞かされたのは、あまりに労働者に有利な労働法と、ものすごい勢いで上昇する最低賃金です。もっとも、最低賃金をまじめに守っているのは日系企業ぐらいだという話ですが。。。
 また、現地の日本政府関係者の方から聞いたのですが、この国の役人の腐敗ぶりは相当ひどいです。外資系企業に対して「10億ルピアの追徴課税なんだけど、私に(賄賂として)1億ルピア払ってくれるんだったら見逃してあげるよ。」などと税務署の職員が話を持ちかけることは少なくあないそうです。さらにあきれたことに、最難関のインドネシア大学の成績優秀な学生が目指す就職先ナンバーワンは、賄賂という莫大な副収入が期待できる税務署と税関なんだとか。
 スハルト時代はまだましで、何をするには誰にどれだけ賄賂を渡せばよいのか割と明確でした。しかし独裁政権が倒れて民主化が進んだ今では、そのあたりのシステムが混乱してしまい、賄賂を渡しても物事がスムーズに動かなくなってしまった、という笑えない状況になっているそうです。
 いろいろな点で魅力の多い国なのですが、難しい問題も多い国です。