雲の上には宇宙(そら)

 雪国越後にて、30年ぶりに天体写真に再チャレンジ!

かに星雲 9年間の膨張 (リベンジ! Cooled60D)

2021年12月14日 | 天体写真(星雲・星団)
先月29日夜(正確には日が替わった30日ゴールデンタイムに撮ったおうし座のかに星雲です。
(注)ゴールデンタイム・・・日が替わってから薄明が始まるまでの庭撮りで空の最も暗い時間帯

M 1 (NGC1952) かに星雲 (おうし座)  
M 1: 距離 6500光年 視等級 8.4 等級  視直径 420”×290” 超新星残骸 
( 画像クリックで 元画像の25%サイズで表示します )
( 横構図で撮っているので上が北の方角になります )

撮影DATA : 2021/ 11/ 30 00:17’~  Vixen VC200L+レデューサーHD(合成fl=1,386mm)
露出 20分 × 枚 +分 × 枚  ISO 3200 LPS-D1 Cooled 60D (冷却オフ CCD +7 ℃前後)
タカハシ EM-200 Temma2M マイクロガイドスコープ 60 ToupCam 
ステラショット2(導入・ガイド・ディザリング撮影ステライメージ9(画像処理)

縮小なしのかに星雲の切り出し画像です。
矢印の先にある星は、かにパルサーと呼ばれるパルサー(中性子星)です。
直径は約20kmしかなく、光度は16.5等級。
1秒間に30回という高速回転をしており、33msの周期で電波やX線を出し、
また可視光線で星雲全体を照らしています。

実は Cooled60D再登場となった先月7日夜にも撮影していたのですが
その夜は大気が不安定でガイドが乱れてブログには未掲載でした。
下がその時に撮った画像です。
今回とほぼ同じ露光時間と枚数を撮っているのですが、
大気不安定のためオートガイドが安定せず、星が肥大化してかにパルサーが分離できていません。

リベンジのかに星雲の画像はこれまで撮った中でもかなり良く写っていたので、
( それでもよく見ると東西方向に星が横長になっていますが・・)
ネット検索で他の方の撮った画像と比較してみました。
その結果 口径20cmクラスとしてはかなり健闘していると自己満足。

その検索中にネットでたまたま見つけた
 「薩摩川内市せんだい宇宙観ホームページ」で興味深い記事を見つけました。
それは、九州在住のアマチュアの2氏が撮影した9年3ヶ月を隔てたかに星雲の画像を使って
その間の変化を見ようというもの。
その記事は → こちら

わたしも かに星雲が1054年の超新星爆発の結果できた事は知っていましたが、
967年間かかって現在の大きさになったわけで
たかが10年たらずでその変化がわかるものだろうか

半信半疑ながら、過去に自分で撮影した画像を探してみたところ・・・

なんと 今から8年10ヶ月前に撮った画像がみつかりました。
カメラは同じCooled60Dなのですが、撮影鏡筒も露光時間も異なったため
画像サイズに加えて回転角など、かなりの時間をかけて GIFアニメを作成しました。

右上の矢印の星は固有運動の大きな10.5等級の恒星です

せんだい宇宙館で使用した画像は わたしの鏡筒より大口径の25cmと30cmによるものですが、
わたしの20cmの画像でも星雲の赤いフィラメントの動きを見ると少し膨張しているような ・・・

これも ものまねになりますが、モノクロ画像でのGIFアニメも作成しています。
露光時間の多かった今年の画像を暗めにしたのですが、まだ明るかったですね。

恒例となっている ”只今撮影中ショット” ですが、大気不安定だった7日夜のものをお見せします。 ↓
11月 8日3時51分~ TamronZoom(f17mmF2.8) 30秒×5枚 ISO1600 ソフトフィルター kissDX(フィルタ改造) 三脚固定撮影
透明度が良い時は上空で強い風が吹き荒れていて、シィーングが悪いと聞いたような気が・・

次回はこの夜なんと5タイトル目のきりん座 の銀河の予定です。

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口径の差もあり九州の2氏の画像には負けていますが、
約9年前の画像も自分で撮っていたということで
”継続は力なり” と言えるのでは。
どうせならもっと先の変化も見たいのですが、5年後はもう無理かな?

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