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仲良し夫婦の日記です。

東山 魁夷 展

2016-10-07 22:33:07 | 美術

久し振りの 「広島県立美術館」

行ってきました。『東山魁夷展』

平日の午後なのに、たくさんの人。 人気の高さがわかります。

会場は、初期の作品から 時代を追って展示されています。

 

   <夕静寂>

山間を落ちる一すじの滝。 その白さが 滝の音しか聞こえない静寂を物語っています。

 

ポスターに掲載されている作品  <緑響く>

 

この色は、魁夷の青、です。白い馬は ”心の祈り” の象徴だそうです。

白馬が登場する絵が13枚ありました。 魁夷の心象風景でしょう。

 

渡欧してドイツで描いた作品 <行く秋>

金箔を施した落葉が美しいです。

 

展示の後半は 今回の目玉「唐招提寺御影堂・障壁画」です。

今、唐招提寺は改築中のため、障壁画を借り出すことができたのだそうです。

今後このような展示は行われないだろうと…。 いい機会に巡り合いました!

 

 唐招提寺御影堂の内部の様子。

この障壁画…襖絵でいいのかな、すべて68枚が、今回展示してあります。

 

障壁画(1) <涛声>

 襖16枚、それはそれは圧倒されます! 青水色の美しさ、波の描き方に感動。

この画は、青森から山口に至る日本海を見て描いたそうです。

息をのんで しばし見続けました。

 

障壁画(2) <山雲>

水墨画を思わせる絵面、群青と緑青、漂う水煙・雲に吸い込まれそうです。

この画は、信濃・飛騨・北陸の山々を元に描いています。

 

写真はありませんが、この他に中国の山川を描いた水墨の障壁画もありました。

 

魁夷は、この障壁画68枚を完成させるのに 10年の歳月を賭したそうです。

いかに彼が、この画業に心血を注いだかがわかります。

唐招提寺は、中国から渡来した”鑑真和上”が作りました。

東山魁夷は、”鑑真和上”へ捧げる 記念碑的大作としてこの作品を仕上げたということです。

日中の架け橋となった大作。

[その迫力、体感してください!!]