体が冷えることで悪化したり、現われやすくなるおもな症状・病気を紹介します
・腸炎 (下痢や便秘は腸が冷えている証拠です)
就寝中におなかを冷やすと下痢を起こしやすくなるように、腸炎の症状に見られる下痢は、
余分な水分を排出して腸を温めようとする反応です さらに、あまりに胃腸が冷えすぎると、
その働きが低下し、便秘になることもあります
・痛み (痛みの症状の多くは冷えが原因です)
水、冷え、痛みの3つは、密接に関係しています 頭痛、腰痛、神経痛などの痛みをともなう
症状は冷えが原因で起こることが多いのです 痛みの部分が熱を帯びることがあるのは、
温度を上げて痛みを治そうとする体の反応です
・アレルギー (余分な水分を捨てる反応は冷えによるものです)
近年、増え続けているアレルギー症状も低体温が引き起こすと考えられます 結膜炎→涙が
出る、鼻炎→くしゃみ・鼻水が出る、アトピー→湿疹が出る、といった水分を排出しようとする
症状は、それによって体温を上げようとしている体の反応なのです
・緑内障 (冷え性や水分過多の人に多い症状です)
緑内障は、漢方でいう水毒の症状。眼の中を循環している体液(房水)が多くなり、眼圧が
上昇して起こります 水・冷え・痛みの関係によって眼痛や頭痛が起こることも
冷えの原因である余分な水を捨てるため、嘔吐する場合もあります
・めまい、耳鳴り(耳の奥にある過剰なリンパ液が原因)
めまい、耳鳴りも水毒症のひとつ。耳の中のうずまき管(平衡感覚を司る)に、リンパ液、
つまり水分が多くなり過ぎることで起こると考えられています めまいと耳鳴りを伴うメニ
エール症候群で嘔吐の症状がでるのは、水分を出そうとする体の反応です
・肥満(女性の多くは水分過剰な水太りタイプ)
漢方では、肥満を固太りと水太りにわけて考えます 固太りはりんご型(内臓肥満型)の
肥満で、水太りは洋ナシ型(皮下脂肪型)の肥満。女性の場合、体が冷えて水を溜め込
んだ水太りタイプがほとんど 水分のとり過ぎは体を冷やして脂肪の燃焼を妨げます
・風邪、気管支炎(体の冷えから身を守るために発熱を起こす)
英語でCOLDという風邪は、その名のとおり、冷えが原因 気管支炎、肺炎などの炎症性
疾患も冷えと関係があります 風邪や気管支炎になると発熱が起こりますが、まさにこれ
は、熱を上げて体を守ろうとする反応 体が冷えているからこその症状です
・ヘルペス(体を温めるため水疱をつくって水分を出す)
幼少期に患った水疱瘡のウイルスが、体内に潜伏していることで起こるとさせているヘル
ペス(帯状疱疹)は、冷えている人や水分代謝が悪い人に多い病気です 余分な水分を、
水疱をつくることで体外へ出そうとしている反応といえるでしょう