くまぷーの海外ドラマblog

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あれこれ見ています。

FBI~失踪者を追え!2 第6話「迷える子どもたち」

2006年05月11日 | FBI~失踪者を追え!~
【 失踪者 : イーサン・ソーヤー 】
FBI着手:失踪14時間後

翌日に進学試験を控えた高校生イーサンの姿が自宅から消えた。地元の保安官デモアは「今まで何もない平和な街だったのに」といぶかるが、ジャックは「今までがラッキーだった」という。
前日母親が見た様子では顔に痣を作っていたが、クラブ活動のサッカーでと言っていた。両親はそれほど裕福でもなく、身代金目的の誘拐とは考えにくかった。父親は取り立てて変化は感じなかったというが、母親は自室で泣いているイーサンを見ていた。しかし本人が打ち明けようとしなかったので深刻には考えていなかったのだ。
イーサンの弟ブランドンによると、「イーサンは彼女ができて以来変わった」らしく、前日恋人とケンカしていたという。しかし恋人が誰なのか、部屋にあったMDに書かれていたイニシャルの「J」しかわからない。
親友のアレックスが言うように「まじめ」で「いい子」だったはずのイーサンだが、進学クラスをここ2ヶ月サボり、週に3回夜家を抜け出し、サッカーのレギュラーからもはずされており、クラブのメンバーとも殴り合いをしていたことがわかる。さらにイーサンは医者に性病の薬を処方してくれと頼んでいた。

そこでサッカークラブでケンカをした相手のクリス・ノートンに事情を聞こうとするが、ちょうどクリスは妹が自殺したというので大騒ぎしていた。
クリスの妹の名前はジェニファー。クリスは「イーサンが妹をレイプした」と・・・・

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「CSI:5」で大人たちが子どもに内緒で乱交パーティをやってるエピを見た後で、今度は子供達が乱交。ドラマはドラマなのかもしれないが、アメリカはいったいどうなっちゃってんだろうといった感じがしないでもない。
そういう風潮を助長するものだと思われたのか、実際の性描写がかなり過激だったのか・・・・NHKではカットされているらしいのでわからないが、このエピソードに関しては罰金が課せられたというニュースが先日流れていた。
  米CBSに約4億2300万円の罰金=わいせつな番組放映で ライブドアニュース

しかし、性描写の過激さという話題性だけに注目が集まるのはもったいないような、実際のところは家族愛の重要性、「家庭」を失った子供達の痛みを強く訴える内容になっていると思う。守らなければいけないラインはラインとして、このエピに変なレッテルがついてまわらないといいな。

「子は親の鏡」というけれど・・・
親からどれだけ愛され、信用され、心を配られているかがストレートにキャラクターの「壊れ具合」に現れていた感じだ。
しかしどれだけ乱れていようと、まだまだ彼らは子どもで・・・父親にあんな目を向けていたヴィッキーですら、嘘をついたことを悔いて謝りに行ったわけで。アレックスもマーティンにつつかれて簡単に泣いてしまうほどに、脆い。
基本的にはほんとにどの子も悪い子じゃないんだよなぁ。そして殺人を犯してしまったデモア保安官も、方向性と手段を間違ってしまっただけで悪い人ではないだけに、本当にやりきれない事件だ。
誰もがお互いを欲していて、手を伸ばせば分かり合える位置にあったと思うのに、どこかで道を選び間違ってしまったような・・・・

保安官の人相があまりに悪かったので、出てきたところで「ん、このひとかな?」と思ってしまった。結局その予想ははずれてなかったわけだけど。
犯人がわかってからもう一度頭から見てみると、なるほどなーと思う。デモア保安官は他の人間にどれだけ事情を聞こうとかまわないけど、クリスに事情聴取したところで過敏に反応しているんだな。
メールも保安官が出したものだから、「朗報です」とか空期待をさせてたり。
でも途中で、コーチの声優さんが金尾哲夫さんだったので、「む?」と思ったりした。・・・ひとは見た目声優で判断してはいけないということか。

今回は各キャラクターは地味にパーツに徹していた感じがあったが、ヴィッキーの尋問のところでダニーとマーティンがさりげなく役割分担しているのがおかしかった。
そうか、これが「善玉と悪玉」か。(先週の「CSI:NY」で、容疑者が口を割らないのでステラがマックに「善玉と悪玉やる?私悪玉!」と提案していた。「私悪玉!」という立候補がステラのキャラ的に微妙におかしかった)
マーティンと組んでる時に善悪逆の役割だと、マーティンが脅してダニーがフォローではちょっとウソくさいもんなぁ。でもその直後のアレックスの尋問はマーティン単独で、「一人悪玉」をやっていた。
ガンガン怒鳴って吐かせるよりも、マーティンのねちっとピンポイントで痛点をぶっ刺して、さらにぐりっとねじるみたいな攻めは、少年相手にはかなりえげつなかった感じ。
アレックスを演じてる少年がまたうまいのだが、マーティンに「(おじさんがアレックスのことを)どうでもよさそうだったねぇ・・・」と言った時、確実に心の一番やわらかいところにジャストミートして、防衛ラインがぐらっときた瞳の演技がなんともいえなかった。

そのアレックスvsマーティンのところの台詞が、実際には原語で何て言ってるか知りたくて調べてみたら、今回のエピソードのスクリプトをテキスト化しているサイトがあったので、そちらを参考にしてみた。

マーティンの台詞より
 原語: Well, you know, Ethan. He's got a mom, and a dad.
     He's got a real life. That's all you really want, isn't it?
 訳語: イーサンは幸せだよ。おとうさんもいれば、お母さんもいる。
     家族に愛されている。それがうらやましかったんだろ?

アレックスの台詞より
 原語: It's just, I ... didn't want to lose him.
 訳語: 俺はただ・・・あいつに嫌われたくなくて・・・

うーん、うまい意訳をしたもんだ。しかし改めて直訳してみるとやっぱりなぁという感じに「意図」が通じるというか・・・まぁ台詞としてクサくなるのからしょうがないのかもしれないけど。
アレックスが唯一心を埋められる、「親友」がイーサンだったんだろうなぁ。
イーサンは愛情に満たされて育った人間特有の「輝き」を持っているから、アレックスにとっては欲してやまない存在だったんだろう。そこを「うらやましい」と訳してしまうと、微妙なんだけどなー。

しかしマーティン・・・・「友達」っていうのは往々にして自分のことだったりするわけで・・・・。
まぁ、マーティンがパーティ行きまくりで女の子とやりまくりだったら、あんな朴念仁に育ってないだろうし。違うかな。

・・・・でも、ダニーが言ってた「友達が親友のフィアンセと浮気」(第1シーズン15話「さらわれた花嫁」より)ってのは、絶対ダニー本人だと思ってる自分。



【 使 用 楽 曲 】

☆ オープニング(ブランドンがヘッドホンで聞いていた)
Maestro Fresh Wes の「Symphony in Effect」の6曲目「Let Your Backbone Slide」

☆ イーサンの死を伝える時
Mazzy Starの「So Tonight That I Might See」の1曲目「Fade Into You」(試聴あり)
So Tonight That I Might See


【 脇俳優チェック 】

◆イーサンの恋人ブルーJことジェニファー .... Kat Dennings
本人ブログあり。「Sex and the City」第3シーズン15話「大人の女の条件」で、サマンサがパーティの企画を頼まれた13歳の小娘ジェニー役で登場していた。ブランドと男にしか興味のないプチセレブたちはなかなか強烈な印象だったが、撮影当時は14歳。
「CSI:4」15話「盛者必衰」では、セレブ夫妻を殺害した犯人がアリバイを工作するため、わざと下品なナンパを仕掛けられて悪印象を残すのに使われたカゲキなウェイトレスのミッシー・ウィルソン役で出演していた。厚化粧で「ダメだっつーの!」という台詞が印象的だった。
ちなみに、彼女はオルセン姉妹と同じ年同じ誕生日の生まれ。「ER」第12シーズンで5エピほど出演しているが、新しい医学生だろうか?「CSI:NY2」7話に登場予定。

◆イーサンの親友アレックス .... Jamie Elman
60年代のフィラデルフィアを舞台にしたNBCの音楽コメディドラマ「American Dreams」に全シーズンを通してサブレギュラー出演して人気が出た。(このドラマ、日本でやらないかなぁ。モータウンサウンド満載でよさげなんですが。でも著作権がらみでけっこうお値段が張りそうなドラマ、みたいな)
「CSI:NY2」1話に登場予定。映画では「ニュースの天才」など。

◆生徒にステロイドを打って問題になった医者 .... Maury Ginsberg
「フレンズ 3」16~17話「恋の行方(前・後編)」で、ロスが例の「あれは別れた後だ~!」のあやまちをおかしたクロエと、一緒にコピー屋で働くアフロヘアの店員アイザック役。クラブでDJをやっており、そのパーティにチャンドラーとジョーイが呼ばれたことが結果的にロスの間違いとなってしまった。アイザックの妹がフィービーの同僚で、そのつながりでレイチェルへの伝言ゲームの一端を担う。
個人的にはあれは「別れる前」だと思います。

◆イーサンのサッカーのコーチ .... Gregory Jbara
オフィシャルサイトあり。ブロードウェイで多く活躍しているミュージカル俳優。「アリーmyラブ4」13話「遠距離恋愛」で、色情狂の女性と結婚した男が婚姻無効の訴訟を起こすが、その訴訟のきっかけになった結婚式の最中に花嫁とキスをした牧師、コンプトン役を演じていた。
「フレンズ」第10シーズン11話「ゴージャスすぎるストリッパー」では、クイズ番組でジョーイと組んでしまった一般人のジーン役。ジョーイのおバカなヒントのためになかなかポイントが取れない。

◆ジェニファーの親友アンバー .... Nicole Mansour
「パパにはヒ・ミ・ツ」では、ヘネシー家と家族ぐるみの付き合いのシャープ家(パパポールの上司ニックの一家)の次女レイチェル役でサブレギュラー。
その他「Gilmore Girls」「Malcolm in the Middle」にゲスト出演。

◆失踪した少年イーサン .... Jonathan Murphy
オフィシャルサイトあり。映画や舞台に着実にキャリアを積んでおり、ノア・ワイリーの劇団「Blank Theatre Company」のメンバーでもある。これからが楽しみ、かな?
「コールドケース3」3話に登場予定。

◆デモア保安官 .... Vyto Ruginis
「CSI:科学捜査班」4話「不倫の果て DNAの証言」では、「片脚遺体」で発見された被害者ウェンディとダブル不倫していたため疑われたスウェルコ役。キャサリンが余計な気遣いでウェンディの夫に不倫を打ち明けてしまったため、スウェルコは命を落とすことになる。
「ザ・ホワイトハウス4」10話「感謝祭の前に」で、定例記者会見の記者席が席替えになり、その場所について大人気なくCJに文句たれまくった週刊誌の記者ミッチ役。
「アリーmyラブ2」12話「愛の賞味期限」では、9年間の結婚期間をセックス中毒だったから無効だと申し立てた無責任夫スタンレイ・グッドマン役、「CSI:マイアミ2」最終話「CSIの汚名」で少女レイプ容疑の過去がある大企業社長のデビッド・ジェファーズ役。こいつのせいで証拠汚染事件が発生しデルコがピンチになった。

◆嘘つき少女ヴィッキー・ジョンソン .... Shannon Marie Woodward
映画「チアガール VS テキサスコップ」でトミー・リー・ジョーンズの娘役でチアガールの一員を演じていた。
「コールドケース3」12話に登場予定。

◆イーサンの父ロブ .... Scott Richards
「CSI:NY」5話「1マイルに1人」で、名門女子高に通う被害者の少女ハンナを殺害した、金持ちの娘ティナの弁護士役で登場。
「フレンズ 8」21話「モニカの料理バトル」のエンディング、ジョーイとモニカがを受講しようとした演技入門のクラスの講師。ジョーイは舞台の「上手(かみて)と下手(しもて)」の意味がわからず、知ったかぶりして逃亡したのだった。

◆ジェニファーの母ルース・ノートン ....Joan McMurtrey
「グレイズ・アナトミー」8話「現実のおとぎばなし」では、妊娠中の乳がん患者グラス役を演じていた。アジア系の夫との間に高齢でやっと子供が授かるが乳がんが発覚。ここで治療しないと命にかかわるためいったん子供をあきらめることも考えるが、やはり産もうと決意、ひそかに中絶を準備中のクリスティーナの心を激しく揺さぶる。
「CSI:科学捜査班」17話「心の闇 多重人格」では、21年前に誘拐されて人格障害に育ってしまったタミー・フェルトンの実母マーロー夫人役で登場していた。
他、80年代から「ファミリータイズ」「ER」「ザ・プラクティス」など、テレビドラマのゲストで多数出演している。
コメント (8)
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