くまぷーの海外ドラマblog

海外ドラマを脇役チェックなどしつつ
あれこれ見ています。

CSI:4 第11話「地獄の12人」

2005年07月11日 | CSI:科学捜査班
【CASE クリス・ギボンズ】
 現 場 :陪審員室
 被害者 :クリス・ギボンズ ベガス大の大学院生
 死 因 :アナフィラキシーショック
 関連人物:陪審員のジャーヴィス、デイヴィス、ダーハム、タラなど11人
 担 当 :ギル・グリッソム、サラ・サイドル、ウォリック・ブラウン、
      キャサリン・ウィロウズ、ジム・ブラス警部
 背 景 :12人が殺人事件の評決討議のためすでに2週間も隔離状態にあった。
      クリスだけが無罪を主張し、そのために評決を下すことが出来ず、全員の精神状態が
      限界になりつつあった時、休憩後ランチのため全員が部屋に戻るとクリスが死亡して
      いた。頭部に鈍器損傷を思わせるうちつけた傷。クリスの手首にはペニシリンアレル
      ギーの医療警告ブレスレット、衣服にブロンドの毛髪が付着。
      全身に蕁麻疹があり、検死の結果死因は頭部の傷ではなくアナフィラキシーショック
      であると判明、太ももに注射痕。11人の中に犯人が?と疑われるようになる。

毛髪は人毛ではなく合成毛髪で、11人の中ではデイヴィスというストリッパーがブロンドのかつらをかぶっていた。彼女は早く帰りたい一心で、クリスを誘惑して有罪に誘導しようとしたので髪がついたのだという。
窓の金具に血液が付着していたが、メンバーの中でジャーヴィスがイライラして爪を噛みすぎ、息が詰まりそうになって血がついた指のままで窓を開けたためとわかる。ジャーヴィスは陪審欠勤のせいで会社をクビになりそうになっていたのだ。
クリスのせいで評決が延び延びになり、全員がイライラしていた。動機は全員にあった。
アレルギーのペニシリンは陰性。

太ももの注射痕は周囲からエピネフェリンが検出された。毒物を注射したのではなく、自己注射によってアレルギー反応を解消しようとしたのだ。では彼はペニシリン以外に何のアレルギーを持っていたのか?
グレッグが血液からアレルゲンを分析したところ、ピーナツのアレルギーであることが判明、全員の食事をチェックすることに。
すると、テーブルの上やダーハムの席の下からピーナツの皮が。さらになぜかクリスの席の下からも皮が発見された。ダーハムを問い詰めると、クリスをからかってナッツを飛ばしたところ発疹が出来て苦しんだのだという。しかし自己注射で落ち着きその後も議論を続けていたので問題はないと判断していた。
ゴミを調べると、ソーダの缶の中からピーナツバター(許可された自販機で売られている)の包みを発見、さらにクリスの食べていたチリの中にピーナツバターが練りこまれていた。

担当官によると、全員携帯は没収されたのに、もうひとつ隠し持っていた男がいたという。全員の写真を携帯のデジカメで撮影していた彼は、ギャンブルで多額の借金を抱えていたが、口座に3万ドルの入金があった。
取り調べたところ、それはタブロイドに情報を提供するための原稿料だった。
ピーナツバターの包みから出てきた指紋は、5日後に結婚式を控えた花嫁のタラだった。どうしても帰りたかった彼女はクリスの昼食のチリにピーナツバターを入れて食べさせたが、それは少し調子が悪くなってもらって代わりの人が来ればいいと思ってのことだった。
それはダーハムがいたずらしてナッツを飛ばした時の様子から、そんなにひどいアレルギーではなかったからだという。実際クリスのアレルギーではピーナッツは致死程度のものではないことがわかる。
では一体何がクリスを死に至らしめたのか。
再度手がかりを求めて遺体を検分したところ、首のところに蜂の針が刺さったまま残っていたのを発見。陪審室から蜂の死骸も発見された。
クリスのアナフィラキーショックは、ジャーヴィスが開けた窓から入り込んだ蜂に刺されてのものだったのだ。


【CASE リタ・ウェスタンソン】
 被害者 :リタ・ウェスタンソン 4年前に失踪
 関連人物:リタの元夫アーロン、リタの妹フェイ・ミンデンとテリー
 担 当 :ニック・ストークス、バルタン刑事
 背 景 :4年前に事件性なしとして捜査打ち切りになった事件について、失踪者の妹が新情報
      があると言ってきた。妹のリタは当時夫アーロンと不倫していたが、それを目撃され
      リタはアーロンに離婚を突きつけた。それで逆上した夫によって殺されたという。
      リタの遺体はアーロンの農場から1キロほど離れた川原に運ばれ、焼いた後灰は流さ
      れた。それをフェイは手伝わされたと供述。ニックが当時担当していた事件。

当時アーロンには、共同経営者ハリス・マティとキャンプをしていた、というアリバイがあった。しかしフェイが言うには、マティはアーロンに多額の借金をしていたため偽証をしたのだ、と。
そしてマティは先月亡くなっていて、真実を知るものはフェイしかいなくなったのだという。
当時は事件性を示すものは何もなく、ニックは判断を下せる立場でなかったのでグリッソムが捜査打ち切りを決定したのだった。
ニックは再捜査を開始、遺体を焼いた位置の土を採取した。ガソリンで焼いたというフェイの証言が正しければ、土壌より微量でも炭化水素が検出されるはずなのだ。
しかし、炭化水素は検出されず、さらにフェイの妹テリーが半月前にアーロンと婚約していたことが発覚。アーロンを恨んでの虚言かと思われたが、フェイは「妹がリタと同じ目にあうのではと心配なだけ」と言う。
ニックはフェイの供述の「川原の土がぬかるんでいた」という言葉に着目、現場の土と木の枝を採取。土の湿度から、現場は過去2年間に完全に浸水したことがあり、そのために炭化水素が流されてしまったのだ。
さらに木の枝を分析すると、4年前の年輪に根から吸い上げていた炭化水素が検出された。木の根元で遺体を燃やしたというフェイの供述は裏付けられたことに。

そこでアーロンの農場の燃料タンクを調べると、アーロンが使用しているのはディーゼルだったが、木から検出されたのは無鉛ガソリンだった。アーロンのタンクは無鉛の許可を取ったことはない。調べるとアーロンのタンクの近くに無鉛のタンクがあり、所有者はフェイだった。
フェイの小屋を調べると、中にあった工具にルミノール反応が。4年前もフェイの単独犯で、さらに自分を捨てて妹に乗り換えたアーロンが許せず、復讐のために告発したのだった・・・・


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今回の話の元ネタはもちろん「12人の怒れる男」。原題も「Eleven Angry Jurors(11人の怒れる陪審員)」だし。有名なのはヘンリー・フォンダの出ているほうの映画版だが、主任ことウィリアム・ピーターセンが出ているテレビドラマ版もあるのだな。
そっちは97年製作のリメイク版。そういう意味では「リメイクのパロディ」というべきか。
パロディといえば、陪審員たちが協議していた事件は、
 ・妻殺しの夫にかけられた嫌疑、物証はあきらかに夫の犯行
 ・現場にいた第三者、「ケーブルの男」
 ・夫の名前はキンブル
・・・・と、明らかに「逃亡者」のパロディ。

今回スレーター判事とブレナー判事の名前だけが出てきたのでちょっとおさらい。
☆スレーター判事=クリスたちが陪審員として討議していた事件の担当判事
 今シーズンの1~2話で「なかなか令状を出さない判事」として登場、そのために担当事務官が
 「闇の仕事人」になってしまうというアレ。
 携帯没収の件で裁判所の担当官が「スレーター判事の命令で」と説明していた。
☆ブレナー判事=アーロンのガソリン採取に令状を出した
 今シーズン第7話「24時間の猶予」でウォリックが証人で出廷していた時の判事。
 
 
陪審員が隔離されてるのは裁判所の一室ということなのかな。それでホテルに缶詰になってて、毎日送迎されて、みたいな。
しかし隔離といってもずいぶん緩そうな・・・・その辺を裁判所の職員とか結構うろうろしてて、外部との接触はかなり可能な気がする。自販機のとこにメモとかおいとけば情報のやり取りは可能な気がするし(ばれるだろうけど)。
日当が40ドルというのもかなりびっくり。「フレンズ」のフィービーが妄想世界で株のディーラーになって、1日入院病欠したらクビになっていたが、ああいう「つながってないといられない」ひととかクビになっちゃう人が陪審員に選ばれたりしたら、そりゃー人も殺しそうな勢いだな。
有名人とかが選ばれる可能性というのはないんだろうか。ブリトニー・スピアーズだって等しく選ばれる可能性はあるだろうに。(その場合弁護士が暗躍しそうではあるが)
自分の結婚式にも行けなくなるってことは、要するに親の死に目にも会えないってことだよなぁ。
国民の義務というのはかくも厳しきもの、ってことか。

ニックの単独捜査のほうは、「未解決事件=コールドケース」ならぬ、「解決済み事件」の再捜査。
主任が事件性ナシって言ったのならそれはそうだろうなーと納得してしまうけど、それでも間違いはあるのだな。
しかし、いかに復讐のためとはいえ、黙ってたらバレずに済んだろうに。思うんだけど、あまりに都合よく共同経営者が死んでる感じ。ちょうど婚約と時期が前後してるので、もしかしたらそっちも?と疑いたくなるほどにしれっとしてるフェイ。
ただ、これ裁判になるとモメそうな気も。ルミノール反応が出た工具も、「アーロンが持ち出していたものです」って言っちゃえば双方証明不可能だし。
「アーロンが全部私に罪を着せるつもりで」と言い立てたら、腕のいい弁護士ならうまく言いくるめて無罪に持ち込みそう。それこそ、クリスたちが審議していたキンブルの妻殺しと似たような展開になって、クリスみたいな人が出てきかねないわけで。
陪審制度においてきちんと司法の力が機能するために、CSIの存在意義は本当に重いなぁ。

ワンクッションおいてどうなってたのかなと思っていた昇進問題、来週あたり決着が?
サラは・・・・前回自分は「ウォリックに面倒なハンマーのチェックをやらせて」とつっこんだが、今回も指紋の検出をウォリックにやらせていた。
またかよと思ったがお天道様と主任は見逃さない。「さぼるなよ」とかるーくジャブ。
一方ニックは「関係者に感情移入しすぎ」といわれつつも、独自の事件との距離のとり方を見つけたらしい。「コレが私だ@ジャック・マローン」ですか。
ニックはグリッソムよりむしろホレイショ型なのかな。その「自分とは違う部下」を否定して芽をつむのではなく、伸ばしてやるために植え替えしてあげるというか、より広い飼育箱に移してやるみたいな、主任の推薦状・・・・
つーか・・・・サラは?サラはどうなる?

それとグレッグ。この間の(第8話「殺さずにいられない」)事件での扱いは不満だったらしい。
結局最初手伝わされて事件が佳境に入ってきたら、お役御免でラボに戻された、という状況だった模様。それをとっさに「スタメンで6回まで投げてもらってその後クローザーに」と言いくるめるキャサリンはエライ。まぁグレッグがまだ青いってことなんだけど。
これが多分、今後の「人事異動」に反映されるということなんだろうなぁ。


【 脇俳優チェック 】

◆窓を開けた爪噛み男ジャーヴィス .... Andy Berman
「素晴らしき日々」ではチャック・コールマン役だったひと。・・・10年以上たってるから、老けたなぁ。

◆巨乳の偽ブロンドストリッパー デイヴィス .... Sarah Buxton
「愛の病院日誌」をはじめとしてソープオペラのレギュラー経験が何本もあるソープ女優さん。ジョーイなら絶対手出してるな。
CSIでは第5シーズン第8話に、まったく違った役でゲスト出演予定。

◆姉と妹に男を取られたフェイ .... Ever Carradine
祖父も父もおじもおばもいとこも、みーんな有名俳優、俳優一家なのさー、というお生まれ。とりあえずおじさんは「キル・ビル」のビルを演じてるデヴィッド・キャラディーン。
(2006/02/27追加)
現在はジーナ・デイヴィス主演の女性大統領ドラマ「Commander in Chief」にレギュラー出演。「グレイズ・アナトミー」7話「オフィスラブの定義」では、恋人が彼女をひきとめようとして車のキーを飲み込んでしまったために、治療中大罵倒する女性役でゲスト出演している。

◆アレルギーの被害者クリス・ギボンズ .... Andy Powers
「OZ」の囚人フランクリン・ウィンスロップ役。「TAKEN」で成人したエリック・クロフォード役(この間の「FBI~失踪者を追え」第14話「ストッキングの謎」に出ていたHeather Donahueが演じてたメアリーの父親)をやっていた。
ERにも第11シーズンで何回かゲスト出演の予定。

◆未来の花嫁タラ・ニューサム .... Susan May Pratt
以前WOWOWで「センターステージ」という映画をやっていたが、そこで優等生モーリーン役で出ていた。確かにバレリーナ風容姿ではある。

◆ミンダン姉妹の末っ子テリー .... Sarah Rafferty
「FBI~失踪者を追え」の第14話「ストッキングの謎」では夫の浮気に悩んだ末に常軌を逸する精神科医パティをやっていたが、今回は亡き姉の夫と結婚した弁護士(なんだそれ)という役。
男運の悪い役が多いんでしょうか。

コメント (4)
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