輝伽's Room

10年前交通事故で命を失いかけました。私の体験がお役に立てれば嬉しいです。~閲覧後は、コメントをお願いします。~

(1)目覚め

2011年04月04日 | 高次脳と共に 第2の人生


ふと目が覚めた。
あれ、左にカレンダーがあって、右にクローゼットがある あのいつもの部屋じゃない。
あれ、ここはどこ?
    
いつものあの部屋じゃない。
右手に鏡があって、寝てる後ろにはカセットデッキがある。
あのいつもの部屋じゃない。
え、ここどこ?
どこなのー??

  これが、私が覚えている、生誕の第1の目覚めの次の”第2の目覚め”だった。

ねえねえ、ここどこ?
と母に聞く。  

病院よねー。
 え?何で病院におるん?
あんた、事故して病院に運ばれたんよねー。
 え?うちが事故? どこで? しごとの帰り中?
あんたー。留学しとったでしょうーが。
そのときに、事故にあって今日本に帰ってきて入院しとるんよねー。
 え?誰が海外?留学? 誰が?誰がー?

まったく別人の話を聞いているようだった。
事故、留学、 まったく身に覚えが無かった。

 誰か怪我したん? うちだけだったん? 誰の車?

まったく、まさか自分がカナダに留学していて、事故にあって、また日本に戻ってきて
意識不明だったなんか まったく 想像も出来なかった。

 

周りを見渡してみた。 本当に殺風景な場所だった。
あんた、ここがどこの病院か分かる?
 え? どこなん?- 分かるわけが無い。
○○病院よねー。
 あ~、通り過ぎたことはあるかも。。
 で、何病院だったっけ?

脳神経外科よねー。
 え~ !! 脳?  私、頭打ったのー??
あんたは、事故で脳挫傷で、40日間意識がなかったんよねー。
 なにそれ? ドラマじゃんー(汗)


こんな円滑な会話ではなかったかもしれない。
でも、私の心の声は、このように言っていた。

まさか、事故した ときいて、そんなに大きな事故だとは思わなかったし、
頭の中には、事故前の楽しく仕事をしていた希望に満ちた記憶しか残っていなかった。
次のレッスンは準備しなくていいかな。 こんなとこで寝てたら、授業準備が出来ないよー。
まったく、、何でベッドに寝てなきゃいけないんだよ!


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