熊本レポート

文字の裏に事件あり

田中材木に明日を委ねた美里町 第二弾

2014-05-09 | ブログ

 信じがたい自治にもかかわらず、他市町村議員は揃って「ああァ、美里町」と苦笑いして納得する。
 平成24年12月議会では、誰一人も議員が質問をしないという異常事態を生み、これには県市町村課も「前例のない町議会」と名指しで批判。すなわち、隣町の爺さまが「町を怒る者は誰一人としていないのか」と不思議がって見ても、負の連鎖からくる「知らぬが仏」が無意識に生まれたともいえる。
 繰り返しになるが昨年12月、美里町は全世帯の約1割(約400世帯)の参加をもって「東南産業跡地の用途変更に伴う住民説明会」を開いたが、そこでは変更となる「定住住宅事業」について、「何ら説明はなかった」と町民は語った。
 隠蔽したか、それとも町民への説明責任は慣れから抜いたかはともかく、肝腎な彼らの責任の部分は飛ばして事業変更への理解を求めたわけだが、それ以前にその責任ある点について自ら公開した人物がいた。
 同町議会の福田秀憲議員が、自分の活動報告(ブログ)の中で「7月12日の全員協議会で『建屋を解体して整地するには相当の費用がかかり、建物の借りてが出てくれば宅地にはせず、貸し出す』と、基本計画の予算は凍結」と理由について、その3ヶ月前に発信。
 最近にあっても菅義偉官房長官が、「政治家というのは色んな場面で説明責任が求められる」と語った。同官房長官の場合は、政治家個人の政治倫理に関してのコメントだが、美里町での説明責任は同町の明日に関わる全町民の問題。
 その説明責任を同町執行部は意識してか、無意識にかはともかく欠いた。しかし、先行して情報発信した福田議員が政治責任を果たしたかとなると、そこには彼にも疑問符が打たれる。代議士の記念写真まで載せた陳情報告にもかかわらず、これが町民の誰一人として話題にならなかった限定版も理由だが、問われるのは後述する政治家責任そのものだ。Kimg00012_2
 彼らが用途変更の理由とした点は、「解体、造成に多額の事業費を新たに必要とする東南産業跡地は定住住宅事業には適さない」と一年前に購入の際、同僚議員の吉田美好議員が一人だけ出した反対意見。彼らは多目的利用で同地購入を承諾したわけではなく、「人口減少に歯止めを掛ける上での定住住宅事業であって、辞める前(3ヶ月)に何だと思われようが、新首長には『重要事案』だと必ず約束して引き継ぐ」といった長峯前町長の事業趣旨に賛成して、了承した事項。
 彼らに政治家としての品位があるなら表現は悪いが、「用途変更の前に土下座」である。
 無駄の繰り返しが、知らぬは仏になってはならないのだ。・・・つづく・・・


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