熊本レポート

文字の裏に事件あり

想定される27%の棄権者が決める水俣市長選挙

2018-02-01 | ブログ

 吉永県議の利益相反、兼業禁止規定での疑問点を例にし、意外な水俣市民の政治観、そこでの水俣市長選挙に向けた予測の難しさを語ったが、投票日まで残り4日間、選挙法を前にしての現地からの続報である。
 水俣市民(200人)の市長選挙に向けた調査(1月30日)で、「環境に優しく、市民を大事にしてくれる候補」、「過疎化をストップし、商店街の活性化を図り、農林水産業の振興に尽力する候補」と選択理由が挙がった。
 これらは、双方の候補が掲げている公約である。
 選挙とは果たして何を基準にして選択すべきかどうか、それは理解しても、それを達成できる候補を忠実に支持したかとなると、それに自信を持って答えられる有権者がどれだけいるだろうか。
 身近な側近ならともかく日頃、関わりの薄い市民にとっては、候補者や側近らによって作成された、質問の機会がない(大方は質問しない)一方的な作文で判断させられるわけで、それだけで4年間の生活、地域社会を任せろと言われても無理な話。
 まして水俣市長選挙を例にしているわけではないが品性、素行の悪い者が、涙を流して倫理を必至に訴えたり、他人を頼りに生きて来た者が実行能力の求められる大きなビジョンを拡げられては、後で「狂った」と判断に後悔するのが関の山の有権者。
 中央政界もそうだが、裏を返せば党や政治家陣営の戦術次第ではどうにでも動く世論(有権者)ともいえる。
 さて水俣市民200人に「投票候補は決まりましたか」と尋ねたところ、「はい」と答えた市民は104人で、現職支持が55人、一方の新人支持が49人。
 未回答が96人もあったが、それが5日間で全員が決断し、投票所に向かうかというと無理な想定で、前回の投票率68・7%を考えても残りは42人がMAX(最大)。
 30日現在、現職が53%(全回答の中で) と優位にあるが、これが残り21%(想定投票率からの残)の大半を獲得して大差をつけての再選なのか、または現在47%の新人が残り未定で60%以上を集めて逆転を図るか、それは神のみぞ知る4日後の結果。
 冒頭に述べた吉永県議支持の市議2人が、現職陣営で積極的に運動を展開中というのも特徴で、これに対して労組関係者が、自民党を離党させられた新人候補の陣営で汗を流しているのも意外な特徴。
 表はどうあれ、吉永県議の支持する現職の大差での勝利か、それとも反骨からの新人候補陣営の逆転勝利なのか、これが外野席には注目される水俣市長選挙。
 投票候補未定の有権者が「これから4年間、水俣市政には何が必要か」を自ら考えて投票を決めるのはもちろん、投票に行く気のなかった若者を中心とした27%が、彼らと同じ思いで投票所に向かえば、意外でもない水俣市民の政治観が想定外の結果を生み出す・・・だが、果たして現実は・・・。


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