熊本熊的日常

日常生活についての雑記

驚異のインスタント食品

2009年02月23日 | Weblog
先日、職場の同僚からサンプルだと言ってインスタントのジャンバラヤをもらった。これは中華の持ち帰り弁当のような形の紙容器にご飯と具とスープが別々の袋に入って収められている。箱の説明書きによると、一旦、これらをすべて外に出し、箱の内側にエンボス加工で引いてある線まで水を入れる。そこへ先ほど取り出したスープ、具、ご飯を入れてよくかき混ぜる。ふたを閉めて電子レンジで加熱。600Wなら4分半、500Wなら5分半が目安だという。加熱が終わってもすぐに箱を開けてはいけないらしい。蒸らす、という。蒸らし時間は書いてないが、水滴だらけになった電子レンジ内部を拭き終わってから箱を開いてみると、なかなか良い匂いがする。ここに添付の香味油を加えてさっとかきまぜる。そのまま食べてもよいのだが、箱が展開できるようになっていて、展開すると箱の内側が葉柄になっているので、あたかも葉の上にご飯をよそったように見える。よい景色だ。

ご飯はポン菓子のようだったのが、出来上がってみるとちゃんとご飯になっている。これだけでも感心する。歯ごたえがしっかりしていて、具材の味も満遍なく絡み、5分そこそこで出来上がったとは思えない味である。もちろん、店頭に並ぶまでに長い時間がかかっているのだろうし、開発から勘定すれば気の遠くなるような時間がかけられているのだろう。それでも売れなければ製造が中止されてしまう。開発する側にしてみれば、ひとつひとつの商品が真剣勝負だ。昔のインスタント食品をよく知っている年代なので、その進歩にただただ驚くばかりだ。

昔、インスタントに味など求めることはなかったように思う。それが、インスタントといいながらも手間をかけて時間をかけて、それなりのおいしいものがいただける時代になった。ありがたいことである。しかし、インスタント食品というのはお湯をかけるだけ、とかチンするだけ、という「するだけ」で食べることができるのが最大の価値だと思う。外箱に書かれた説明書きを読まなくてはおいしくいただけないというのでは、「インスタント」とは呼べないと思う。味を追求するのは勿論結構なことなのだが、肝心の価値の根幹を外してしまっては、市場に受け容れられないだろう。

ちなみに、今日頂いたのは日清食品の「GoFanスパイシージャンバラヤ」である。