くまドン旅日記

写真が趣味です。自然の風景、旅行、歴史に興味を持って撮影を続けています。

名所江戸百景011 第66景 五百羅漢さゞゐ堂 横十間川の桜

2013年04月02日 09時05分26秒 | 名所江戸百景
 こんにちわ、「くまドン」です。

 今回は、横十間川の桜をメインに話を進めます。
 この写真はコースの途中にある猿江恩賜公園の桜です。場所はプログ内でご説明します。


 今回のコースは、木場公園(きばこうえん)から仙台堀川(せんだいほりかわ)を戻り、途中から横十間川(よこじゅっけんがわ)を進みます。

 前々回の「名所江戸百景009」のスタートライン(仙台堀川と横十間川の交差部)に戻る場合、コースは2つあります。
(1)同じ道を通らないのであれば、木場公園の東側に大横川(おおよこがわ)が流れています。木場公園の南側公園の中程から、大横川から分岐して横十間川が始まります。川に沿って進むと途中で、横十間川親水公園が始まり、左に大きく曲がって、仙台堀川との交差部まで行くことができます。
 ただし、横十間川親水公園が始まるまでは普通のコンクリート水路ですので、あまりお勧めできません。
(2)仙台堀川公園に戻る場合、木場公園の南側公園から仙台堀川公園までのショートカットルートは、南側公園の北東側の出口を出て、道路を東に進み、最初の信号交差点を左折すると右手に仙台堀川公園の入り口があります。

 下の写真は横十間川親水公園です。仙台堀川公園との交差部近く撮った写真です。

 写真に写っているのは普通の足こぎボートですが、親水公園北側の乗り場には和船もあります。
 この和船は江東区所有で、和船操船の伝統技術保存を目的に「和船友の会」の協力で、乗船させていただけるそうです。
 乗船日は以下のようになっていますが、変更になる場合もありますので、前もって確認しておいたほうが良いでしょう。
 問い合わせ先は、「江東区 土木部 水辺と緑の課」です。インターネット検索する場合は、「横十間川 和船」をキーワードに追加すれば情報が得られます。

 年末年始を除く毎週所定曜日 午前10時~午後2時15分までに海辺乗船場にて受付
  12月~2月 毎週日曜日
  3月~11月 毎週水曜日(ただし水曜が祝日の時はその翌日に操船)
 なお、タイミングの悪いことに平成25年3月13日(水)~5月1日(水)の間は乗船体験休止だそうです。5月8日(水)から再開予定とのことです。

 横十間川親水公園は、岸辺がきれいに曲線を使用して造られているのですが、桜の木の数は仙台堀川に比べると少なくなります。(むしろ仙台堀川の桜の数が多いとも言えますが・・・・)

 やっと一本、きれいに咲いている桜の木を見つけました。


 横十間川親水公園が終わる所は、小名木川(こなきがわ)と交差する所です。仙台堀川で川の水を浄化して流した水は横十間川親水公園を通り、ここで小名木川に流れ落ちます。写真正面にある橋は「クローバー橋」です。名前の通り、4方向の岸から橋が伸びて川の交差部の真ん中で合わさります。

 北側へ横十間川が続きます。このまま北に進む(3km弱)と北十間川に突き当ります。「名所江戸百景001」にありました「第32景 柳しま」の所です。

 下の写真は、クローバー橋から北方向(横十間川)を撮った写真です。昨年2012年は、スカイツリーの開業に合わせて、北十間川で親水護岸の工事が急ピッチで進められていましたので、工事の船がよく通行していました。


 工事の船はクローバー橋の下で東に曲がり、小名木川を進んでいきます。「名所江戸百景007」で説明した「第70景 中川口」の方へ向かいます。(3km弱先)


 今度は西方向を見ると、小名木川に扇橋閘門(おうぎばしこうもん)があります。水位調整の為にある水門で、パナマ運河の水門と同じ二重式になっています。震災時に道路が混乱して通行不可になった場合は、緊急支援物資輸送路になります。
 この右岸に「名所江戸百景009」で取り上げました「第97景 小奈木川五本まつ」があります。この時は、護岸は親水公園化の整備工事中でした。

 (くまドンは、適正予算内の工事は良いことだと思ます。過大な工事は財政が悪化すれば、税金を支払う住民の負担が増えますから、お断りします。健全な財政と配分の範囲内で工事が進められていくことが重要と思います。東京都と東京23区は比較的しっかりしているから大丈夫と思うが・・・・)

 クローバー橋から横十間川沿いに北に進みます。川の右側に設けられた遊歩道に進んでいきます。木製の遊歩道(自転車通行可)です。クローバー橋から2つ目の橋が本村橋(ほんむらばし)です。片道2車線の大きい通りですが、「新大橋通り」と呼ばれています。

 この本村橋から、新大橋通りを東(右)に500m程行った所に、「区民センター」交差点があります。五百羅漢寺(ごひゃくらかんじ)の跡地があります。すぐ真下に都営新宿線の西大島駅があります。

 下の絵は名所江戸百景「第66景 五百羅漢さゞゐ堂」です。

 さざえ堂の後ろには、青々した田んぼ(寺の敷地か?)が広がり、遠方に家が見えます。
 羅漢寺は安政地震(1855年)で東西の羅漢堂が倒壊、さざえ堂が大破したとの記録があるため、広重がこの絵を描いた時に、絵のようなさざえ堂があったかどうか疑問との意見もあり、謎の多い絵となっている。

【五百羅漢寺】
 絵にある右側の建物は羅漢寺のさざえ堂(通称)です。さざえ堂の三層目は見晴らし台があったそうです。
 さざえ堂は江戸時代後期の建築様式で三層構造の珍しい建物です。正式名称は三匝堂(さんそうどう)と言います。
 堂内がさざえの殻のように螺旋(らせん)構造の回廊となっています。右回りに三回匝る(めぐる)ことで参拝できることから、三匝堂(さんそうどう)という名前がつきました。
 参拝者は回廊を周りながら百観音(西国三十三所、坂東三十三箇所、秩父三十四箇所の百寺の観音様)を参拝することができました。
 回廊は一方通行であり、上りと下りの通路が交差しない仕組みになっていました。
 羅漢寺には、他に本堂と東羅漢堂、西羅漢堂がありました。江戸時代には、ここに五百羅漢を含む536体もの彫像があったとのことです。安政地震(1855年)や洪水等が原因で多くが失われ、現在では羅漢像287体を含む305体が現存しているそうです。
 現在も交差点の所に羅漢寺があります。江戸時代にあった羅漢寺は、目黒区の方に引っ越しており、残った羅漢もそちらに移動したそうです。現在ある羅漢寺は別のお寺だそうです。 

 くまドンは、桜が満開で咲いている限られた日数で桜撮影を優先した為、この場所はカットして別の時期に行くことにしました。下の写真は、その時の写真です。江戸時代の羅漢寺とは違うのですが、それでも、なんとなく景観を似せてくれているのは、好感が持てます。

 交差点を渡って、南側にある江東区総合区民センターの前に羅漢寺跡の碑と説明板があります。

 
 横十間川に戻りまして、本村橋から北を眺めた風景です。左岸に猿江恩賜公園があり、桜が多く植えられてあります。
 プログ先頭に置いた写真は、左岸の桜を猿江恩賜公園側から横十間川に向かって撮影しました。岸辺から川方向に横に張り出した桜並木の枝振りは、この公園の代名詞です。

 このプログは、名所江戸百景の現代版「くまドン版」を作ることが第一目標ですので、上の写真を名所江戸百景「第66景 五百羅漢さゞゐ堂」に対応する「くまドン版」の景(確定)とさせていただきます。

 横十間川の奥に見える橋は清水橋(しみずばし)で、その上にあるのが首都高速道路7号線です。
 首都高速7号線の下に江戸時代は竪川(たてがわ)という運河が通っていました。現在は、川は埋められ、暗渠(あんきょ)となっています。親水公園として水は流していますが、河川公園になっています。
 この先の横十間川は平凡なコンクリート護岸が続き、亀戸天神(かめいどてんじん)の横を通り過ぎ、北十間川に突き当ります。

 最近は川でカヌーやカヤックを漕ぐ人が増えました。横十間川~小名木川~旧中川~北十間川は一週ルートになっています。北十間川を西に進むと、スカイツリーの真下までカヌーで行くことができるので、人気があります。


 猿江恩賜公園の中からもスカイツリーを入れて写真を撮ることができます。
 ここも他の桜名所と同じく、前日に桜の下で宴会が多数行われたらしく、ゴミ置き場のゴミの量が半端ではありませんでした。(絶句!)


 猿江恩賜公園を出て、道路を渡り、北に進むと、すぐ近くに首都高速があります。この下が竪川河川公園になっていて、西(左)に進むと、1km先で大横川と交差するのですが、2012年は河川公園が全面改修工事中であった為、通ることができませんでした。(途中に首都高速の錦糸町出入口があるので、とちらにしても一回川から外にでなければなりませんが・・・)
 そこで、通常の道を通り、大横川に着きました。この川は、前回の木場公園の東側を流れていた川です。
 
 これで、今回は終了です。ありがとうございました。
 次回は大横川からスカイツリーに戻るまでのルートを行きます。


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