熊八郎の試験勉強

資格試験の勉強でつかんだことをお知らせします。

ビジネス実務法務2級、3級

2014-07-02 06:46:34 | 資格試験
先日ビジネス実務法務検定(以下「ビジ法」)の2級、3級を同時受験し、TACの回答速報で、十分に合格していましたので、合格体験記を記しておきます。

(受験の動機その1)
伊藤塾の行政書士の講師が、行政書士試験のサブセット(民法、会社法)として、勉強の達成度確認のため、受験するのをススメていたため、この資格試験を知りました。
結果的には、民法の事例当てはめ問題が、自分の弱点なことを再認識しました。(後で詳述します。)

(受験の動機その2)
この試験は、近年のコンプライアンス(法的規範・法規制)重視に対応したものです。
私自身、社内で、コンプライアンス関連の事務局をやっていましたので、実力を確認し、知識の穴を埋めておきたいと考えました。

(他の資格試験との関係)
どの会社でも関係する法規制は、次の3つの資格試験でカバーされます。
・簿記→経理
・社労士、FP→社員の納税、年金
・ビジ法→その他全般

行政書士と比較すると、ビジ法2級は、ほぼ同レベルです。
ただ、債権回収や、破産時の処理等は、ビジ法2級の方が詳しく、その他の民法では行政書士の方が難しいと思います。
会社法に関しては、ほぼ同レベルだと思います。
また、その他の分野でも、行政書士の一般知識問題のベースになる知識をインプット出来ます。

(ビジ法試験の特徴)
普通の法律系資格試験と比較し特徴的なことを列挙します。
・出題範囲が、公式テキストにほぼ限定されている(2問程度、テキスト外の内容も出題されているようです。)
 問題によっては、公式テキストの記載表現や、具体的事例が、そのまんま問題の選択肢に入ります。
・テキストの構成が、法律単位ではなく、「取引を行う主体」等で、特に民法は、あちこちの章に分散して記載。
 (→全体の大系を頭に入れるのが困難。→あきらめました。(→次章))
・問題の出題順が、完全にランダム、毎回シャッフルされる。
 (→前項とも相まって、過去問から、該当テキストページを探したり、テキストに該当する過去問を探すのが困難。)
・2級は全て5択問題なのだが、配点が、前半20問は3点、後半20問は2点となっている。
 (難易度の高い問題は、2点側で出題されることが多く、基本的なことを高配点にする傾向は有る。)
・出題の大半は、過去問に出題済みの知識を問われます。
 (数年前から出題傾向の変化が無いようです。)
・2級と3級は、公式テキストの章構成はほぼ同じだが、重複した記載はほとんど無い。
 (2級のテキストでは、「基本的なことは3級で述べたが、ここではこの点について詳述する」という記載が他用されます。)
 (しかし、2級で、3級テキストにしか記載が無いが難易度を上げた問題も出題されます。
  →2級受験時も、3級テキストは不可欠。)

(ビジ法の試験勉強の特殊性)
・法律系の資格試験(社会科系の大学入試も)では、通常、出題範囲全体の大系を把握することから入ります。
 そのため、テキストの目次を頭に入れて、知識の幹を作った後、徐々に、枝→葉と知識を細かくするように勉強すると、効果的です。
 しかし、ビジ法では、テキストの構成、問題の構成ともに、そのような勉強方法を否定し、個々の知識のインプットを積み上げ、自在にアウトプット出来る能力を求めているように思います。
・また、過去問に出題歴の無い知識も、多少は出題されますが、合否に影響が出るほどでは有りません。

→これらの結果、ビジ法では、ある程度の基礎知識をインプットした後は、過去問を一つ一つ解いては、その関連知識を完璧にインプットすることの積み上げとなります。

・公式テキストが初学者には難しすぎる記載のため、「ある程度の基礎知識」までの学習が困難です。
 入門テキストがほしい人も少なくないと思います。
 残念ながらオススメ入門テキストは有りません。

(テキストの選択)
上述のように、公式テキストの記載そのまんまの問題も出題されるため、公式テキストを使うことが必要です。
他社からのテキストでは、多少は噛み砕いた説明を試みていますが、あまり成功しているようには思えません。

また、出題履歴のほとんど無い箇所を思い切って飛ばしたようなテキストが行政書士や社労士には有りますが、ビジ法には有りません。
(そのようなテキストは、90~満点は絶対に取れない代わりに、70~80点分の知識は確実にインプットしようという目的を絞ったものです。)

ということで、頑張って公式テキストを使うことをオススメします。

ただ、3級に関しては、数年程度旧版でも大丈夫です。
私自身、ブックオフの100円コーナーで買った2008年版ですが、全く問題なく(→後述)学習出来ました。
(2006年施行の会社法新設(商法からの分離、内容も見直し。)の影響は大きいので、それ以前のものは避けた方が良いでしょう。)

(問題集の選択)
私自身は、公式問題集を用い、2級は、直前に翔泳社のものを弱点強化用に併用しました。

公式と翔泳社が同等な点
・総問題数が、240問前後
・分野別問題と、直近の年度別問題から構成

公式問題集が勝っている点
・年度別問題が3回分(翔泳社は2回分)
・解説に、公式テキストの参照ページが明記(学習初期は、これが無いと、テキストと問題集の紐付けはほぼ不可能)

翔泳社が勝っている点
・分野別問題の出題範囲が年度別の前7回分と明記(公式では、不明。あまり更新されていないかも?)
・分野別問題が約40問(年度別1回分相当)多い。
・法改正対応が、改正前後の比較情報まで明記(公式では、不明。ただ、問題を解く上で障害になるほどの改正はなかった。)
・解説が充実(テキストを参照しなくても理解可能。また、公式では、正解肢の時に解説の手を抜くことが多く、翔泳社も全くそれが無いわけではないが、少ない。)

実際、今回の2級で知識不足で解けなかった問題の類題が、翔泳社の分野別の中に有り、難問と言えども、3~5年ごとに繰り返していることが判明。

よって、確実な合格を狙うなら公式問題集だけで十分だし使いやすい、
さらなる高得点を狙うなら、翔泳社の方がオススメだと思います。

(その他の教材)
・オンスクの無料スマホアプリ(3級のみ)
 TACの子会社オンスクから無料のスマホアプリが出ています。
 これは、講義と問題集からなるものです。
 講義の内容はかなり充実しています。
 私自身は、試験の3日前にこれを知ったのですが、もっと早く知っていれば、かなりインプットが楽だったと思います。
 問題集部分は、解説がごく簡単なものですので、実力診断用としてなら用いることが出来ます。

・伊藤塾の通信教育
 Web講義です。
 2級3級あわせて20,700円とWeb動画講義としては廉価であり、これまで伊藤塾の無料講義は何度も活用し続けて来たので、その答礼も兼ねて、使ってみました。
 3級は、女性講師が、公式テキストの重要部分を2度繰り返し読み上げ、それに多少の解説を加えるものです。
 1回目の受講時に、音声を録音し、倍速で2度ほど聞き返しました。
 倍速でも声が聞き取りやすく、通勤時にインプットするには良いと思います。
 3級だけだと、4,400円と適価ですが、上記オンスクの無料講義でも十分かと思います。

 (前述のように、私の3級テキストは2008年版ですが、読み上げた箇所で未収録は1カ所だけ。読み上げられた内容も、全く同文で、6年前のテキストが十分使えることが実証されました。
  また、3級公式問題集は2012年版ですが、解説された過去問も、分野別からのものは、ほぼ全て収録されており、分野別問題の改訂があまりなされていないことが、実証されました。)

 2級は、伊藤塾の行政書士ではNo2の看板講師によるものです。
 しかし、その内容は、行政書士受講生へのオプションの講義に終始しており、ある程度、行政書士の勉強が進んでいることが前提になっています。
 本気かつ高得点狙いで2級を受験する私には、あまり役に立ちませんでした。
 また、3級はなんとか取れるが2級はこれから、という方にも、オススメ出来ないと思います。

(民法の事例当てはめ問題について)
2級で得点出来なかった問題の大半は、事例当てはめ問題でした。
事例当てはめ問題とは、「債権者Xは、債務者Yに対して、…」というような具体的な事例に対し、法律知識を当てはめて解く問題のことです。
この種の問題では、問題の内容に対し、どのような法律知識が必要かを思い出すことが必要になります。
知識があいまいだったり、うわべだけのモノだったりすると、カンで解くことになります。
学習時は、各事例と、該当法律知識の関係をしっかりと確認し、また、関連する条文間の違いをハッキリと認識する必要が有ります。

ビジ法2級では、公式テキストの知識だけでは、解くことが困難な問題が数問出ます。
しかし、過去問には出た履歴の有るものばかりですので、過去問学習で、しっかりと確認しておく必要が有ります。
この点で、過去問は、公式問題集よりも、翔泳社のものをオススメします。

単に資格がほしいだけで良いのなら、この種の問題は、全て投げても(読まずに全てCに回答するとか)、他の問題がしっかりと取れていれば合格します。
ビジ法は、資格がほしいことよりも、勉強のキッカケにするものだと思います。
そのような試験では、満点近い高得点を狙うための勉強をしたいものです。



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3 コメント

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社労士の資格取得の質問 (ひな)
2014-08-20 12:19:56
はじめまして。ひなと申します。
違うサイトでの社労士試験への回答を拝見しまして、そのアドバイスがすごく適切すぎて、もっとききたかった…と思ったので、ちょっとこのブログとは違うかもですが、質問しても良いでしょうか?

来年受験の社労士のレックの講座を受講し始めたのですが、入門編が憲法や民法をただテキストにそって話すだけの授業で、また最後の老一の授業が5月末におわるスケジュールでして、他校にいってる方にいわせると、レックの社労士講座はあまりよくないよといわれてしまい、不安になってきました。

もし、お詳しいようでしたら、学習スケジュールや資格の学校などについて教えていただければと思います。

働きながらの勉強になるので、効率的な勉強が必要だと思うのですが…。
あまりお役に立てず、… (熊八郎)
2014-08-20 18:58:47
コメントありがとうございます。

でも、私は独学派で、スクールについては、ネット情報や伝聞情報の範囲で質問に回答しています。(語尾とかで伝聞情報であることは分かるように書いているつもりです。)

なぜ、独学派かと言うと、コスパの問題ですね。
無料の動画講義や、市販のCD付き教材と比べて、格段に良いとは思えません。
社労士にも、以下URLのものが有りますが、市販教材としては、高価ですが、通信教育と比べると、桁違いに安価です。
http://www.amazon.co.jp/dp/4860636333

また、社労士については、相当試験対策を検討し、自分なりにこういう勉強法でやれば大丈夫という結論は得たのですが、諸般の事情で受験は見送ってしまいました。
ので、最近は、積極的に回答するのは、控えています。

ということで、お役に立てず、すいません。
ありがとうございます (ひな)
2014-08-21 00:18:58
お返事ありがとうございます。

そうでしたか。ちゃんと読めてなくてごめんなさい。

確かに、講座の料金と内容が見あってない気もします。

自分なりにスクールを活用できるようがんばってみます。

早急なお返事ありがとございました。

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