30坪+20坪の菜園

BIG FARMの農事日誌です。

シダクラ尾根から御前山(その1)

2009-12-07 | 登山


恐る恐る踏み入れたバリエーションルート
道なき道に悪戦苦闘
はたして歩けるか


(御前山直下からの富士。到着が遅れて逆光になった)


山行日 2009年12月6日(日)日帰り
天気 
山域 奥多摩
メンバー 単独
コース&タイム
我孫子5:33=5:46新松戸5:51=6:46西国分寺6:55=7:03立川7:05=8:23奥多摩8:35=8:45境橋8:50-9:25そば屋「とちより亭」-9:40尾根取り付き点―10:05アンテナの立つ810メートル標高点-10:20巨岩-ルートを間違う(40分ぐらいロスタイム)-11:05「しだくら峠」の道標-11:55「アセビの広場」-12:20惣岳山12:30-12:45御前山直下のベンチで昼食13:10-13:15御前山13:25(大ブナ尾根を下山)-14:30サス沢山-15:25奥多摩湖15:35=15:50奥多摩駅16:04=16:39青梅16:43=17:17西国分寺17:26=18:24新松戸18:27=18:41我孫子駅   


御前山へ、バリエーションルートのシダクラ尾根を登路に歩いてきた。多摩川に流れ込むシダクラ沢の右岸には惣岳山から真北へ顕著な尾根が降りている。これがシダクラ尾根だ。シダクラ尾根には、2万5千分の地図に破線はなく、昭文社の「山と高原地図」には名前が記されているがルートを示す赤線は引かれていない。こんごとも赤線や破線が引かれることはないと思う。そんな地図とコンパスと勘が頼りのコースだ。厳しい登りが続く。急登につぐ急登だ。途中でやはりというかコース取りを誤った。修正できた。この尾根は惣岳山に突き上げる。その手前で一般ルートの道標に出会ったときは正直のところ安心した。迷ったため予定よりも時間がかかった。それでも自分に「やるじゃないか」と声をかけたくなるほどの、大げさな物言いになるが達成感を味わえた。

シダクラ沢右岸尾根ルート

バリエーションルートに突然変更
当初の予定ではシダクラ尾根を登るはずではなかった。奥多摩湖から「大ブナ尾根」を登り、「湯久保尾根」を下山するつもりで家を出た。ところがバスを奥多摩湖で下車するはずが手前の境橋で降りてしまった。なにを勘違いしたのだろう。ボケたもんだ。バスは行ってしまった。境橋から御前山を目指さざるを得なくなった。もちろんこの時点では御前山へ一般ルートを歩くつもりでいた。その登山口にたどりつくと張り紙があった。ここからのルートは来年4月まで閉鎖、御前山には栃寄林道コースを、と書いてあった。うまくいかないときはよくあることだがなにもかもうまくいかない。

そうなるとこの先も林道歩きが続く。山歩きに林道歩きは避けられない。しかしできれば避けたい。そんなことを考えながら林道の坂道を登っていくうちに、ふと先日購入した本「バリエーションを楽しむ」が境橋で降りてしまった原因なのかと気がついた。この本は買ってすぐに読んだ。私が知っている山でのバリエーションルートを拾い読みした。そのなかに今回のシダクラ尾根が入っていた。境橋からのルートもあった。しかしバリエーションルートのこのコースを歩くには準備不足だと思ってあきらめていた。そのことが頭の隅に引っかかっていたから境橋で降りてしまったのか。とにかく最近は自分でも驚くほどボケを感じる。

この先も林道を歩くのなら、いっそのこと本で読んだバリエーションルートを歩こうという気持ちになった。本の内容は覚えていないが取り付き点は不思議と覚えている。コンパスも地図もある。これならいけるかなと。栃寄森の家が左に見えてきた。そのちょと先の右手に尾根への入り口となるそば屋「とちより亭」がある。このそば屋の左手の石段を登るのだ。たしかにあった。ちょうどそばやの主人が店の前を掃除していた。
「ここから登る人はいますか」
「まずいないね」


(9:22 栃寄山の家)


(9:25 そば屋[とちより亭])


(9:25 このそば屋の左の石段を上る)


(9:30 小さな鳥居を左にわける)

不安になった。やっぱり一般ルートを歩こうかと迷ったが、意を決して石段を上った。すぐに苔むして滑りそうな木橋が2つ続く。歩かれていそうもないことがすぐわかる。小さな鳥居が見えて、それ左にわけて道をすすむ。道ははっきりしている。三叉路?に出る。このあたりは灌木とヤブで道がなくなった。当然ここを左折するのだよく見るとうすい踏み跡があった。斜面を巻くように進むと左手に赤い布が巻かれていた。「取り付き点はここだな」。シダクラ尾根の取り付き点だというのがすぐに分かった。そこに立つといま来た道が尾根をまたぐようになっていて、道はこの先下っているからだ。しかし、赤い布がなければここが取り付き点だとわからないで先に進んでいたかもしれない。


(9:38 ここが尾根の取り付き点 左上を登る。右が落ち葉に埋もれた杣道) 

 
(9:50 植えた苗を守るための柵が出てきた)

この左上の斜面を、すなわち尾根をはずさないように忠実に登って行けばいいのである。そうとわかっていても、まったく踏み跡が見当たらない。せめてうすい踏み跡ぐらいはあるものと期待したがまったく見当たらない。どこを歩こうがいいのである。ということになるのだが、一般ルートばかり歩いている人は戸惑うばかりだろう。(注:帰ってから本を読みなすと「鳥居をくぐり、左手に社を見て」と書いてあった。本とは違う道を行ったのだが取り付き点まで無事にたどり着けた)

そこから見上げるほどの斜面である。恐る恐る足を踏み出すとはこのことだ。とにかく手と足を使ってよじ登ることにした。登って振り返ると尾根の形がはっきりしてきた。いま尾根に自分が乗っているのがわかり少しは安心したもののまだまだ不安である。たまに杣道が左右から現れたり、急にうすい踏み跡が出てきたりする。植林した苗を守るための柵も出てきた。林業関係の人が入っている。こんなひと気を感じながら、要は尾根を忠実にたどって高みを目指していく、この一点を守ることだと自分に言い聞かせた。


(9:50 尾根沿いに白くペンキで塗られた木が続く。これはありがたいがすぐ終わる。振り返ってみると尾根の形がよくわかる) 

 
(10:00 たまに赤テープを見かける。これがあると安心するが、ミスリードもあるから注意しないといけない)


(10:05 アンテナの立つ810メートル標高点) 

やっと平らな場所に出た。ここが本に書いてあった「アンテナの立つ810メートル標高点」だ。どうにかここまで来た。まちがいなく尾根をたどっている。ここで少し休憩。あたりまえだが一人きりの静かな山歩きとなったが、それを味わう余裕はない。

「その2」へ続く


    

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