岳父が亡くなった。88歳。米寿のお祝いをしようとした矢先だった。これほどの人徳のある人はそうは見当たらない。そう思わせる人だった。商人として「旦那」という言葉が残っていればそれにふさわし人だった。金離れがよく町に尽した。私なんかこの年になっても到底足元にも及ばない。
話題の映画「おくりびと」で一躍注目されるようになった「納棺師」の仕事をまじかに見守った。30歳を過ぎた2人の息子たちが「おじいちゃん」の遺体に向き合い、身を清めて末期の水を。初めての経験だという。納棺師はあえて悲しみを誘うようなことも言わず淡々と厳粛でおだやかな雰囲気をつくってくれた。しかし、周辺はWBCの準決勝、決勝の成り行きに耳目が集まり、なにかとにぎやかだ。
このところ風が強い日が続く。トンネル掛けしているビニールや防虫ネットが飛ばされていないかと気になる。畑はトウが立ってきたものをすべて片づけてすっかりきれいになった。半面、端境期を迎えて、収穫できる作物がめっきり少なくなった。残るはホウレンソウ、ネギ、そしてブロッコリーぐらいになった。しかしこう暖かくなっては収穫できるのも時間の問題だ。
そのなかでも頑張ってくれているのがこのブロッコリー。収穫物が少なくなっていく中でこれはありがたい。いまも盛んに側花蕾をつけてくれる。これをゆでてマヨネーズをつけて毎朝食べている。あきない。しかし、しだいに小さくなって硬くなってきた。そろそろ株ごと引き抜いて片づけようかなと思いながらも、側花蕾が取れるのでなかなかそうできないでいる。
すっかり片付いて、春作を待つわが菜園
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