ジャズとレコードとオーディオと

音楽を聴く。人によって好みが分かれるでしょうが、このブログでは主に女性ジャズボーカルを紹介させていただきます。

続 EVE BOSWELLです。

2009年06月26日 | 私的Rare盤
英PARLOPHONE/PMC1038/EVE BOSWELL/SENTIMENTAL EVE/

今日のアルバムも先日に続いてイブ・ボスウェルです。本日のアルバムを持ってイブの代表的な3部作品はほぼ完了と思います。3部作とは、本アルバムとFOLLOWING THE SUN AROUNDSUGAR AND SPICEの3アルバムを意味しているのですが、僕としては本アルバム“SENTIMENTAL EVE”の入手に一番手間取りました。手間は取りましたが価格はリーズナブルな範囲で納得できています。というような経緯でこれを私的レア盤とさせてもらっています。英盤SENTIMENTAL EVEを入手する以前に友人から米CAPITAL/THE WAR YEARSを譲ってもらいそれを聴いていましたので、そちらのアルバムのジャケ写真も下に載せておきます。PARLOPHONE盤とCAPITAL盤どちらも収録内容は同じですが曲順が違います。
          
彼女は1922年ハンガリーのブダペスト生まれで両親がミュージシャンだった為ヨーロッパ中をついて回り、主に学校はスイスで学び第二次大戦の時は戦火を避ける為に南アフリカで移ったとか、その南アフリカでボスウェル・サーカスで働いた時にボスウェルの親族と結婚してイブ・ボスウェルの誕生となり、当地のダンスバンド楽団で歌い始めたのがシンガーとしての始まりです。1950年台初頭にイギリスへ迎えられ後にソロ・シンガーとして英国での地位を確立したのですが、島国の日本ではまず想像できないキャリアです。
          
本アルバムに収録されている曲は第二次大戦中にヒットしたラブ・ソングが歌われています。それで米盤CAPITALではアルバム名もTHE WAR YEARSとして発売されたのでしょう。録音は1957年にロンドンのアビー・ロード・スタジオで行われたと坂田氏が国内盤のライナー・ノートで述べられています、同ライナー中で坂田氏も書かれていますが、彼女の日本での人気がいま一つ上がっていないのはなぜなんでしょうか? 僕が想像するにあまり聴く機会が少なかったからではと想像しています。聴けばその上手さや味わいが理解できると思いますので、きっと日本では紹介される事も少なかったのでしょう。そう言う僕も幼少の頃からドリス・ディーはラジオで聴いて知っていましたし、ルイ・アームストロングも父親の電蓄SP盤でよく聴かされて知っていました。が英国の女性シンガーは今から思えば一人も知りませんでしたしラジオでも英国女性シンガーのはあまり流されていなかったように思います。当時英国のシンガーで知っていると言えばポップ歌手のクリフ・リチャードぐらいでした。(1960年台のお話でした)
 話題が少し外れましたが本題に戻します。本アルバムに収録されている曲は聴きやすく馴染みのある曲が多く、また僕にとってはどこか懐かしいという気持ちになります。彼女の滑らかなボーカルでSENTIMENTAL JOURNEYやAS TIME GOES BYや IT'S BEEN A LONG, LONG TIME等の心温まる曲を聴くと癒されますが、僕はそれらの中でも I'LL BE SEEING YOUやYOU'LL NEVER KNOWを聴くと揺り籠の中でゆったりと揺られながら母親の歌を聴いているような気がしてきます。いいですねぇ~ イブ・ボスウェル.。
          
米CAPITOL/T10140/THE WAR YEARSのジャケット写真で下がそのジャケ裏の写真です。所有のCAPITOL盤は黒レーベルにレインボウ・バンドの米オリジナルかもと思います。ちなみに英盤も米盤も再生音はあまり変わりません。強いて言えば米盤の方は音が少しまろやかかなぁ~と思える程度です。ジャケットは英盤の方が僕は好きですね。米盤のは演出味が強すぎて自分の好みではありません。
          
例によってREG OWEN指揮によるオーケストラ伴奏。
収録曲/A面/1, SENTIMENTAL JOURNEY/2, A LITTLE ON THE LONELY SIDE/3, IT'S BEEN A LONG, LONG TIME/4, I'LL BUY THAT DREAM/5, BESAME MUCHO/6, AS TIME GOES BY/B面/1, I'LL WALK ALONE/2, I KNOW WHY/3, THERE I'VE SAID IT AGAIN/4, YOU'LL NEVER KNOW/5, AMORE/6, I'LL BE SEEING YOU/

(注) 収録曲順は英PARLOPHONEのものです。米盤は, I'LL WALK ALONEで始まりAS TIME GOES BYが最後の曲になっており曲順は全く異なっています。

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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
英国盤 (azumino)
2009-06-28 21:42:02
kuirenさん こんばんは

Eve Boswellの英国盤のジャケットは落ち着いていてよいですね。僕はキャピトル(うち一枚は日本盤ですが)でもってはいますが、オリジナルの方が彼女にふさわしいジャケットのように感じます。

スタンダードを多く歌っていますが、彼女やアルマ・コーガンは調子のいい楽しい歌(ノベルティソング?)でヒットを飛ばしており、このあたりは英国ならではの現象のような気がしてなりません。
おはようございます (kuiren)
2009-06-29 08:36:37
azuminoさん

おはようございます。

僕はどうもトーチ・ソングというか湿った曲調のものより
調子のいい楽しい曲調のものが好きなようです。
Eve BoswellしかりAlma CoganしかりPetula Clarkしかりでしょうか。
このあたりのシンガーの歌を聴くと気持ちが明るくなるような気がします。