男の料理指南

知人がくれたレシピを紹介します。
アレンジも含めた男の料理です。
じーじが娘と孫に残したいレシピ

カマスゴ・・いかなごのフルセの佃煮

2012年04月02日 | 魚介類

カキのお好み焼き「カキオコ」を食べに備前市の日生漁港に行った帰りに、
明石の「魚の棚」に寄りました。そこで見かけたのが「ふるせの釘煮」です。
いかなごの新子を煮た「釘煮」は毎年食べますが、成魚を佃煮にした釘煮
は、はじめて見ました。釘煮とはいうものの、5寸釘のような「釘煮」でした。

いかなごは、幼いころよく食べさせられました。いかなご特有の臭いが強く、
煮ても焼いても食えないさかな・・と思い込んでいました。長じて関西に住む
ようになり「いかなごの釘煮」なるものがおいしいと言う・・幼いころのトラウマ
が邪魔をして、当分のあいだ、食べるのを避けていました。

おいしいと知ったのは所帯をもってから、近所からのいただきものを食べて
からです。カマスゴの食べ方も、そのころ知りました。関西に住まなかったら、
「いかなご」は、死ぬまで生臭くておいしくない魚と思い込んだままでしょう。

カマスゴは、いかなごの成魚を釜茹でしたものを言います。一説には魚体が
カマスという魚に似ているから・・もう一説は、漁獲したいかなごを「叺=かます
という稲の藁を編んで二つ折りにしてつくる袋」に入れて発送したことから、
この名がついた・・といいます(一部Wikipediaより引用)。

いかなごは、北方系のさかなで夏になると砂にもぐり夏眠し、12月ごろ産卵
する・・それが新子に成長して、釘煮の原料になるのです。関西の春を席巻
するイカナゴ・・いつまでも、今のように豊漁であってほしいとおもいます。

フルセのイカナゴは、茹でたものしか見かけませんが、明石市の「魚の棚」通りに行けば今の時節売っています。
大人の両手で包めるくらいの量が300円・・安い値段です。背が灰褐色で腹が白く、大きさは1尾14~15センチ、
ビニール袋に入っているのを見ると、大きな「泥鰌」のようでグロテスクでした。流石の私も買う勇気が失せました。

材 料 カマスゴ 2パック 300g
生姜 1かけ 40g
柚子の皮 10g

調味料 さとう 大さじ 3
たまり醤油 大さじ 1.5
濃口醤油 大さじ 1.5
みりん 大さじ 2
日本酒 大さじ 3

作り方 ・・調味料全部を、いったん煮立てて冷ます・・
冷ました煮汁で、カマスゴを煮る。
刻みしょうがと柚子は、初めから加える。
火は中火、ゆっくり時間をかけて煮る。

箸やスプーンをいれて、カマスゴに触ると崩れるので
焦げつきを防ぐために、鍋をときどきゆすります。


煮汁が半分に煮詰まったら火をとめ、そのまま冷ます。
よく冷ましてから、カマスゴを器にとります。
このときは、まだカマスゴがジューシーで生っぽい感じ、
味もまだ、洗練されていません。


煮汁をとりおきして1~2日、カマスゴもそのまま保存します。
このときの味は、醤油からさがのこり、イカナゴ特有の臭いが
抜けていません。

味にコクを出し、臭いを抜き、煮あがりに照りを出すため、
二度煮をします。


とりおきした煮汁と、煮たカマスゴを鍋に入れて、中火から
煮始め、沸き立ったら弱火にして、焦げつかないようにます。
この段階で、煮汁が飴状になり、しっかりとおいしい味になり、
同時に、イカナゴの臭いが薄れ、照りもさえてきました。
コメント
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