男の料理指南

知人がくれたレシピを紹介します。
アレンジも含めた男の料理です。
じーじが娘と孫に残したいレシピ

黒めばると焼き豆腐の炊き合わせ

2010年04月26日 | 魚介類

春先の今ごろになると、いろんなものがおいしくなります。レシピの
黒メバルなどの魚や、山菜はたけのこやわらび、野菜は春キャベツ
など枚挙にいとまがありません。それにしても年初来の気温不順で
野菜の値段が急騰していて、春キャベツの中くらいのものが298円
の値段でした。普通の年なら70~80円のしろものです。いま一番に
困っているのが「お好み焼き屋さん」だろうと同情しています。

レシピは春の魚「黒メバルと焼き豆腐」の炊き合わせです。
たけのこと煮た「たけのこメバル」は№16(19.4.22)でお送りしました。
レシピは4月7日に食べたのを書きましたがその後、17日にたけのこ
と炊き合わせにしました。たった10日の間ですが「めばる」は脂が
ましていて、格段においしくなっていました。
「黒めばる」はこれから先、5月末ごろまで脂がのりおいしくなります。

レシピ序文にも書きましたが、昭和の中ごろ活躍した作家小島政二郎
さんは、今で言うグルメ作家で、故池波正太郎さんの先輩になります。
両人とも東京生まれの江戸っ子と言うのも共通点ですね。小島さんが
「めばるは周防の東部沖のが一番うまい」とその著書「食いしん坊」に
書いていたのを覚えています。

私の食のこだわり・・魚のなかで「これだけはなんとしてでも食べたい!」
と思うのが今回の「黒めばる」、それに初夏に獲れる「時鮭・それも頭と
かまのところだけ」と、初秋の「羅臼のほっけ」の三つです。多くの方が
好む「かに」と「ふぐ」は執着しません。これは人それぞれの好みでしょう。

山・野菜類は春の「たけのこ」と秋の「松茸」それに「アスパラガス」です。
この五つだけは、お金に糸目をつけずに食べたい・・ただ「松茸」だけは
お金に糸目をつけ、国産のものは高すぎて目もくれません。

この間うちから、生きているうちにふるさとの「黒めばる」を「なんとしてでも
食べたい」と思い、岩国から10キロ南の大畠と、平生漁港と徳山市内の
鮮魚の名店に電話で聞いたら3軒とも「黒めばるは獲れん」との返事でした。
「清水の舞台から・・」の決心で、値段のことを考えずに取り寄せたい・・・と
意気込んでたずねて見ましたが、今は「幻のさかな」となってしまいました

めばるがおいしい時季になりました。中でも黒めばる・・・それもふるさとの黒めばるは最高においしいめばるでした。
小島政二郎という食通の作家が、随筆に「黒めばるが旨いのは、瀬戸内でも岩国から徳山沖のものが・・」と絶賛して
いました。徳山沖のふぐも旨いので有名です。ふるさと平生は岩国と徳山の中間の、豊後水道に向かってせり出した
半島のつけ根にある町、戦時中は米空軍のB29が豊後水道を目指して北上するので、空襲の度におびえていました。


材料
黒めばる 2尾
焼き豆腐 1/2丁 半分に切る
ねぎ 3本 4cmの長さに切る
日本酒 2/1カップ 煮切った酒がbest
みりん 大さじ 2 煮切りみりんがbest
濃口しょうゆ 大さじ 2
水 2/1カップ
作り方
めばるを湯洗い(霜ふりとも言う)する。
80℃くらいの湯につけて引き上げ冷水にとる。
湯につける時間は「1・2・3」とがぞえる程度。
熱い湯につけると、皮が破れたり身が割れたり
するので、お湯の温度はほどほどにします。

水からあげためばるを、柔らかいブラシか指先で、
血合いの汚れと残ったうろこをていねいに取り除く。

めばるが2尾ならぶ大きさの浅いなべに調味料
全部と水を入れて中火にかける。
沸騰するまで火を強めないで、酒とみりんの
アルコールをゆっくりとばす。
こういうときのために、煮切った日本酒とみりんを
つくっておくと重宝します。

つゆの味をみて、吸い加減よりやや濃い目くらいの味ならOK。
ここへ湯洗いしためばるをいれ、おとしぶたをして中火よりやや
弱目の火でくっつりと煮る。めばるに火が通ったころ、焼き豆腐と
白ねぎをめばるのそばにおき、中火の弱火で煮つづける。
焼き豆腐と白ねぎを入れてからも、おとしぶたをして煮ます。
時間はせいぜい4~5分、豆腐は中まで味を入れないでよい。
おでんダネではないので、中心が温まるくらいでよろしい。
青ねぎは最後の1~2分の間に加え、これもしんなりする程度。
とうふを崩し煮汁とまぜながら、めばる・ねぎ・と交互に食べると
本当においしいです。煮あがった時の煮汁は、めばるや豆腐に
ねぎなど加わるので、煮始めの濃い加減より薄く仕上がります。
コメント
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