こころの羅針盤

私の人生に待ちうける「意識」の大海原・・・心と身体と魂と、日々の感情生活を語ります。

体験の解釈/知覚がひっくり返るとき

2024年05月30日 | Weblog
その人とは幼少期から身近で長い付き合いでした。感情を表に出すことの少ないその人が中年と呼ばれる年齢になって、一度だけ私に不満をぶつけてきたことがありました。多少八つ当たりを感じながらも相手の気迫に押されっぱなしの私は固まって聴いているほかありません。そのことは心の奥底にずっと残っていました。

そのようなことがあって数年後、今度は私がその人に大きく鋭い不満をぶつけます。抑えてきた本音をぶつけました。その時は気付かなかったのですが、「あの時のお返し」の要素があったのかなと後で思いました。でもお返ししたところでプラスマイナス0になるわけもなく、不満をぶつけられたことは理不尽の記憶としてじくじく心奥にあり続けるし、お返ししたことも罪悪感としてじくじく心の底に沈んでいました。

あれから十数年、長く持ち続けてき知覚がぐるーんと大転換、思いがけない気付きが起こりました。その人が感情をぶつけてくれた。正直に私にぶつけてくれてよかった有難かったと心から思うようになりました。感情を爆発させた瞬間を私に残してくれたことがうれしくてなりません。感情を正直に表す、本音を表すことがその人にとって自分を生きることの始まりだったということもあるのです。

長く心にあったじくじくは消えました。重い記憶がどんどん軽くなってこれからの日々彼方に霞んで消えてしまうことでしょう。
(2024/5/19)
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生き甲斐の心理学:他者のホンネ、怒り、体験の解釈は世界を変える

(2024/5/30)朝の風景 ムラサキシキブとカミヤツデ

隣町で。時間調整の散策で見つけた土壁とテイカカズラ 
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