「理系バカと文系バカ」(Kindle版)
「たけしのコマ大数学科」で解説を担当している竹内薫先生の「理系バカと文系バカ」(Kindle版)が発売された。サイエンスライターと猫好き作家の両方の顔を持ち、文系理系を問わずさまざまな分野のプロフェッショナルと親交のある竹内先生ならではの本だ。
文系タイプのと理系タイプの比較は日常的によく話題に上ると思うのだが、両者を比較した本というのは案外少ない。「文系」と「理系」の両方のキーワードをタイトルまたはサブタイトルに含んでいる本を検索したところ、学習参考書以外では本書を除いて4冊しか見つからなかった。(何でもネット検索で済ませるというのも本書によれば「理系バカ」なのだそうだ。)
一般書なので手軽に読める楽しい本だ。何より本書の134ページからこのブログの「日本の「理科離れ」、「科学離れ」を分析してみた。」という記事で使った検索手法を紹介していただいている。僕の名前も136ページに載せていただいている!
本の帯には次のような例が紹介してある。
文系バカの事例:
- 血液型診断や占いが気になって仕方ない
- 取扱説明書は困った時にしか読まない
- ダイエットのためにカロリーオフ飲料をガブ飲みする
- 何でも平均値で物事を判断してしまう
理系バカの事例:
- できれば他人とは深く関わらないで生きてゆきたい
- 新型商品を買うために徹夜して並ぶ
- 意外とオカルトにハマりやすい
- 文系よりも理系のほうが「上」だと信じている
事例をこのように箇条書きにしただけでは著者の固定観念とも受け取られかねないが、中身を読むと面白い具体例になるほどと納得させられる。特に地球温暖化対策やエコ対策の本当の原因についてよく考えずに突っ走ってしまっている昨今の世相を批判している箇所に僕は感心した。
要するにこれからの時代は理系の素養と文系の素養の両方が大切なので、「文理融合型」の思考パターンを持つことの必要性を著者は主張している。
とかいう著者本人は文理融合型であるにも関わらず、本質は理系であるため、本書全体から受ける印象はどうしても理系に軍配が上がっているように僕は思った。(笑)
楽しい本なので、是非お読みください!(定価720円 - 税別)
内容紹介(アマゾンより抜粋)
自分の好きな世界に没頭しすぎて、極端な行動に走りやすい「理系バカ」。
一方で、他人の情報を鵜呑みにして、その場の空気に流されやすい「文系バカ」。
彼らの行動パターンから見えてくる思考の偏りとは?
本書では「文系」「理系」という垣根をとっぱらった、バランスのとれた知性のあり方を考える。
前半では「理系バカ」「文系バカ」の事例を、ユーモアを交えて紹介。
後半は、特に理科離れが著しい日本の現状を警告。
教育、政治、メディアにおける科学の啓蒙について具体策を提案する。
二つの世界を渡り歩く著者だからこそ知っている「文理融合センス」の磨き方。
「理系バカと文系バカ」(Kindle版)の目次:
序章:「理系」「文系」って、そもそも何だ?
第1章:こんなタイプが「理系バカ」「文系バカ」!?
- 「文系バカ」と呼ばれる10の事例
- 「理系バカ」と呼ばれる10の事例
第2章:理系と文系、どっちがトク?
第3章:日本は理系人間が育ちにくいのか?
第4章:「理系センス」がある人はどこが違うのか?
第5章:文理融合センスを磨く5カ条
おわりに
理系ワールドを楽しむオススメの10冊
応援クリックをお願いします!
関連記事:
理系男性のココが面白い!
https://blog.goo.ne.jp/ktonegaw/e/570beb9d2db2dd05647d5006e654fad5
「たけしのコマ大数学科」で解説を担当している竹内薫先生の「理系バカと文系バカ」(Kindle版)が発売された。サイエンスライターと猫好き作家の両方の顔を持ち、文系理系を問わずさまざまな分野のプロフェッショナルと親交のある竹内先生ならではの本だ。
文系タイプのと理系タイプの比較は日常的によく話題に上ると思うのだが、両者を比較した本というのは案外少ない。「文系」と「理系」の両方のキーワードをタイトルまたはサブタイトルに含んでいる本を検索したところ、学習参考書以外では本書を除いて4冊しか見つからなかった。(何でもネット検索で済ませるというのも本書によれば「理系バカ」なのだそうだ。)
一般書なので手軽に読める楽しい本だ。何より本書の134ページからこのブログの「日本の「理科離れ」、「科学離れ」を分析してみた。」という記事で使った検索手法を紹介していただいている。僕の名前も136ページに載せていただいている!
本の帯には次のような例が紹介してある。
文系バカの事例:
- 血液型診断や占いが気になって仕方ない
- 取扱説明書は困った時にしか読まない
- ダイエットのためにカロリーオフ飲料をガブ飲みする
- 何でも平均値で物事を判断してしまう
理系バカの事例:
- できれば他人とは深く関わらないで生きてゆきたい
- 新型商品を買うために徹夜して並ぶ
- 意外とオカルトにハマりやすい
- 文系よりも理系のほうが「上」だと信じている
事例をこのように箇条書きにしただけでは著者の固定観念とも受け取られかねないが、中身を読むと面白い具体例になるほどと納得させられる。特に地球温暖化対策やエコ対策の本当の原因についてよく考えずに突っ走ってしまっている昨今の世相を批判している箇所に僕は感心した。
要するにこれからの時代は理系の素養と文系の素養の両方が大切なので、「文理融合型」の思考パターンを持つことの必要性を著者は主張している。
とかいう著者本人は文理融合型であるにも関わらず、本質は理系であるため、本書全体から受ける印象はどうしても理系に軍配が上がっているように僕は思った。(笑)
楽しい本なので、是非お読みください!(定価720円 - 税別)
内容紹介(アマゾンより抜粋)
自分の好きな世界に没頭しすぎて、極端な行動に走りやすい「理系バカ」。
一方で、他人の情報を鵜呑みにして、その場の空気に流されやすい「文系バカ」。
彼らの行動パターンから見えてくる思考の偏りとは?
本書では「文系」「理系」という垣根をとっぱらった、バランスのとれた知性のあり方を考える。
前半では「理系バカ」「文系バカ」の事例を、ユーモアを交えて紹介。
後半は、特に理科離れが著しい日本の現状を警告。
教育、政治、メディアにおける科学の啓蒙について具体策を提案する。
二つの世界を渡り歩く著者だからこそ知っている「文理融合センス」の磨き方。
「理系バカと文系バカ」(Kindle版)の目次:
序章:「理系」「文系」って、そもそも何だ?
第1章:こんなタイプが「理系バカ」「文系バカ」!?
- 「文系バカ」と呼ばれる10の事例
- 「理系バカ」と呼ばれる10の事例
第2章:理系と文系、どっちがトク?
第3章:日本は理系人間が育ちにくいのか?
第4章:「理系センス」がある人はどこが違うのか?
第5章:文理融合センスを磨く5カ条
おわりに
理系ワールドを楽しむオススメの10冊
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関連記事:
理系男性のココが面白い!
https://blog.goo.ne.jp/ktonegaw/e/570beb9d2db2dd05647d5006e654fad5
私は楽しく読んでいます。だがしかし、本書に興味を持って手に取る人はどのくらいいるかしらねえ、と思うと不安ですね。双方「バカ」を付けてちゃかしている感じですが、理系の自画自賛とも読めなくはないです。世相を批判しているようで、実は読後に、少しばかり理系の知識がつきおりこうさんになっている本、おそらくそれが本書の主旨、と認識してもらえればいいですね。
> 136頁のとねさんへの謝辞を確認しましたぞい。
重ね重ねありがとうございます!
確かにどれだけの人が関心をもつか不安がありますね。文系にとっても理系にとってもチクリとさせられる部分がありますし。僕も自分にあてはまる「おバカさん」なところを見つけてヒヤリとしました。(笑)
> 理系の自画自賛とも読めなくはないです。
タイトルは理系と文系について「対称」ですが、中身には「対称性の破れ」がありますね。
本のおわりの「オススメの10冊」は理系の僕でも知らない本がありましたので、チェックしてみることにします。
ちなみに、この本は僕の地元の紀伊国屋書店にはまだ入荷していませんでした。
この記事に箇条書きされている条件に自分がどれほど当てはまるか見てみました…。
・血液型や占い…基本的に全く信じない。
・説明書…買ってすぐにも、困ったときにも読まない。暇でどうしようもないときに思い出したように熟読。
(・ダイエット…そもそもダイエットをしたことがないが、「カロリーオフ」⇒アスパルテームかアセスルファムKを使ってるな…。とか考える。)
・平均値…分子とかならまだしも、大抵の場合、平均値近傍は空洞化すると考えている。
…とここまで見ると自分は理系よりなのかなぁ…と思ったんですが、
・他人と深くかかわらないで~…そうは思わない
・徹夜して並ぶ…そもそも新商品に興味がない。行列に並ぶのが大嫌い。
・オカルト…オカルトの定義は!?
・理系のほうが「上」…これも良く分からない…「上」とは一体!?
って感じで、理系にも当てはまりそうに無いんです…ww
確認のためと、この本が面白そうだということも合わせて、是非読んでみたいと思うようになりました☆
コメントいただき、ありがとうございます。
> って感じで、理系にも当てはまりそうに無いんです…ww
そのように自分を分析しようとする時点で、十分理系っぽいと思いますよ。(笑)
「理系バカと文系バカ」の本も文系の人はほとんど購入しないのではないかなと思っています。僕はとても面白く読みましたけど。
学生が学長か誰かに、
「あなたらは、専門バカだ!!」と
わめいたら、
学長、答えて、
「専門バカでないバカは、只のバカだ」
と返した っていう話を思い出しました。
お久しぶりです!
「経路積分」のシリーズ記事も(10)まで書き上げられたようですし、WolframAlpha全角変換サービスもリリースされて、kafukaさんのものすごいパワーを感じます。
> 「専門バカでないバカは、只のバカだ」
学長のほうが一枚上手でしたね。(笑)
価値観が今のように多様化していない時代だったからこそパンチの効いた切り返し方だと思いました。
小学校3年生のころ、お世話になった大学生のお兄さんがいたのですが、ちょうど彼が大学紛争の世代です。
先日ふとそのお兄さんのことを思い出して検索してみたら何と見つかりました。連絡はとっていませんが40年経っているので、あらためてインターネットの力に驚いた次第です。今ではその方も65歳になっていらっしゃいます。
http://blogs.yahoo.co.jp/kafukanoochan/64204481.html
なんですが、、、
U(t、t0)= の
http://cgi.geocities.jp/rhcpf907/fml2tex/?%BC%B0U%28t%A1%A2t0%A1%CB%A1%E1U%A1%EFmatrix%A1%CAe^{-iE_1%20t/\hbar}%A1%F50;0%A1%F5e^{-iE_2%20t/\hbar}%A1%CBU^%A2%F7
の右辺のUが、何故、
H= ( <η1|H|η1>, <η1|H|η2> )
( <η2|H|η1>, <η2|H|η2> )
に対応するのかわかりません。
おっきな勘違いかも知れません。
ちょっと見て頂ければ幸いです。
Hに対応するのさえわかれば、
A=U B U-1 のUが固有ベクトルの列になるというのは理解しています。
ご質問いただき、ありがとうございます。
kafukaさんが「わからない」とおっしゃっている部分の説明はお持ちの「量子波のダイナミクス」の27ページから28ページに書かれていることではないでしょうか?特に28ページの上半分に書かれている部分がその説明だと思います。
|Φk> の完備性(完全性)関係で展開、、、
|Φk> をHの固有状態にとる
とありますね。
やっと、文意がつながりました。
記事を直します。
ありがとうございます。
ところで、Gooブログは、半角の<や>が
でないし、^で切れるのですね
以後、気をつけます。
少しはお役に立ててよかったです。kafukaさんの一連の記事は充実していますね。教科書を持っていない読者でも経路積分をちゃんと理解できるようにお書きになっていますし。
> ところで、Gooブログは、半角の<や>が
> でないし、^で切れるのですね
そうなんです。Gooブログはいろいろ制限がきついです。今さらながら「はてなダイアリー」でブログ始めればよかったなと思っています。あちらのほうがテンプレートが豊富ですし、いろいろカスタマイズできます。