とね日記

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感想:NHK宇宙白熱教室:第3回:宇宙膨張 驚異の発見 ~ダークマターへの道のり~

2014年07月05日 14時18分35秒 | 天文、宇宙


先日「番組告知:NHK宇宙白熱教室(ローレンス・クラウス教授)」という記事で告知した4回シリーズ番組の3回目が昨夜放送された。

動画を再生:1回 2回 3回 4回

今回の講座も「宇宙が始まる前には何があったのか?:ローレンス・クラウス」(Kindle版)(紹介記事)には含まれていない内容だ。

内容は予想外。最初の3分の2はまるで高校物理の授業だった。受講者は必ずしも高校時代に物理学を学んだとは限らないのだからアルファベットの変数を使った数式がたくさんでてきたので理解できなかった人が多かったことだろう。

「主な内容」、「解説」、「良かった点、素晴らしいと思ったこと」、「改善したほうがよいと思ったこと」、「その他、気がついたこと」というくくりで感想をまとめておこう。


主な内容

このような流れで講義は進んだ。

- 宇宙の過去に何があったか、その未来が悲惨であることを知ってもらいたい。
- 私たちの宇宙観は宇宙が膨張していることが1929年に発見され大きく変わった。
- それまで宇宙は変化せず、静かな存在だと信じられていた。
- 膨張するということはつまり宇宙には始まりがあることを意味している。
- そして宇宙はどのようにして終わるのかという疑問もでてきた。
- ハッブル、たくさんの銀河が私たちの銀河系より外にあることを発見。
- 星雲は実は銀河系の外の別の銀河であることもわかった。
- それらの銀河は私たちから遠ざかっている。
- アンドロメダ銀河は重力の作用で銀河系に近づいてきている。
- 距離と遠ざかる速度は比例、つまりハッブルの法則が発表された。
- 比例定数をハッブル定数と呼んでいる。
- 自分たちの銀河系が中心に見えるが、それにまどわされるな。実はそうではない。
- 宇宙が2次元だとしてハッブルの法則を説明。
- どの銀河を中心に考えても膨張のしかたは同じに見える。
- どのようにハッブルの法則を発見したのか?
- それには銀河の速度と距離を測定が必要。
- 速度は光のドップラー効果で光のスペクトルの変化で測定した。赤方偏移。
- 距離は星の明るさと距離の関係から計算した。明るさは距離の2乗に反比例して減少する。
- 標準光源を探すのは難しい。ハッブルの時代には見つかっていなかった。
- ハッブルの作った距離と速度のグラフは誤差が大きい。それでも比例関係をあてはめたことが偉大。
- 現在は標準光源として使える超新星爆発がある。普通の星の100億倍の明るさ。数ヶ月間光る。
- 超新星爆発が何度もおこることによって炭素や窒素など通常の物質の原子ができる。
- ビッグバンで作られたのは水素とヘリウムだけ。
- だから君たちは真の意味で宇宙とつながっている。
- Ia型超新星は理想的な標準光源、銀河と同じくらい明るく輝く
- 現在のハッブルの図。直線上にきれいにならび、ハッブル定数は誤差数パーセント。
- 宇宙の膨張は宇宙の始まりがあることを意味している。
- 宇宙の特徴をあらわすものは、ハッブル定数。100Km/s/Mpc。正確には70Km/s/Mpc
- ハッブル定数から計算できることはたくさんある。
- 1Mpcは100万光年。その距離だと速度は100Km/s。
- 次元解析を使って宇宙の年齢は100億年と計算。実際は137億年。
- 宇宙の膨張は永遠に続くのか、それとも収縮に転じるかは謎だった。
- それを解明するためには宇宙全体のエネルギーの理解が大切
- エネルギーとは?とらえにくいもので、人類がそれを発見するには長い時間が必要だった。
- 19世紀にヤングが定義を与えた。エネルギーの変化は物体に与えた仕事に等しい。
- 仕事とは加えた力と物体が移動した距離の積。
- F=maと組み合わせると、運動エネルギーが導かれる。
- 地上における位置エネルギーを説明。高さに比例。重力に逆らって上に物体を移動させるときの仕事量。
- 宇宙における位置エネルギーは万有引力の法則を使って導く。
- 位置エネルギーの基準(ゼロ)は無限に遠い場所にとり、近づくにつれて減るとする。
- つまり物体の位置エネルギーは常にマイナス。
- エネルギーは運動エネルギーと位置エネルギーの和。エネルギーは保存される。
- エネルギー保存はネーターの定理。物理法則が時間がたっても変わらないならば保存する量がある。
- エネルギーの和がゼロより大きいと、投げ上げた物体は永遠に遠ざかる。脱出速度。
- ハッブルのイラストで、遠ざかっている銀河ひとつで計算する。エネルギーの総量がどうなっているかで未来がわかる。
- 1つがわかれば他の銀河も同じ
- 他の銀河すべての質量Mがわかれば、それが計算できる。
- 宇宙の重さをはかる方法は?
- ティコ・ブラーエによる超新星の発見により島を与えられた。島で惑星の観測を20年間した。
- ケプラーが20年間分析し、公転速度の2乗は距離に反比例する。ケプラーの法則。
- ケプラーの法則なしに万有引力の法則は発見されなかった。重力の発見。
- 加速度は速度の変化と方向の変化。
- 重力定数の値はキャベンディッシュにより測定。とても弱い力。ニュートンから100年後。
- 論文のタイトルは「地球の重さを量る」。
- 同じ万有引力の法則の式を使って、太陽の重さを計算
- 万有引力の法則の式を使って銀河の重さを計算したら、実際の観測と大きく違っていた。なぜ?
- 不思議なことにすべての恒星の公転速度が同じだった。ダークマターの発見につながった。


解説

今回の講義はダークマターがテーマなので、僕はてっきりCOBEやWMAPによる宇宙マイクロ波背景放射の話あたりから始まるのかと思っていた。そして始まったのは宇宙が膨張するという話、ハッブルの法則の説明である。ここまではよかった。ハッブルの法則は高校の「地学基礎」で学ぶ内容だ。

NHK高校講座 地学基礎 「宇宙のはじまり」
http://www.nhk.or.jp/kokokoza/tv/chigakukiso/archive/chapter001.html

雑感: NHK高校講座は1年ぶんの番組がパソコンやスマートフォンから無料で見れるようになっている。僕も見てみたがAKB48級の可愛いアイドルを出演させるなど、番組のスタイルはずいぶんやわらかくなっていることに今回気がついた。全教科そうなっているので高校講座はアイドルだらけだ。昔放送されていた高校講座の「堅さ」を知っているだけに「時代は変わったなぁ。」と思わずにはいられない。みなさんもぜひご覧になってみていただきたい。


ハッブルの法則を使ってハッブル定数の値が計算され、その値から宇宙の年齢まで計算できてしまうというのに驚いた方もいると思う。第2回の講義で解説した「物事を大まかにとらえる」とか「10のべき乗の計算」、「次元解析を使った計算」はここで活かされる。放送では宇宙の年齢を100億年と概算していたが、ハッブル定数の正確な値の70で計算すると宇宙の年齢は140億年と計算される。

星までの距離を精確に計算するため、宇宙には「標準光源」として使える超新星があることを不思議に思った方もいるだろう。これは1979年に発表されたことでウィキペディアの「Ia型超新星」という項目に詳しく書かれている。「この種類の超新星は、白色矮星の質量が均一であるため、ピークの明るさが一定している。」というのが手身近かな説明だ。「明るさが一定している=どのIa型超新星でも明るさは同じ=本来の明るさ」ということなのだ。

しかしここからが予想外の展開だった。宇宙の膨張を理解するために重要なのは宇宙のエネルギーだという話につながったからだ。そしてエネルギーとは何かという話の流れから高校物理の力学の範囲の説明が始まる。

- 「仕事」の定義:物体に加えた仕事=物体に与えた力x移動距離
- 仕事とエネルギーの関係、F=maを追加して運動エネルギーを導く
- 地上での位置エネルギー、宇宙での位置エネルギー
- エネルギー保存則

「宇宙での位置エネルギー」以外はすべて高校の「物理基礎」の2学期で学ぶ内容だ。無限遠での位置エネルギーをゼロと置いて計算する「宇宙での位置エネルギー」は高校では学ばない内容である。

以下は「NHK高校講座 物理基礎」へのリンク:

仕事を測る ~仕事の原理と仕事率~
http://www.nhk.or.jp/kokokoza/tv/butsurikiso/archive/chapter016.html

位置によって決まるエネルギー ~位置エネルギー~
http://www.nhk.or.jp/kokokoza/tv/butsurikiso/archive/chapter017.html

動いている物体のもつエネルギー ~運動エネルギー~
http://www.nhk.or.jp/kokokoza/tv/butsurikiso/archive/chapter018.html

なくならないエネルギー ~力学的エネルギーの保存~
http://www.nhk.or.jp/kokokoza/tv/butsurikiso/archive/chapter019.html


その後、話題は宇宙のエネルギーへと進む。地球から物体を宇宙に投げ上げたとき、脱出速度を超えた初速度を与えると無限遠点での位置エネルギーはプラスになる。宇宙のすべての質量が求められれば全宇宙の全エネルギーがプラスかマイナスかがわかり、遠ざかっている銀河が永遠に遠ざかるのか、それともある時点で戻り始めるのかを計算することができる。この考え方によって宇宙の未来が決まってくる。これはダークエネルギー(暗黒エネルギー)の発見につながっていく話だ。




次に解説されるのがニュートンによる「万有引力の法則」とケプラーによる「ケプラーの法則」である。年代的にはケプラーのほうがニュートンよりも前で、ケプラーの法則が発見されたおかげでニュートンは万有引力の法則を導くことができたことが強調されていた。

「ケプラーの法則」と「万有引力の法則」は高校の「物理」で学ぶ内容だ。天文学なので「地学」だと僕は勘違いしていた。現在の課程で高校物理は「物理基礎」と「物理」に分かれていて、旧課程の「物理I」と「物理II」に対応している。だから「ケプラーの法則」と「万有引力の法則」の数式を高校で学んだ人はかなり限られていることに気が付いた。それは今も昔も同じことである。

高校物理(ケプラーの法則)
http://www.wakariyasui.sakura.ne.jp/b2/53/5341kepura-.html

高校物理(万有引力の法則)
http://www.wakariyasui.sakura.ne.jp/b2/53/5342bannyuu.html

そしてこの講座では「ケプラーの法則」そのものは使われず、ケプラーが発見した「惑星の速度の2乗は太陽からの距離の逆数に比例する。」という数式だった。これは「ケプラーの第2法則(面積速度一定の法則)」から導かれる数式だ。




ケプラーの法則は「ケプラー3部作」と呼ばれている本を通じて発表された。これら3冊の本はラテン語で書かれており、近年日本語に翻訳されている。次の記事でこの3冊を紹介しているのでお読みいただきたい。

宇宙の神秘 新装版:ヨハネス・ケプラー
https://blog.goo.ne.jp/ktonegaw/e/f6a05c374c0716ad409f1ee2c0cef0f1

また「万有引力の法則」はニュートンが「プリンキピア(自然哲学の数学的諸原理)」という本で発表した。この書物もラテン語で書かれている。近代科学はこの本によって始まったと言ってよい。この本やその日本語版については次の記事で紹介しているので、こちらもお読みいただきたい。

日本語版「プリンキピア」が背負った不幸
https://blog.goo.ne.jp/ktonegaw/e/bff5ce90fca6b8b13d263d0ce6fc134e

あと「万有引力の法則」については、次の3つの記事が参考になるだろう。

「理科復活プロジェクト」始動!
https://blog.goo.ne.jp/ktonegaw/e/c08cbe47b0a5ce8c64549d913800cb0a

僕が物理と数学にハマリだしたきっかけ - 重心と質点の話
https://blog.goo.ne.jp/ktonegaw/e/f78dd46bca9c95beb847bf60b9168fa3

江戸で物理学を説く: ニュートン力学 (其之壱)
https://blog.goo.ne.jp/ktonegaw/e/95e1281e89e793c094a38569b07431d2


結局なぜここで「万有引力の法則」や「ケプラーの法則」の話をしたのかが重要なのだ。この法則を使って地球だけでなく太陽や銀河系の質量を求めることができるからだ。そして銀河系の場合、銀河の真ん中を中心としてたくさんの恒星が公転運動をしているわけだが、「ケプラーの法則」を使って公転速度(公転周期の逆数)も求めることができる。そして実際にいくつかの恒星を観測して速度を見ると、計算したのとは全く違う結果がでてきたのだ。これはとても大きな発見であり、ダークマター(暗黒物質)の発見へとつながっていくのである。



確かに「ダークマターへの道のり」には違いなかった。受講生には(古典物理学だとはいえ)数式を使って解明していく理論物理学、宇宙物理学の雰囲気が少しは伝わったと僕は思う。


良かった点、素晴らしいと思ったこと

- ハッブルの法則が発見される1929年より前、宇宙は銀河系までしか認知されていなかったというのは、一般市民にはあまり知られていないことで、このことを紹介したのはよかったと思う。

- 宇宙が膨張していることの発見、すなわちハッブルの法則のもつ大きな意義がとてもわかりやすく説明されていた。それは宇宙に始まりがあるということの発見、宇宙の未来はどうなるかという新たな謎が誕生したことである。

- 私たちの体を作っている原子のほとんどが超新星爆発によって作られたこと、私たちは真の意味で宇宙とつながっているという事実は新鮮な驚きだった。

- 仕事やエネルギーなど、日常生活にかかわる物理学が宇宙全体というとてつもないスケールの謎を解明する物理学に直接役立っていることが紹介されていたこと。物理学で学ぶ事柄に無駄なものはひとつもないのだ。

- 「物理法則が時間がたっても変わらないならば保存する量がある。」という深淵でとても重要な「ネーターの定理」が紹介されていたこと。

- 高校物理の範囲だけでも、宇宙の謎に挑戦できることが具体的に紹介されていたこと。

- キャベンディッシュの実験が紹介されていたこと。

キャベンディッシュの実験によって万有引力の法則の中の「重力定数」が測定され、地球や太陽、銀河系の質量が計算できるようになったことが説明されていた。キャベンディッシュの実験が行われたのはニュートンの死から70年後のことだ。すなわちニュートンは地球や太陽の質量は計算できていなかったわけである。

キャベンディッシュの地球の重さ測定実験(1798年)
http://fnorio.com/0006Chavendish/Chavendish.htm


その他、気がついたこと、生じた疑問


- 第1回、第2回の講義を聴講していた赤シャツの少年がいなかった。

第1回の放送を見ると講義が始まったのは夜8時40分くらいで、今回の講義が始まったときも壁の時計は8時40分を指していた。だから第1回と今回は別々の日に行われているわけで、赤シャツの少年だけでなく受講生もだいぶ入れ替わっていたのだと思う。今回の講義で位置エネルギーの説明のために頭の上にアタッシュケースを落下させられそうになった黒髪の女性も第1回、第2回の講義でその席にはいなかった。あとツイッターで何人かの人がつぶやいていたように、3回の講義を通じて年配の受講者が多い。このような市民向け物理講座に参加する受講生の年齢構成は日本の朝日カルチャーセンターの物理系講座と同じような感じだ。ただし、女性が占める割合は宇宙白熱教室のほうが2倍くらい多いと思った。赤シャツ少年はなぜ来なくなったのだろう?少し気になった。(余計なお世話か。)


- アルファベットを使った数式は受講者にとっては難しすぎたかもしれない。

これは一般市民向けの講座だ。アルファベットを使った数式で説明される内容を理解できなかった受講者もたくさんいたと思う。ハッブルの法則までは理解できても、エネルギーや仕事の話から始まる高校物理さながらの講義は一般市民には講義のペースが速すぎたと思う。NHKのテレビ番組では画面の右下に数式がきれいに表示されていたが、受講者が見ていたのは殴り書きされたホワイトボードの板書である。

一般市民にとって万有引力の法則とは木からリンゴが落ちることであり、ケプラーの法則とは惑星の運動の法則というくらいの「知識」なのだと僕は思うのだ。


- 宇宙の年齢はもっと簡単に計算できる。次元解析の説明は必要だったか?

ハッブル定数に対して「次元解析」の手法を使うことで宇宙の年齢を約100億年だと計算していたが、次元解析を使わなくても「距離=速度×時間」という公式だけで宇宙の年齢は計算できる。次元解析は確かに物理学ではとても重要で、よく使われるものだが、あえてこの講座で持ち出さなくてもすむ内容だ。第2回の講義で次元解析を説明しなければ、そのための時間をもっと他のことの説明に使えるのにと僕は思った。


- NHKオンデマンドで公開されないのはなぜ?

宇宙白熱教室だけでなく「白熱教室シリーズ」はNHKオンデマンドには掲載されていない。なぜだろうか?アメリカのテレビ局との契約によって非公開扱いなのだろうか?


番組関連書籍:

宇宙が始まる前には何があったのか?:ローレンス・クラウス」(Kindle版)(紹介記事
A Universe from Nothing: Lawrence M. Krauss」(Kindle版

 

クラウス教授の著書をAmazonで検索する: 単行本(日本語) 単行本(英語) Kindle版(英語)


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参考書籍:

インフレーション宇宙論―ビッグバンの前に何が起こったのか:佐藤勝彦
宇宙,無からの創生―138億年の仮説はほんとうか(Newton別冊)

 


関連記事:

番組告知:NHK宇宙白熱教室(ローレンス・クラウス教授)
https://blog.goo.ne.jp/ktonegaw/e/fdcf3a5173e9f55fc37c9b8d85f4128b

宇宙が始まる前には何があったのか?: ローレンス・クラウス
https://blog.goo.ne.jp/ktonegaw/e/b6f36e8eedba5ee63a4f919d30a2cb20

感想:NHK宇宙白熱教室:第1回:宇宙のスケールを体感する! ~空間・時間・物質~
https://blog.goo.ne.jp/ktonegaw/e/88f1e3ca688959fc0ace6e0999085521

感想:NHK宇宙白熱教室:第2回:物理学者の秘密のお仕事 ~物事を大ざっぱに捉える!~
https://blog.goo.ne.jp/ktonegaw/e/cd01a502be3d5f87057790cc558c9d9a

感想:NHK宇宙白熱教室:第4回:そしてダークエネルギーの発見 ~私たちのみじめな最後~
https://blog.goo.ne.jp/ktonegaw/e/7d6f85eb55a4c69f3b126e300ad1e1b3

番組告知:MIT白熱教室(物理学編)、これが物理学だ!
https://blog.goo.ne.jp/ktonegaw/e/66d25e29fc2c514f453a6b110150b811

番組告知:バークレー白熱教室~大統領を目指す君のためのサイエンス
https://blog.goo.ne.jp/ktonegaw/e/36bb14b19b9ca57d17fe60655a704615

ファインマンさんの流儀:ローレンス M.クラウス著、吉田三知世訳
https://blog.goo.ne.jp/ktonegaw/e/9ec9faa4bd78881bd1986bf7773cc390

超ひも理論を疑う:ローレンス M.クラウス
https://blog.goo.ne.jp/ktonegaw/e/d5aefd0f455c43b62365954cd2ae601c
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11 コメント

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計算に必要なものと不要なもの (やす(Krtyski))
2014-07-05 18:55:03
今日も、とねさんのブログで紹介され宇宙や素粒子に関する動画を見ていまたす。宇宙白熱教室第三回も見ました。

知りたいものがあって、使える式を探し、計算するのに必要なことの1つに、計算に必要なものと不要なものを見つけることが挙げられますが、この作業に慣れていないと、自分が何をしているのかを途中で見失ってしまいますね。

私も、聴講者が話についてきているか、ちょっと気になりましたが、上に上げたことも要因にあるように思いました。

ある式が、物理的に何を意味しているのか、何に適用できるのか、実際に自分で計算をしたことが無ければ、感覚的にピンとこないと思います。

とねさんが書かれているように、物理学者が実際に行っている仕事の雰囲気くらいは伝わったのだろうと思います。


ニュートンの運動方程式で宇宙が分かるということは、それはそれで良いのでしょうがインパクトに欠けると思いました。

ここ数年の最新の観測データがあって、初めて驚くべき事実が分かってきたと言う興奮を、もう少し演出しても良かったと感じました。

ひょっとして、それは次回に用意されているのかも知れませんので、楽しみに待つことに致します。

返信する
Re: 計算に必要なものと不要なもの (とね)
2014-07-06 09:32:05
やすさん
まったくおっしゃるとおりだと思います。「計算に必要なものと不要なもの」ということは大切で、練習を積まないとその感覚が身につきません。

ニュートン力学以上のことをやろうとすれば一般相対論の重力場の方程式や宇宙定数を持ち出さなければならなくなりますから、それはそれで聴講者に対する敷居を上げてしまいますね。それでも一般相対論やアインシュタインという言葉の魅力は聴衆者の興味を大いにかきたてると思います。

4回シリーズとはいえ、限られた時間で物事を伝えるというのにはよほどの工夫が必要ですね。「もし、自分だったらこういう順番で何をどのように伝えるか。」という視点で見るのもおもしろいと思います。
返信する
宇宙膨張 (hirota)
2014-07-06 11:44:07
遠方銀河が遠ざかってるというハッブル法則はニュートン力学で分かる話ですが、これを宇宙自体の膨張と認識するのは一般相対論がないと出来ませんね。
一般相対論を理解する必要はないけど発想の根本として。
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Re: 宇宙膨張 (とね)
2014-07-06 11:54:14
hirotaさん

そうなんです。宇宙膨張はふつう科学教養書の中では一般相対論や、宇宙定数とセットにして解説されていますしね。

今回の講義が私たち(物理学愛好家)にとって「物足りなさ」を感じてしまうのは、「一般相対論の不在」にもあるのだろうと思いました。
返信する
竹内薫さんの説明でも脱出速度のアナロジーを使ってました。 (T_NAKA)
2014-07-06 21:58:04
FLRW計量の曲率パラメータでフリードマン宇宙モデルの膨張・収縮を説明するのは難しいので、ロケットの脱出速度のアナロジーで説明するということになるんでしょうね。ダークエネルギーというのも導入し易いですし。アインシュタイン方程式の宇宙項というのもなかなか敷居が高いですし。。
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Re: 竹内薫さんの説明でも脱出速度のアナロジーを使ってました。 (とね)
2014-07-06 22:47:14
T_NAKAさん

なるほど。これ以上専門的にすると、一般市民にはまったく手がでない壁に阻まれてしまうわけですか。

より専門的な、とはいっても昨年の「神の数式」レベルでよいと思うのですが「宇宙白熱教室2」を作ってほしいところです。
返信する
BBCのクラウドシステム (はやぶさ)
2014-07-08 14:00:39
オンデマンドについてです゜
前にBBCラジオを紹介したときにも書きましたが、日本の放送局もBBCのようなクラウドシステムを早く導入して欲しいと思います。
BBCのクラウドシステムは、インターネットを介して、全ての番組を、1週間いつでもどこでも無料で試聴できる仕組みです(テレビは受信料支払者のみアクセス可)。iPlayerにダウンロードすると、試聴可能期間が1カ月に延びます。
放送局はサーバ増強に多額の投資が必要になりますが個人で録画する必要がなくなれば全体では多くのコストを減らすことができるでしょう。
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Re: BBCのクラウドシステム (とね)
2014-07-08 19:22:56
はやぶささん

日本の場合はNHKをはじめ、各局がオンデマンドで番組を視聴できるようにしていますが、NHK以外はいまいちですね。見たい番組はNHKに集中しています。けれども見放題パックが2種類あるので、どちらにすべきか迷ってしまいます。BBCのように1ヶ月は無料視聴できるようになればよいですね。テレビ放送を録画すればよいわけですが、パソコンやスマートフォンなどで見れるようにするのがよいです。

僕は夜9時、10時台のドラマをよく見るほうなので民放放送もオンデマンドで見たいところですが、各局登録すると月額の総額が跳ね上がってしまうので現実的ではありません。
返信する
宇宙白熱教室の疑問に思ったこと (サトシ)
2015-12-07 00:03:19
質量mの物体に働く仕事量を求めるので、移動距離が速度×移動時間というのはわかったんですが、この物体は加速しているので、平均速度は最終速度の半分だ、というところがどうも納得できません。教えて下さい。お願いします。
返信する
Re: 宇宙白熱教室の疑問に思ったこと (とね)
2015-12-07 00:26:38
サトシさん

等加速度運動の場合のことですね。この場合次のグラフの黄色の面積が移動距離となります。(縦軸が速度)

http://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1e/43/e84ed41ca9f4b34bd968cc73542e7ea0.png

そして、もし初めから終わりまで平均速度で移動したときは次のグラフのピンク色い部分の面積が移動距離となります。

http://blogimg.goo.ne.jp/user_image/77/bd/6e957796f4c5f841f507a8b3c8c8ad7b.png

黄色の三角形とピンク色の長方形の面積が等しいことはおわかりになりますよね?
返信する

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